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勝負の行方

バトル苦手なのがバレバレで描写が少ないよ。

キィン、ガタガタッ



刃物が交わる音と二人が家具にぶつかりそれが倒れたり動く音が何度も耳に響く。剣の腕と武器で有利なはずのアーダルベルトに頼りない武器で互角に渡り合うバルトロス。流石のアーダルベルトもまさかバルトロスがここまでやりあえるとは思ってもみなかったらしく、少し焦りの表情を見せていた。



「おや、国一番の剣の使い手である君が珍しく苦戦を強いられているね。まあ、私を甘く見ていたからペース配分も見誤ったというところか・・・これでは騎士失格だね」

「くっ・・・確かに貴方がここまでやるとは思わなかったが、それでもこちらが有利であることに変わりはない。貴方はここで彼女に看取られながら死ぬんだ」



ガキィン



アーダルベルトの重い一撃が、バルトロスの短剣に降りかかった。バルトロスは受け止めはしたけど力ではやはり勝てないのか今にも押し負けてしまいそうだ。



「くっ・・・ふふ、死ぬのは私ではなくて君だよアーダルベルト」

「なっ・・!!!」




ふっと笑ったバルトロスは瞬時にアーダルベルトの力を受け流し体勢を崩させると、あの尖った武器とは言えない代物でアーダルベルトの胸を一突きしていた。あまりにも速くて、あまりにも隙が見えなさすぎて、一瞬なにが起こったのだろうと思ったほど、その動きに無駄がなくまさに流れるような動作に私はただただどうなったのだろうと疑問に思うしかなかった。




ただ解ったことは・・・





ドサッ






あの強いアーダルベルトが胸を突かれてその場に倒れたまま動かなくなってしまったということだけ。それは、彼の死を意味していた。血も流れず、まるで人形が横たわるように微動だにしないアーダルベルトは、正しく死んだのだ。




「クリスティーナ、大丈夫かい?」

「バルトロス様・・・大丈夫です。バルトロス様の方こそ、お怪我は?」



ちらりとアーダルベルトが動き出すのではと少しばかり不安に思いながらバルトロスを心配すれば、彼は僅かにできた傷を一目見て大したことはないと私を安心させるように笑顔を見せた。



「さあ帰ろうか。皆には知らせていないからいつも通りでいてもらえるかな?」



その言葉に私はこくりと頷いた。

次回でバルトロス編終了です。なんかバルトロスがとてもまともに見え始めたのは気のせいだろうか・・・

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