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不幸の回避の仕方

アーダルベルト編を書くと言っておりましたが取り止めて義理の兄のメリオロスか幼馴染みのロクサスにします。そして今までのバルトロスとかアーダルベルトとかまったくまるっとなかったこと前提で物語は始まります。いわゆるタイムパラドックスというやつです。

「嫌だわ・・・バルトロスと結婚するともれなく監禁がついてくるなんて。アーダルベルトでも最悪目を抜かれちゃう・・・怖い、恐いわぁ・・・やっぱり彼等には関わらないようにしなきゃ。だけど私の身代りになってくれそうな人って・・・いたら苦労してないわ。そもそも私が代わりなのに・・・」


ヒロインがまんまと逃げ仰せた代打の私にはどうしたら彼等から逃げられるかその方法が分からなかった。だって私は公爵家の娘で一番王妃の座に近いのだから。そしてヒロインが現れなかったお陰で彼等の愛情がこちらに向いているせいでひっそり退場も許されない。アーダルベルトはまだいいのだ。私が王城にさえ行かなければ会わないし身分の差を使ってしまえばいいのだから。だけどバルトロスは王子だ。なにか理由をつけて呼ばれれば私は逆らえない。なにか決定的な、婚約者にならなくて済む方法があるならば・・・



私が悶々と悩んでいるとそっと肩に重みが乗った。それに気付いて振り向けば、優しい義兄が微笑んで佇んでいた。



「どうしたんだ?俺のお姫様にはそんな暗い表情は似合わない。なにをそんなに君を悩ませる?」

「お義兄様・・・なんでもありませんわ」


私は不安を振り切るように笑みを浮かべれば、義兄は納得のいっていない顔でさらに追撃する。



「なんでもない?そうは聞こえなかったけどな。クリスティーナは王子と結婚したくないんじゃないのか?」



その言葉になにも言えずただ驚きの表情を浮かべると、義兄はやっぱりそうかと呟いた。どうやらカマをかけられたようだ。



「俺の覚えている限りでは、クリスティーナは王子と結婚することを夢見ていたはずだ。それこそ、嫉妬してしまうくらいには思い出せば王子のことばかり・・・俺は、ずっと王子のことを好きだとそう思っていた。だけど今のクリスティーナに昔の面影は感じない。この世の不幸を一身に背負ったような、そんな顔だ」


ヒロインに出会い、悲劇的な未来を知るまでの私は、確かに盲目的にバルトロスを愛した。まあだからヒロインを虐めて公開処刑の末路を辿ったのだけど(それはあくまでゲームの中のクリスティーナであって私ではないけど)。そりゃあ自分の未来が粗方予想できてしまえばなんの希望も見出だせないうえ努力する気力も起きなくて結果魂が抜けたような表情にもなるわけだけど。それを義兄に見透かされて驚いたのも確かだ。



「クリスティーナ、正直に言ってもいいんだよ?君は王子と結婚したくないのか?」


正直に・・・言えばしたくはない。でも口にすれば不敬だし誰が聞いているか分からない。口には出来なかったけど義兄は私の思いを正しく汲み取ったようだった。


「クリスティーナ、クリスティーナが嫌なら結婚なんてしなくていい。君の幸せは俺が与えてあげる」

「お義兄様・・・お気持ち、とても嬉しく思います」



だけどそれはきっと難しいだろうと私は望むことを放棄した。だけど義兄は本気だったのだ。それが現実になって私のもとにやってくることで、それを知った。






ある日、ミハエル家に王からの勅使がやってきた。そしてお父様から聞かされたことに私は目を見開いた。







バルトロス王子との婚約話はなくなった・・・・・と。







メリオロスとロクサス、どっちがいいか・・・とりあえず更新亀ですいません‼

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