表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/27

26

(【ゲームデザインメモ:冒険要素の創出】

該当箇所: 首都ケドヤーヘン・下水道脱出シークエンス

コンセプト:

総督暗殺後の混乱からアジトへ避難するまでの下水道の道のりを、探索と戦闘を含む小規模なダンジョンとして設計す

る。

ゲームプレイ要素案:

探索:

* 儀仗兵のメッセージにあった「南へ」というキーワードをヒントに、正しいルートを選択させる。

* 一本道ではなく、いくつかの分岐や行き止まりを設けることで、プレイヤーに探索の感覚を与える。

戦闘:

* ダンジョン道中に、ゲーム序盤の戦闘チュートリアルを兼ねたモンスターとのエンカウントを配置する。

* 登場させるモンスターは、「巨大ネズミ」や汚泥から生まれた「スライム状の魔物」など、下水道という環境

に適した存在が考えられる。

物語との整合性について:

* メモの通り、この区画はゲーム的な面白さを優先する設計とする。

* もし物語上の理由付けを補強する場合、「街の地下には古代から存在する広大な地下構造が広がっており、独自の

生態系が築かれている」といった、シンプルな背景設定を後付けすることも可能。)


*


重い石の扉が背後で閉ざされると、一行は長く続く人工の通路へと導かれた。案内役の儀仗兵が先導し、等間隔に置かれ

た薄暗い照明だけが、彼らの影を前後に伸ばしている。通路の所々には、剣と短機関銃で武装した、彼らの同胞らしき薄汚い身なりの男たちが立っており、緊張

した面持ちで声をかけてきた。


「首尾は?」

「上手くいった。……ボスは?」

儀仗兵に扮した案内人が、短く問い返す。

「まだだ。が、あの人なら心配いらんだろう」

「そうだな。……で、こいつらは?」

男たちの1人、バンダナの下で眼光をぎらつかせた者が、顎でセダスタたちを示す。その目は、品定めするような侮蔑の色を隠さない。

「パレードで、別の標的を狙ってた連中だ。偶然、俺たちと”決行の時間”が被ったらしい」

「……『ギェルゲルガガナッフ』の上腕二頭筋にかけて!あるかよ、そんな偶然が」

表情を一変させた一同。ひとりは、有人星系で広く信じられている武神の名を叫ぶ。

「信じがたいが、あったんだ。……すまない、先を急ぐ。本部はもうすぐだ」


案内人は会話を打ち切ると、再び一行を促した。


通路を抜けると、そこは巨大な地下空洞をくり抜いて作られた、ひとつの街だった。天井は遥か高く、岩盤を支える無骨

な支柱が林立している。下水道の悪臭は消えたが、代わりに埃と、得体の知れない料理の匂い、そして人々の生活の匂いが

部外者の不快感を、もっとも能率的に煽る形で重なり合った。通路の両脇には、

岩壁をそのまま利用した店が並ぶ。がらくた同然の機械部品を売る商店、

ボロきれのテントを客室と言い張る簡易宿泊所、店構えや、用心棒の面構えからして質の悪い娼館【攻略メモ:リャチとの絆を深めたい場合は、

この場所は避けるのが賢明だ】、天井のランプから来る緑色の燐光に照らされ、素性の知れない男たちが酒を酌み交わす薄暗い飲み屋と、

そこに併設した、歌声がダダ洩れのカラオケ屋……。


それらすべてが、間に合わせで作られた粗末なものだったが、確かにここには、法を逃れた者たちの、汚いながらもたくましい

営みがある。


「ここは……?」

セダスタの問いに、案内役の儀仗兵が、吐き捨てるように言った。


「見ての通り、地下スラムだ。地上の貧民窟にさえ居場所がなくなった連中が、最後に流れ着く場所さ」

「……無法地帯、か」


ダヒシールが、警戒を解かずに周囲を睨みながら呟く。その時、メゼキラカフが、空洞を支える巨大な支柱のひとつにそ

っと触れた。


「いや、それだけではありませぬな」


老宰相は、指で柱の表面をなぞりながら、確信を込めて続ける。


「この様式……ここは元々、広大な古代遺跡ですぞ」

「遺跡……?」

セダスタが聞き返すと、メゼキラカフは頷いた。


「うむ。その一部が、後の時代に下水として整備されたのでしょう。我らが通ってきた道が『表』の顔だとすれば

……」

メゼキラカフは、スラム全体をゆっくりと見回した。

「ここが、その『カーテンの裏側』というわけですな」


一行は、その奇妙な活気を背に、再び静かな通路へと入っていく。

どれだけ歩いただろうか。ふいに、先導していた案内人の肩が、歩きながら恐怖に引きつるように、ぴくりと震えた。

みるみるうちに顔から血の気が引き、彼は何事かを察したように、予告もなく通路の壁際へと猛然と飛びのいた。


ほぼ同時。木のドアが突然開き、1人の男が銃口をこちらに向けたまま、ゆらり

と、あまりにも自然体にその1歩を踏み出す。緊張を超え、沸騰にも似た一瞬。


男は、せせら笑いに口角を吊り上げると、叫んだ。


「バァーン!」

ふてぶてしく首をのけぞらせながら、男は引き金を絞る。完全な不意打ちだった。セダスタの体が反応するよりも早く、

銃口が火を噴き、鼓膜を突き破るような轟音が狭い通路に響き渡った。



高評価やブックマーク、本作のご紹介、Xのフォローなどで応援いただけますと幸いです。制作の大きな力になります。


https://x.com/piku2dgod


本家:ページ中にキャラのコンセプトアートなどあり

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24843658

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25490740

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26572256

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