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ホリハックの首都、ケドヤーヘン。その宇宙港は、都市の心臓部であると同時に、大地そのものが彫刻となったかのような美観を誇っていた。


低層の街並みが一様に連なる中から、突如として、巨人の手による塑像としか思えぬ石造のビル群がそびえ立つのである。

(この世界における「ビルディング」とは、我らの地でいう欧州中世から近世の石造建築を、そのまま現代的な高層を凌駕する高さまで積み上げたものを指す)


ひとつひとつがコンクリートとガラスで出来たビルに匹敵する太さと威容をもちながら、

なお大聖堂のような古色蒼然とした威厳を失わぬ尖塔群は、天を突くように真直ぐに伸びて、自然の造形と人工の技術とを渾然と融合させた壮観を築いていた。


塔と塔とを繋ぐのは、宙に張り渡された光の糸を思わせる係留路である。遠目には繊細な刺繍のように見えながら、実際には数百隻もの飛空艇を受け入れる長大な構造体だった。そこに大小さまざまな艦艇が接続され、群れ鳥が枝に羽を休めるように静かに翼をたたんでいる。蒸気を吐き歯車を軋ませる古風な船影もあれば、流線形の外殻を備えた最新鋭の高速艇もあり、それらの姿が幾重にも重なり合って、天空に浮かぶ壮大な庭園を形づくっていた。


その景観は、単なる交通拠点を超えて、都市全体の象徴だった。石が織りなす壮麗な立体港湾は、かつて失われたクドゥクシュの都を思わせるものがあり、

4人の胸を容赦なく締め付ける。


41番係留路――。やがて、船腹の下に広がる地表には、尖塔群の根元を取り巻く巨大なロビーが見えてくる。そのドーム状の空間には、透明な天蓋を透かして淡青の光が満ち、雑踏の喧噪と電子掲示の明滅とが渦を巻いていた。ケドヤーヘン宇宙港――それは石造都市の荘厳さと、星間文明の最新の機能美とが同居する、有人星系でも稀有の門戸だった。


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