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オムニバスユニークラス!!  作者: 友之絵朝陽
第一章 出席番号1番2番
13/15

第13話 流石キャッチ正解ジャッジ

あけましておめでとうございます!

そして新年一発目がこれなのほんとにいやですが、

すみませんでした!!!!

はじめて予約やってみてできてるかなーと思ってたらできてませんでした。11日って言っていたのに何日も過ぎてしまいました。申し訳ないです。


「お前ほんとになんなんや!」




カシャン




宇宙服のシールドが閉まる。


「なんなんやと言われても…」


「えあ?宇宙か…くっそー!裏宇宙、とことんやな野郎やな」


「タビが…いや、裏宇宙が迷惑かけてごめん。けど、この妨害で時間食ってたら、まずいよ。あれ。」


宇宙の白い角ばった指が指した方向には先ほどのGO連合会の方々が。まだ遠くにいるけどすぐに来てしまうだろう。


「たしかにな。おっしゃ!さっさとフライちゃん捜しますか!」


と立ち上がる。


「ストーブのとこ案内してくれへん?」






「なぁこれほんまにストーブか?なんかこう…もっとでっかい暖炉的なのイメージしてたわ」


地面からニョキッと出ているトーストと同じくらいの大きさの赤い金属の板。これが…ストーブ?


「まぁ今は夏眠なつみんしてるからね。冬になったら顔出すはずだよ」


「冬眠の夏バージョンってことか…?」


「強く押すと地面からストーブがドーン!!ってでてくるの」


「すごいけどなんでそんな機能つけたんや。これもあれやろ。ハヤシライス博士やろ」


「いや、これはビーフシチュ―男爵」


「いや、だれやねん!男爵て、ビーフシチューにジャガイモでも入れるんかい!」


もうこれ以上変な奴を増やさないでほしい。めんどくさいパーセントがどんどん上がる。ああー、ビーフシチュー男爵も変な奴なんやろな…


「いないねフライちゃん」

「隠れてるんちゃう?」

「とりあえず『見つけチキン』を常備して…走り回ってくる!」


コゲー!!


ん?なんか今、真上から鶏の鳴き声が聞こえてきたような…

宇宙と顔を見合わせて上を見上げてみる。

するとストーブの真上に位置する天井の部分に穴が空いている。しかも、ひと一人が通れそうな大きめの。そこから青いトサカのバカそうな顔がのぞいている。


「フライちゃん!!」


あたしと宇宙がデュエットした。


「あ、逃げた」


姿は見えなくなったがまだ屋根の上の穴の近くにいるはず!


「ジャンプしてみて」


宇宙がぴょんと飛ぶ。宇宙服を着ているくせに、高く飛んだ。


ピーーー!


『見つけチキン』が反応した!やっぱ近い!!


「鶏ってあんなとこまで飛べるん?3メートルくらいあるぞ。まぁ……とりあえず、フライちゃんが鍵なしで入れた理由はこれやな」


「僕が屋根の上、上がる。楽しそう」


なんでウキウキなんや。


「じゃ、あたしは『見つけチキン』で、フライちゃんがどこいったのか下から調べとくわ。はしご持ってこないとやろ?」


「いや、いらないよ。ジャンピングだ!!」


宇宙がそう言った瞬間。


カシャン


「あ、『見つけチキン』じゃんか。とりゃ!」


と、急に裏宇宙になって、見つけチキンのマヨネーズをぶっかけてきた。 


「あはは!!残念やったな裏宇宙!!今、あたしは宇宙の服着ているから、マヨネーズがかかったところで平気なんや!!ってか全然当たってへんやんけ!」


「へーそうかよ」


裏宇宙は呆れた顔で『見つけチキン』をぶん投げた。網の間の上手く通って、ニワトリ小屋の外に『見つけチキン』が転がる。


「あーー!!」


と、そちらの方向にかけよろうとしたら、足がヌメッとした気がした。


「うやっ!!」


ツルッ…ズテン!!


「ぷはははははは!!」


あたしは見事にすっ転ぶ。今日何回目やこれ!!

