表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NoWHere ToGo  作者: 遍雨
5/9

4章

 それからは案外普通の生活を送った。

 てっきり労働というものは体に悪いと思っていたが、自分で稼いだお金を見てるだけで幸せになれる気がしてくるし、なによりいい意味で社会の歯車となれているという実感がわいて楽しい。

 そんなこんなで最近僕はいい感じだった。ゲームの課金もできたし、充実できている毎日を送っている。もう仕事を始めてからそろそろ1か月が過ぎるだろうか。

 今日も今日とて仕事がある。


「若おじさん。こんちは~。配達屋で~す!チャットに依頼入ってましたけど誰に持ってけばいいすか?」

 最近はチャットを通して連絡を取っている。というのも仕事相手が増えてきたから山田さんが音を上げたのだ。

「おお!干場くん!これタケさんのところもっていっといてくれる?」

 ちなみに仕事では干場と名乗っている。山田からの斡旋がほとんどのため、干場と呼ばれるしかないというだけだが。

「は~い!この水色のビニール袋をタケさんね!」

「おう!若いのによく働くねえ!これ、お金と…アメいる?」

「一般認識大阪のおばちゃん⁉」

 お金をもらって次はタケさんのところに行く。

タケさんはノリのいいおじさんでいつものんびりしている。

「タケさ~ん!若さんから荷物~」

「おう、了解。ありがとな」

 なんかタケさんがいつもより忙しそうだ。

「どうかしたの?」

「ん?ああ、ちょっと新人がミスしちゃってね。その荷物結構急ぎで必要だったから助かるよ」

 そういうとタケさんは眼鏡をクイッと上げて荷物を部屋の隅に置いた。

 いつものんびりしてるタケさんがこんなに焦ってるのは珍しいな…。

 少し不思議に思いつつも僕はタケさんのところを後にした。


 その後部屋でのんびりゲームをしているとチャットが来た。また仕事が来たのかな?と思いスマホを覗くとタケさんからだった。

『タケ<ちけ^_^ほ』

 ついにタケさんがチャットに怪文書を送り始めた…。

 怪文書を無視してゲームを起動させた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