7章
僕はタケさんのところまで来ていた。かなり複雑な事件だったのかまだ警察が撤収しきっていない。
僕は意を決して現場に忍び込んだ。
タケさんは、彼は何だったのか。
現場が保存されているとはいえ、指紋を取られていたということはもうめぼしいものは何もないかもしれない。
しかし一度見ておきたい。タケさんがいた痕跡を。
誰もいないタイミングを見計らい部屋に忍び込むと特筆すべきものは特にない殺風景な部屋だということが分かった。
なんにもないな…。
その時、部屋のドアが開いた。知られる前に逃走してしまおう。
窓から身を乗り出して逃げようとしたとき、視界の端にきらりと光るものを見つけた。眼鏡だ。タケさんの。
僕は右手ですばやくそれを取ってポケットに入れた。
そして改めて窓から脱出した。
もしかしたらタケさんは違法なことをしていたのかもしれない。
それでも一人の人間だ。
僕の仕事が原因でその一人の命を奪ってしまったのかもしれない。
僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。
僕は自宅の方に足を向けた。