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番外編4 カイザール 自転車に乗る〜カイル 補助輪付き自転車に乗る

昼食を食べ、私たちは自転車の試乗をしました。カイルも呼びにいき、みんなで試乗会です。


カイルは補助輪付き子供自転車。

私は乗馬服に着替え、自転車。

お義父さま、自転車。

前世のおばあちゃんたちが乗っていた後ろに籠のある三輪車もあり。


さぁ、模範乗車です。


「カイは慣れるまで三輪車でいいのではないですか」


「な、何を言っている、俺もこのじてんしゃに乗るぞ。乗り方をおしえてくれ。」


「カイザール殿、とりあえず乗り心地などを体験するために三輪車が良いぞ」

ニヤニヤするお義父さま。お義父さまがそんな煽ること言うから、意固地になって、自転車の方を乗りたがるのよ。自分が乗れるようになったからって、そんなこと言わないでー。


傍で、ロダンお義父さまは、三輪車を好んで乗ろうとしています。


「ロダン殿。まず、椅子に腰掛けるのだ。それからこれがペダルと言って、足で漕ぐんだ。片足ずつ力をいれ、イチ、ニ、イチ、ニという感じで漕ぐのだ。三輪車だから安定しているから大丈夫だ」


「ああ、セルジュ殿。このペダルというのに足をかけて、片足ずつ力を入れて行くのだな。よし、やってみよう」


近くのうちの護衛騎士に声をかけた。この護衛騎士も自転車に乗れます。

「おい、ロダン殿が転ばぬよう、みておいてくれ」

「かしこまりました」


「おー、セルジュ殿、すごい動いているぞ」


「進路変更したい時は、今持っているハンドルをゆっくり右や左に傾けて」


「おお、こいつはすごい。軽やかに動くぞ。うほー、楽しい」


電動機付きならぬ魔石付きです。もちろん魔石がなくても普通の自転車として使えます。自力か自力じゃないかはお好みで。


私も試乗。乗馬服だから大丈夫です。自転車は気持ちいい。私が乗っている自転車は魔石付きなので楽々です。

魔石は自分の魔力を流せば補填されるので、エコです。


カイザールも、自転車に乗るらしい。乗ることができる護衛騎士たちに介助してもらい、フラフラしながらも乗っていた。対応が早い。飲み込みが早い。

「カイ、魔石付きも乗ってみる?楽よ」

「そうだな、両方乗って、利便性を確認してみたいな」


カイルは補助輪付きを一生懸命コギコギしている。かわいい。本人が補助輪なしで乗りたいと言ったら、練習させてみよう?


「カイ、この自転車を教師の方や農作業をする人たちに貸出しようと思うの。敷地が広いから移動にいいかなぁと思ったの」


「そうだな、領内を整備して、自転車専用でも作って、貸出しても良くないか」


「自転車専用?」


「馬車が主体だから、馬車同士でも、事故はある。ナサエル領は、道は整備されている。ただ、この自転車を走行させると、自由に小回りがきくから、予測できない行動で、どうしても事故が起こりうる。だから、自転車専用を作り、尚且つ貸し出しにして、管理した方が良い」


すごい、カイ。この短期間で、このような問題提議ができるなんて、さすがやりてビジネスマンだ。やり手ビジネスマンという言葉は今でも心にズキっと来てしまうのだが。参ったな。


「どうした、リリ。怪訝な顔をして」


「ううん、なんでもないよ」


「こっちにおいで。どうした?ん?リリ」

抱きしめてくれた。温かい。


「んー、自分の心の問題」


「なんでも教えて欲しい、どうしたんだ」


「カイは、やり手のビジネスマンだなぁと思ったのよ。ただ、あの時のやり手ビジネスマン、カイザール ルドルフ フォン ナサエル公爵令息という新聞の見出しを思い出してしまっただけよ、ごめんなさい」

ぎゅーっとされた


「リリ、愛しているよ。君しかいない。愛している」


「私も愛しているわ。カイザール」


「おとうさま、おかあさま。どうしましたか」


「あら、カイル、じてんしゃはもういいの?」


「おじいさまたちがこれからぼうけんしゃギルドにいこうとお、おっしゃっていたので、おとうさまたちをよびにきまちた」


馬車の近くでお義父さまたちがこちらをみてニヤニヤしてそう。

今度と言っていたのに、行動が早いわね。


「カイ,もうギルドに先ブレ出していたのね、早いわね」


「今の時間は、まだ冒険者が帰ってこない時間帯で来ても大丈夫だということだった。急遽、ギルドに行くことにしたのだ」


「カイル、これから初めて冒険者ギルドに行きますね。ドキドキですね」


「あい、たのしみです」


「カイ、お義父さまたち,絶対ニヤニヤしているわよね。ぜったいわざとカイルを呼びにいかせたわね」


「確信犯だね。あの2人」

カイザールはカイルを抱っこし、私と微笑みあった。


「カイ、乗馬服で大丈夫かしら。やっぱり着替えてきた方がいいのかしら。あまりドレスではない方がいいと思う」


「そうだな、そのままでもいいな。かっこいい。男装令嬢という感じだ。ギルドは殺伐としている。ドレスよりはいい。そのままで行こう」


これから冒険者ギルドに行って、魔獣のお肉を見せてもらいましょう。他に、薬草とか何か掘り出し物があればいいなぁ。楽しみだな。


冒険者ギルド:屈強な冒険者が、おいおい,こんなところに姉ちゃんがくるところじゃねぇぞ、なんて、絡まれるのかしら。小汚い酒屋みたいなところがあって、昼間から飲んでいる冒険者がいるのかしら。


「ロイドお義父さま、ギルド長はツルツルとした頭に、目に眼帯とかしているのですか?」


「なぜ眼帯なんだ?髪の毛はあるぞ。なぜハゲなんだ?」


「なんとなく?」

なんだ、ツルツル頭ではないのか、眼帯していないのか。独眼竜かっこいいのになぁ。

さぁ、冒険者ギルド行きましょう。

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