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私と『漆黒の愛に囚われて』というゲームについて

前回キャラ分岐に入るといいながらそういや説明がまだだなと思って急遽変更しました。あと1話入れたらたぶん分岐に入ります。

私、クリスティーナ・ミハエルには前世の記憶がある。東藤揚羽(トウドウアゲハ)という名の女子高生だった私の好きなものは乙女ゲーム。学校では勉強をし、家では乙女ゲームで大好きなキャラクターを攻略する、充実した日々を過ごしていた。そんな私に、ある意味変革をもたらしたのがこの『漆黒の愛に囚われて』という乙女ゲームだった。乙女ゲーム史上最強で最恐と言われるのも時間はかからなかった。



このゲームが最強と言われるのは登場するキャラクターのクオリティーの高さとCVの豪華さからだ。キャラクター画は某有名漫画家さんが半年をかけて練り上げたものでその美麗さに本気で恋をする乙女が続出したそうだ。5人のキャラクターに半年・・・そりゃ大層立派なものが生まれただろう。そしてその美麗なキャラクター達に声を吹き込んだのは、若手声優の中でもとりわけ人気の高い人達だった。サンプルを聞いたとき、あまりの違和感のなさにこいつら本当に生きているのでは・・・なんて馬鹿なことを考えたりもした。美麗なキャラクターと豪華な声優陣が発破となってこのゲームは爆発的に売れた。私もそのうちの一人だった。まさか、このゲームがこんな内容だなんて知りもしないで・・・





このゲームが最恐と言われる所以はそのストーリーにある。ヤンデレ属性の5人の攻略者と愛し合う・・・という簡単な紹介以外なんの情報も与えられなかったこのゲーム。ヤンデレも範囲内だった私は軽い気持ちで購入したのだ。いくらキャラクターとCVが良かったからって止めておけば良かったと死んだ今も後悔している。購入後、さっそくプレイを始めた私は序盤は軽めの束縛具合に満足していた。しかし物語が進むにつれてどんどん心が重くなるのがわかった。当て馬役の公爵令嬢は攻略のたびに酷い死にかたをするしヒロインも全然幸せになれていない。ハッピーエンドが監禁凌辱とはどういうことか・・・心が壊れて人形のようになったヒロインを溺愛する攻略者・・・どうみても幸せとは思えない。そう思ったのは私だけではなかったようで、2chやサークルは凄く荒れていた。これをやったせいでもう乙女ゲーム卒業しようとかヤンデレなんて存在しなくていいとか色々書き込まれている。まったく私も同意見だ。




その日もスマホで2chを閲覧していた。車の通りの多い道を歩いていたのが悪かったのだろう。完全なる不注意で私は車に轢かれ、死んだ。そしてなんの不運か、私はあの最恐の乙女ゲームの世界に産まれてしまった。しかも酷い死に方しかしない公爵令嬢に・・・





公爵令嬢の酷い死に方はそれぞれの分岐で説明します。まあ、その令嬢がヒロインの立ち位置にいるので死にませんが。

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