負けた試合のコーチング
バスケの試合があって、負けた。
更衣室で反省会を開いている。
「今日の試合どうだった?」
コーチはばく然とした質問をする。
「攻撃と守備の切り替えがイマイチでした」
少し間をおいてキャプテンが切りだす。
「どうしてそう思った?」
「声かけが弱かったです」
「それは相手チームの声が大きかったから」
「気迫に押されちゃったね……」
キャプテンの答えにチームメイトが続く。
「ならどうすればいいと思うう?」
「声かけを大きくしようぜ!」
「サインつくろうよ!」
「バレた時のためにサインは複数作ろうぜ」
「アイコンタクトもしよう」
建設的な意見が次々と出始める。
「いろいろ学んだようですね」
全員で問題点を|共有していると、監督が口をはさむ。
「みんなこじんまりとしていた印象を監督は受けました」
監督の言葉に場がピリリと引き締まる。
「緊張のせいですかね?」
「そうですね。それもあると思います」
キャプテンが答えるとコーチが続く。
「なら次からはどうする?」
「勇気を出して冒険します」
キャプテンは現状を変えるために新しいことに挑戦しようと言い出す。
その声はやる気に満ちていた。
「わかりました。反省会はこれで終了します」
「お疲れ様でした!」
監督の一声にチームは一丸となって答える。
そして全員で帰り支度を始めた。