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(【ゲームデザインメモ:自由時間の創出と物語の緊張感】
該当箇所: ホリハック到着後のシナリオ全般
課題:
現状のプロットでは、一行は常に追手から逃れており、時間的な猶予がほとんどない。このため、プレイヤーがホリハ
ックの街を自由に探索したり、サブクエストをこなしたりする「遊び」の時間を確保することが難しい。
解決策(アイディア案):
プレイヤーが任意に使える時間を創出するため、以下のようなシナリオの改変が考えられる。
1.ワールドマップの改変:
飛空艇「レッダーメ」から中型艇でワープ可能な距離に、ホリハック以外の惑星の存在も設定する。
2.シナリオの改変:
カドローの到着を遅らせ、一行がそれを別の状況で知るシナリオとする。
トレードオフに関する注記:
* これらの改変は、プレイヤーに自由な探索の時間を与える一方で、「常に追われている」という物語の緊張感を若
干、あるいは大幅に緩和させる可能性がある。
* ゲームデザインの方向性として、「物語主導の直線的な体験」を重視するのか、「プレイヤーの自由度と探索」を
重視するのかを決定し、シナリオの調整を行う必要がある。)
*
人々の喧騒から少し離れた、石造りの運河に面した小さな広場。そこでセダスタたちは、各々が街で得た情報を持ち寄り、落ち合った。彼らの背後では、ゴンドラのような小舟が、きらめく水面を静かに行き交っている。
合流するなり、メゼキラカフが先手を打って切り出した。
「まず報告です。ラフートマフリャスカは、先ほど宇宙港から移動させました。現在は首都郊外の、古い工業区画に偽装停泊させてあります」
「えっ?もう動かしたんですか」
ダヒシールが、驚きの声を上げる。
「うむ」と老宰相は頷いた。「別に、今すぐこの星から出られるわけではありませぬ。ですが、我らの拠点であり、武器庫であり、そして最後のライフラインであるあの船が、万が一にも空港で差し押さえられるような事態は論外。これは、起こりうる最悪を避けるための、最低限の保険にございます」
「だが、奴が到着したということはもう失踪船の調査についても始まっているのでは――」
「だから、ギリギリのタイミングじゃった。とりあえず今のところ追手の気配は感じぬ」
その老練な危機管理能力に、セダスタは静かに感じ入り、本題に入った。
「それで、本命の首尾は?」
「カドローの一団は、ホリハック政府が用意した迎賓館に入りました。警備は厳重。手出しは不可能です」
リャチが、悔しさを滲ませながら報告する。誰もが、再び手詰まりかという重い空気に包まれかけた、その時だった。
「……おかしいと思わないか?」
セダスタが、運河の向こうを見つめながら、静かに口を開いた。
「あのカドローという男、宇宙港で、少しも身分を隠すそぶりがなかった。まるで、自分がそこにいることを、誰かに見せつけるようにだ」
「確かに……。テロの標的になった直後だというのに、あまりに堂々としすぎていました」
ダヒシールの言葉に、セダスタは確信を深めたように続けた。
「奴は、ドゥアピーズの高官だ。そんな男が、同盟国であるホリハックの、新しい総督の就任式典に招待されていたとしたら……?」
メゼキラカフの目が、鋭く光った。
「……なるほど。それが奴の本来の公務なら!事件の直後だとしても、かわらず顔を出す可能性は十分にありますな。別に大きな怪我を負った様子もなかった」
「ああ。間違いないな」
セダスタの言葉に、リャチとダヒシールの目が、同時に闘志の光を宿した。
「式典……。なら、パレードもあるかもしれない」
とダヒシール。
「警備は厳重でしょうが、ルートは決まっている。そして何より、無数の群衆という、最高の隠れ蓑がある……!」
絶望的な状況のただ中に、1条の光が差し込んだ。それは、あまりにも危険で、あまりにも細い蜘蛛の糸。だが、今の
彼らにとって、その糸を手繰り寄せる以外の選択肢は、もはや残されていなかった。
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