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番外編1 カイル3→5歳フローラ0→2歳  〜給食のおばさんに私はなる!

結婚してから2年がたった。結婚し、すぐ第2子 フローラを妊娠出産した。女の子が生まれ、カイザールの親バカぶりは拍車がかかった。

私に対しても、溺愛ぶりに拍車がかかっている。


現在カイルは3歳、フローラはまだ首が据わり、寝返りができるかできないかの状況。2人とも可愛い盛り。

フローラは、私に似ているというより、私のお母さまのキャロラインにそっくりと、母の兄であり、お義父さまは異常な可愛がり。公国からも、手紙で早く帰ってくるようにとお祖父様たちが首を長くして待っている。


そう、何故お義父さまとお義母様がいるかというと、作った魔道具やポーションのために商会を立ち上げた。そして、義父は、レザール王国に支店長として住み着いた。もちろん私と子供達の近くに住んでいる。いつでも駆けつけていけるように、寂しくないようにと。ふふふ、活動的で、優しい、そして私やカイルのために本当に寄り添ってくれた,素晴らしい両親。


カイザールに対しては対抗意識を持っているのが玉に瑕。嬉しいのはカイルや子供たちを中心にみんなで助け合っている。それが本当に嬉しい。

カイル、可愛がられすぎて、バカ殿にならないでね。そこはしっかりと教育していくよ。と言いつつも、

カイルの可愛さに拍車がかかったのよ。


でも、カイルが言葉を発した最初の言葉が、"ババ"か"パパ"かで、議論をよんだ。


「カイルは絶対パパといったのだ、間違いない」

「いいえ、バーバと言ったのよ」

カイデールとあ義母さまズが主張している。

私は負けた。そしてジージもがっくり。ふたりで、その論争をジト目でみていた。カイルー、マーマと初めての言葉を言って欲しかったよ。


カイルはその後、いっぱい喋るようになった。

今はナサエル公爵領にいる。カイルのお誕生日会とフローラのお披露目会です。


カイルは蝶ネクタイに半ズボンとブレザー姿。何とかわいいの。

「おかあしゃま、おばあしゃま、きがえおわりまちた」

クリクリのアメジストの瞳に紺色のサラサラの髪。コテンとすると顔。舌ったらずなしゃべり。


「まぁ、まぁ、カイル、かわいいわ」

「本当に我が孫はなんてかわいいのでしょう」

おばーちゃんズを魅了しているよ。この子は。


カイザールに抱かれたフローラは白いロングベビー服に身を包み、頭にフリフリのリボンを巻いている。髪の毛は少ないが。


「リリ、用意はいいかい。カイル、かっこいいぞ。今日、練習した挨拶のお披露目だ。頑張ろうな」


「あい、れんちゅうちました。あいさつがんばりましゅ」


「カイ、カイルは挨拶の練習していたの?知らなかったわ。教えてくれたらいいのに。練習したいるところをみたかったわ」


「ふふ、リリ、びっくりさせたかったのだよ。カイルの可愛さが爆裂するぞ」

「まぁ、なんてこと、私たち心臓が持つかしら」

おーい、お義母様たち。心臓発作しないでね。まったく、もう。


公爵であるお義父さまの孫自慢の挨拶に始まり、カイザールの挨拶となる。


「この度は、我が息子、カイルの誕生日会とと娘のフローラのお披露目にお越しいただきありがとうございます。このようなかわいい息子と娘に合わせてくれたリリに感謝している。そしてカイル、フローラ、私の子供に生まれてきてくれてありがとう。お前たちの父であることを誇りに思う。本当にありがとう。カイル、挨拶できるか」


「あい」

トコトコと中央にくる。ペコリとお辞儀をした。


「こ、このたびは、わたくちのおたんじょうびかいにおこしいただきまちて、ありがとうございましゅ。さんしゃいになりまちた。げんきでしゅ。これからも、よろちくおねがいいたちましゅ」  


