第5話 知りたガール
短くてほんとにすみません!!来週は釣り合うような長さの書きます。
「どうしよ…」
あー、やなやつ!この服、高かってんけどなぁ!ほんまに、血のりって……えらいことしてもらったわ。もう知らん!あいつに関わらん!
まったく……この状態で一体どこ行きゃええんやろ。
「とりあえずトイレ……」
はぁ……服脱いで確認してみたけれど、べったりと血のりが付いていて隠そうとしてもどうしようもない量だった。
まず、このあとどうしよう。とりあえず、職員室に行きたい。先生たちに色々と確認したいことが多すぎる。
あたしは廊下にそろりと出る。幸い周りには誰もいなかった。とぼとぼと職員室に向かい廊下を歩く。
血がべっとりで歩いてる姿、ゾンビやん。
少しため息を漏らしながら自分に付いた少し黒っぽい赤を眺める。
朝なのに太陽はまったくまぶしくない。
考えるのは宇宙の事ばかり。
はぁ…なんや、なんなんや、あいつ…宇宙じゃないやつが乗り移ってたやろ、きっと。
なにが正解でなにがおかしいのか分からん!
「分からんけども、血のりつけたことは許せへん!」
といって誰もいない空間を足で蹴り飛ばした。
普段なら服が一着ぐらい汚れても気にしないこの少女は珍しく無性に腹が立っていた。服が汚されたこともそうだが、宇宙を怒らせてしまった自分への非、宇宙が心配であるという焦りが、自分でも気づかずに腹の立つ原因となってしまっているようだ。
あー!宇宙のこともっと知りたい……なんであんな風に急に性格が変わってしまったんやろか。あと、あの格好熱くないんやろか、とか。三日坊主なのに、梨を栽培できるまで育てれるのはなぜか、とか。宇宙服の機能とか……。
さっきまで宇宙のことは変わった子やなって思っているだけだったけど、今はめっちゃ興味がある!そして何より、あいつにイライラしているから余計に考えてしまう。
宇宙……
「あ、せや。ミスターパーフェクト!」
そういや教室に置いてある!あの胡散臭い宇宙に関しての説明書!
職員室は……後回しでええわ。
よしっ!教室行ってみよう!
読んでくださってありがとうございます!よかったら短編も読んでくださると嬉しいです!