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【完結】おかん転移 残念でした私が聖女です〜娘を癒すために異世界で食堂をはじめたら、娘に一途なイケメンが釣れました〜  作者: 黒砂 無糖
第1章 母と娘のリスタート

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執事ケルナー

あら、意外といけるかしら?

 瑠璃は、今はシュラーフから、魔法の使い方を習っている。


 今は自分で色々ためし始めたようね


 さっきまでの私と同様、

 水玉をグニグニしながら型を作っている。


「トーコ、ルリもイメージが上手だ。後何故か、彼女は魔法を使う時キラキラするんだ。何故だかわかるかい?」


 シュラーフは

 瑠璃の魔法のエフェクトが気になる様子だ。


「多分、魔法の発動からイメージしてるんじゃ無いかしら?」

 実際は、出ない物なのね


「あちらの世界では空想の世界のお話が沢山あるから、それを真似しているんだと思うわ。聖女らしくて丁度良いじゃない?」


 他の人がやらないなら都合がいい。


 話している最中に、シュラーフの手元が光った。腕輪?なんだろう


「確かに、特別感がありますね…あ、部屋の準備が整いましたね。とりあえず、2人の部屋まで案内します。僕の部屋から近いので、何があったら直ぐ言ってくださいね」


 どうやら光る腕輪は連絡手段の様だ。


 シュラーフが席を立ったので、私と瑠璃もそれに続く。


 案内された部屋は、

 シュラーフの部屋からかなり近かった。


 叫べば声が届くだろう。

 この距離なら何かあっても安心だ。


 部屋の前に1人の男性が待機している。


「この部屋を使ってください。侍女としての動きは、彼に聞いて下さい」

 紹介された男性がスッと前に出て来た。


「お初にお目にかかります。シュラーフ様の執事をしております。ケルナーと申します。何なりとお尋ねください」


 ケルナーと名乗る男は、銀縁眼鏡で、ピシッとスーツを着込み、いかにも仕事出来ます。

 というオーラを放っている。


 少し堅物な印象の男性ね


 年齢的にシュラーフと同じくらいかな?


「ご丁寧な挨拶ありがとうございます。私は透子、彼女は瑠璃です。わからない事ばかりなのでお世話になるかと思いますが、よろしくお願いします」


 私は深々と頭を下げた。


「頭を上げてください。シュラーフ様から軽く事情をお聞きしました。非力ではございますが、お力添えをさせて頂きます。どうぞ中へお入りください」


 ケルナーに案内されて入った部屋は、

 品良く纏まり過ごしやすそうな部屋だった。


「先ずは座ろう。ケルナー、茶を頼む」

 シュラーフはケルナーにお茶の依頼をした。


「あの、私も一緒に伺ってもいいかしら?」

 侍女ならお茶出しだろう。


 早く覚えたい。


「ああ、そうか、そうだったな。ケルナー、茶の前に侍女服を持って来てくれ」


 シュラーフの指示で

 ケルナーはさっと退室した。


「侍女服ですか?」

 制服があるのか…


「王宮の侍女達は、着用義務があるんだ。

 申し訳無いが着て貰う事になる。表向きには俺から派遣した型にする。王子は、ルリ以外は顔を覚えていないだろう」


 そんなにバカなんだ…


「化粧品をお借りできますか?あればメイクで印象を変えて過ごします。面倒はごめんなので」

 こちらの化粧品の質には期待できないだろうな…


 魔法で作れるかな?


「化粧品か、どこにあるかわからないから、ケルナーに尋ねてくれ。足りない物は都度言ってくれたら、補給する様に言っておくよ」

 助かるわ。


 とりあえず室内を把握がしたいし、1日の流れが知りたいわね。


 私は室内をキョロキョロしていた。


 瑠璃は未だに水魔法で遊んでいる。

 楽しいのだろう。


 シュラーフが瑠璃にアドバイスをしていた時


「失礼致します。侍女服をお持ちしました」

 ケルナーが戻って来た。


「ありがとうございます」

 私は立ち上がり、侍女服を受け取ろうとした


「失礼致します」

 と言った後、ケルナーが指を鳴らしたら


「あら?いつの間に?」

 一瞬で着ていた服が侍女服に変わっていた。


 魔法だ、凄い楽ちんじゃない?


「お母さん…その格好…」

 瑠璃、言いたい事はわかるわ。


 でも、今お母さん忙しいから黙っていて


「この様に、服を持参して来て、支える方の着替えなどを行います」

 そんな事より早速指導開始なわけね?


「ありがとうございます。あの、ケルナーさん「ケルナーとお呼びください」


 被せ気味に言われた…


「…ケルナー、化粧品はありますか?私の顔をちょっと変えたいので」


 そう伝えるとケルナーは、部屋の鏡台から

 メイク道具を箱ごと持ってきた。


「こちらになりますが、どちらでご利用されますか?」

 蓋を開けると中からも鏡が出て来た。


 中にはメイクブラシと、様々な色のパウダーが入っている。


 パウダータイプのシャドーやチークね?うん、素材そのものって感じね?


 アイラインは植物油で練ったら使えそうかな?普段は水で練るのかしら


 など考えていたら


「トーコ、お茶を淹れに行きますがどうしますか?」

 ケルナーに尋ねられ、

 本来の目的を思い出した。


「侍女服のエプロンのポケットには、空間魔法がかかっています。持ち運ぶ時はそちらを利用してください」


 そう、エプロン。


 白地で裾にフリルが付いたエプロン。


 シュラーフは不思議そうに、声を殺して笑う瑠璃を見ている。


 仕方がないじゃない?


 だって今、私はメイド服を着ているのよ?


メイド服が恥ずかしいオカンと、それを見て笑う娘。

なぜ笑うのかわからない2人


次回は、メイドインおかん


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― 新着の感想 ―
イギリスとかの伝統的なメイド服とか逆にロッテンマイヤーさんみたいなおばちゃんも着てるイメージなので定年まで全然有り派です。
>メイド服って幾つまで許されるのだろうか? メイド服の「デザイン」とか「タイプ」にもよるからなぁ 「魅せる為」の服なら若さが必要だろうけど、「実務的」な服ならオカン的なオバちゃんメイドも有り?
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