なんてかわいいのだろう。盛大な拍手と悶絶状態です。


「おとうしゃま、おかあしゃま、あいしゃつできまちた」


「カイル、立派だったぞ」

「そうだぞ、カイル、りっぱな男の子だったぞ。ジージは感動した」

と言って、抱っこして、知り合いのところに挨拶に行ってしまった。


「リリ、本当にカイルとフローラを産んでくれてありがとう。こんなに可愛い子が、私の子なんて、信じられない」

「私の方こそ、こんなに幸せな日々をありがとう。あなたがいて、カイル、フローラがいる。幸せよ」


「おとうしゃま、おかあしゃま。あっちにおもちゃがありましゅ。いっしょにいきましょう?」

「そうね、カイル。みんなからのプレゼントをみましょう」

「あい、たのしみでしゅ」


笑い絶えない会だった、


そうこうしているうちに、カイル5歳 フローラ2歳になりました。相変わらず、公国とレザール王国を行ったり来たりしている日々です。5歳と言えば、洗礼の儀です。


このレザール王国は、5歳の時に洗礼の儀でスキルと魔法属性が判定する。


今日がカイルの洗礼の儀です。私はしたことがないので、私がドキドキです。


静かな聖堂内。奥へと通される。コツコツと足音だけが響く。

奥に水晶玉が置いてある一画がある。

あれで何かわかるのかな?

私はステータスオープンで、自分の特性がわかる。

そう言えば今更だけど、みんなステータスオープンなのかな?あれ?どうしよう。ステータスオープンってなに?と聞かれても困るし。今更、どうやってわかるのですか、と聞いて、あなたはどうしていたのですか?なんて聞かれても困る。


「では、カイル様。こちらの水晶に手を当ててください。そして、じっとしていてください」


「はい!」

5歳になり、だいぶ言葉もしっかりしてきた。舌ったらずの喋りがなくなった。あの舌ったらずのところが可愛かったのにな。今やしっかり者のお兄さまです。


水晶が光り輝く。


水晶から本人は情報が流れ、記憶に刻まれる。


「治癒魔法。土魔法。水魔法

スキル 生きとし生けるものを診る鑑定

魔力量 10200


これは、教会にも刻まれる。

親には魔法のみ伝えられる。スキルは本人のみ。親でも教える事はできない。


「これで、洗礼の儀は終わりました。カイル様は、治癒魔法、土魔法、水魔法と三魔法属性です。魔力量も多い。治癒魔法を使えるなんて素晴らしい。奥様が公国の血族者ということも、関係があるのかもしれませんね。カイル様、今後、魔力量など知りたい時は、いつでも聖堂へお越しください」


「本日は、わたくしのために時間をいただきありがとうございました」

カイル、お礼を言える子はえらいぞ。そして,自分の現在の魔力量は教会にいけば教えてもらえるのか。


「ふう、カイルは治癒魔法、土魔法、水魔法の3属性魔法を持つのか。魔法の講義もしなくてはいけないな。まずは魔力操作で、己の魔力を知り、使いこなせるようにするためには、まずは基礎が大事だ。カイル、基礎から学んでいこう」


「はい、おとうさま」

「では、帰ろう。きっと、お祖父様、お祖母様たちが首を長くして、お前の帰りを待っているぞ」

「そうね、お義父さま、お義母さまたちが待っているわね」


家に戻るとおじいちゃんず、おばあちゃんず、が待っていた。

「カイル、おかえり」

抱っこして、カイルのほほをすりすりしている好々爺たち。


「まぁ、フローラが疲れているのではないの」

フローラを連れて行くおばーちゃんズ。


「リリ、それではカイルのお祝いをしよう。そして、これからのカイルの教育について、みんなで話し合って決めていこう。カイルの意思もあるからな」

「そうね。カイ。カイルの意見も尊重して、導いていきましょう」



レザール王国の教育は12歳までは各家庭で、家庭教師を雇い、勉強を教えていく。

高位な貴族ほど教育に力を入れて、複数の優秀な家庭教師を雇う。教育にばらつきがある。  


平民も然り。裕福な商人の子は学べる機会はあるが、そのほかは識字率は低い。


そうだ、誰でも学べる学校、寺子屋を作ればいいんだわ。農民は家族総出で、農業をしているが、少しの時間でも読み書きの勉強をしたい子がいるかもしれない。薬師や錬金などに興味がある子がいるかもしれない。反対する親がいるかもしれない。でも、子供の未来を奪ってはいけない。色々な職業があることを体験させてもいいのではないか。

大人でも冒険者でも学びたい人がいれば学べる、そんな環境を作ってもいいのではないか?


