プロローグ
とある屋敷の中·····
「何?もう終わりなの?」
「はあ...はあ...クソッなんて強さだ。」
屋敷の広間の真ん中に立つ少女の前でで膝をついて肩で息をする少年
彼は勇者だ。16歳にして人類最強の男だ国から魔王を倒すように命令され旅に出た。しかし、彼は孤独だった。元々平民だった彼は貴族からよく思われず、組んだパーティーもメンバーは彼以外貴族なのでいつも冷たく彼を見ていた。
ある日彼はダンジョンに潜っていた。
しかし、国の策略によって罠に嵌められてしまう。
彼は死の森に飛ばされてしまった。
彼はもう疲れ果てていた。実は魔王を倒せと言っているのも魔族の領土が欲しいだけで勇者を都合のいい駒としか思っていなかった。
森に飛ばされた彼はひたすら歩いていった。
しばらく歩くと立派な屋敷があった。
「こんなところになんで屋敷が?」
入るととても綺麗だった。王族でも持っていなさそうなデザインのものが壁に掛けられていた。
「誰かいるのか?」
広間に出ると
「ッ!?」気配がした。「あら誰かと思えば人間じゃない。」そう可憐な声が聞こえた。
「...吸血鬼なんでこんな森に?」そう彼は呟いた。
「あら?私はここに住んでいるのよ」そう少女は言った。
「せっかくだし人間の血を飲むのも悪くないわね」
「っ!!やれるならやってみろ!」
彼は見に止まらぬスピードで少女に剣を振りかざした
その瞬間彼は広間の壁まで吹き飛ばされた。
「がはぁ!」彼は為す術もなしに倒れこんだ
「こんなものなのね。そうだ、ただ血を飲むだけじゃつまらないわせっかくだし私の妹にしてあげましょう。」そう少女は呟いてニヤッと笑みを浮かべた。