1/1
プロローグ
500年前、カストーネ暦元年。世界を分けたのは創造主だった。
創造主は天上世界と地下世界、その間にルビウス王国をはじめとする5大国を5つの層として再誕させ、最上層を天使達の領域と定めて人間を隔離した。
太陽と月の代わりに各国に送還されたのは5人の少女。彼女達は神の分身、あるいはそれ同等の存在として崇められ、世界そのものの命として重宝された。
彼女達には人の願いを叶える力があった。一国を滅ぼす力もあった。それを知った人々は彼女達を求め戦争を幾度も繰り返し、多くの戦死者を出したことは言うまでもない。
人の願いは尽きなかった。それは今でも変わらない。多重世界カストーネ、ここで生きる僕達は彼女達を「世界の灯」、『アカリ』と呼ぶ。