そうと決まれば、まず、カイザール、お義父さまたちに相談だわ。


「すみません、お忙しい中お集まりいただきまして」

「「「どうしたんだい」」」

カイルとフローラはお義母さまズが見ていてくれる。慣れたものです。


「わたし、カイルの勉強の仕方などを見ていて思ったことがあるのです。それは、みんなが学べる学校が作りたいです。コンセプトは誰でも読み書きができるようになる。それ以上学びたい人は、高度教育ができる環境を作るです。

本当は平民も貴族も平等に同じ教室で勉強をさせたいのですが、そこは相談しながら、様子を見ながら考えていきたいです。まずは識字率の底上げです。特に貴族は高位家族はそれなりに教育できますが、下位貴族は優秀でも、自分に取り巻く環境で挫折したり、諦めたり、自信を失ってしまったら、埋もれてしまう人たちもいると思うのです。理想論ですが、そういう人たちも、自信を持って生きて欲しい、平民も楽しく生きて欲しいと思い、その基礎を作ってあげたいのです」


「なるほど、識字率の向上か。確かに環境により勉強したくてもできない、どうすればいいかわからないという子供たち,もしくは親たちもいるだろう。ふむ」


「リリ、寺子屋とはなんだ?」

「カイ、寺子屋は学校、学園の小さい版。庶民や孤児院の子が気軽に勉強ができるところです。でも、私は貴族も同じように通って欲しいと思っているのです」


「孤児院の子だって」


「孤児院の子だって、孤児になりたくて孤児になっているわけではない。別の楽しい人生があったかもしれない。私だって、両親を亡くした時には1人でどうしようと不安だった。だけどルルーナ師匠や街のみんながいて、生活ができていた。だから、平等にもしくは基礎教育が、必要と思うのです。教育は誰にでも平等です。本当に理想論、甘いと思われてしまうのですが」


「そうだね、リリは両親を亡くしているから、孤児に対しても強い思い入れがあるのだろう。旦那教育をしたいのだ」


「まずは自分の名前が書けること。そして、文字を書くことができる。計算ができる。ここまでを基礎とします。これを繰り返ししていくことで、身についていくと思うのです。農民などは子供達も働きの一員です。毎日ではなく、来られる時に繰り返しできるという環境を作りたいです」


「なるほど、確かに学園としてしまうと、毎日必ず行かなければいけない。来られる時にきて勉強するか。なるほど」


「それに、給食を出したいと思います」

「「??きゅうしょく?」」

「そうです、学校にきて勉強をして、お昼ご飯が食べて帰れるということです。給食を食べて少し勉強して帰っても問題ないです」


「そのきゅうしょくというのは誰が作るのかい?リリ」

「カイ,それは私が作ります」


「はあ?リリが作るのかい?」


「はじめは料理人は雇いますが、まずは私が見本をみせ、道筋をつけてから、料理人に任せていければいいなと考えているのです。給食のおばさんに私はなります」


「あははは、リリ、きゅうしよくのおばさんって。あははは。確かに今も新しい料理やおやつを作っているし、美味しが」

「カイ、そんなに笑わなくてもいいのではないですか、もう」

「むくれるな,リリ。あははは」


「そうだぞ、リリちゃん、お義父さんもびっくりだよ。どこからその発想が出てくるのだ」


「まぁ、リリはいつも魔道具や料理を作る時、突拍子もない考えから様々なものを作るからなぁ」


カイデールもカイデールお義父さま、お義父さま、前世の知識、もろパクリです。すみません。


給食のおばさんに私はなる!!(このフレーズを言いたかっただけです)



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