プロローグ
前作ではお世話になりました?
それとも初めましてでしょうか?
前作に出てきましたお兄様のお話になります!
シリーズものですが、前作は読まなくても大丈夫、だと思います、多分。
では、お暇つぶしにでも読んでいただければと思います!
プロローグ
むかし、むかし、幽霊になってしまった少女がおりました。
少女は生まれつき、病弱で、大人になれないと言われておりました。
長く生きられないならせめて、たくさんの愛情をあげようと、少女の両親と兄は決意します。
そんな愛情に包まれて少女は社交界デビュー目前まで成長しました。
でも、この身体では社交界デビューできない。
その事実を哀れに思った両親は彼女を社交界デビューさせてあげたいと東奔西走。
身体によいと言われる薬を探し続けました。
両親は薬を探す途中の船旅で、船ごと姿を消してしまいました。
そして、両親は帰ってくることはありませんでした。
その事実に苦しんだ少女は更に体調を崩してしまいます。
周りの人間も、少女の兄も、『貴女の所為ではない』と言いますが、それが余計に辛かったのです。
そんな少女が亡くなったのは、社交界にデビューするはずの14歳になる2日前でした。
だけど、少女は死の間際に思ってしまいました。
『このままではお兄様がたった独りになってしまう!』
そして、目が覚めた少女は宙に浮いておりました。