足についたものをみてみると、白い脂。マヨネーズだ。さっきのわざとそこにマヨネーズを…策士や…クソッ!!しかも、もったいないな、これ。何らかの団体から訴えられそうやけど。


カシャン

 

「おかえり」


「ただいま。あれ、『見つけチキン』は?」


あたしは無言でニワトリ小屋の外にある『見つけチキン』を指さす。


「あちゃあ。まぁ良いよ。ぼく一人で捕まえられるはず。あ、でも裏宇宙の妨害があんのか」


「あたしも屋根の上行くわ」


「いや、こてんちゃんは近くの木に登って指示出してほしい。その…危ないし…一人だけしか行けないし」


「え?」


「早くしないとフライちゃんがどっかいっちゃう」


宇宙は夏眠しているらしいストーブの上に立ち、足でバン!!と赤い板を踏んだ。


ガジャ!!ジャジャジャ!…!ガシャン!!


という音と共に地面から大きなストーブらしき未来感のある何かが組み立てられてゆく。


その上に乗っている宇宙は、どんどんと、天上と距離が近くなり、穴までジャンプでいける距離になった。 


「なるほどな…なんやこの学校天才ばっかなんか。すごすぎるやろ。あ、外早く行ったほうが良いわな」


「では健闘を祈る!」


宇宙が敬礼して、穴をくぐり。屋根の上に行く。


「健闘を祈る!すぐ木、登るわ!!」





宇宙の服脱いで…


「近くの木はこれか。何の木か知らんけど登りやすそうやな」


ちょうど枝が均等な距離にある木登りしやすそうな木を見つけたので、登る。


「あれ、意外とニワトリ小屋、高さもあるな…」


広いだけじゃなくて高さもある。ニワトリ小屋だけでものすごい大きさだ。


周りを見渡してみると、この中学校の広大な敷地がパァァァと広がっていた。 

校舎から校庭。体育館にスポーツ用のグラウンドやコート。それにどんな施設なのかよく分からないとにかく大きい建物がたくさん。

「ゆにば」みたい。(「ゆ」悠々「に」に遊べーるランド「ば」バージョン3。大阪のテーマパーク)

東京ってすごいとこやな…


「あ、見えた」


宇宙が今にも崩れそうな屋根の上を走り回っている。

フライちゃんは宇宙に、追われながら、ちょこまかと屋根の上を歩く。


「宇宙ーー!!使えそうな昔のハマったものはーー?!投げ縄とかー!」

 

あたしは木の上から声を張り上げる。


「投げ縄はないけど……カーチェイスなら!!」


「今、車ないやんけ!!しかもまだ免許取れへんやろ!!」


「あと、捕まえる関連…あ!虫取り!」


「網があればやな…」


宇宙は走って、走って、フライちゃんに翻弄されている。


「あ、投網なげあみ!!」


「え?」


「こてんちゃん!フライちゃんがそっち行った!!」


フライちゃんがこっちに向かってきている。


ゴゲー!!


宇宙もフライちゃんの後ろを追いかける。


「あ、時間」


ペー!!ペー!!


カシャン


一瞬の出来事だった。

あたしを狙う悪戯な天使の顔が見える。

ポケットから何かを取り出しあたしに投げつけた。


その時、あたしの視界の隅で、フライちゃんが屋根の上を走った勢いのまま、地面に向かって飛んでいくのが見えた。


また


カシャン


という音が聞こえ、宇宙のヘルメットのシールドがしまった。


宇宙が、フライちゃんを追いかけて、そのままの勢いで、フライちゃんと一緒に屋根の上から飛ぶのが見えた。

 

世界がスローモーションで見えていた。


パァン!!


あたしの目の前で裏宇宙の投げたものが爆発した。


「あ…」 

 

落ちたら死ぬ高さ。死ななくとも、重傷は避けられない。 

あたしはびっくりして手を離してしまった。


頭を下にして落ちてしまった。


ヒュッっと心臓が縮んだ気がした。


あ…今度こそ死ぬな。そう思い目をつむった。


  





ガシッ!!


「あれ…?」


生きてるな…

ん?

なんかブーンと飛んでる気が…

…?


ズテン!!

急に地面に着いたかのように少しの衝撃が走る。

あんな高さから落ちてこんなもん…?


あれ、なんかお姫様抱っこされてる気が…


「これは…救ってもうた…かな?」


「…………宇宙!!!」 


ゴゲー!


あたりを見回すと、網に絡まっているフライちゃんが元気よく鳴いている。


「え、あれ…あたし…落ちてた?」


「うん」


「で、助けてくれた?」


「あー…うん」


「わぁああ!!ありがとう宇宙!!!」


あたしは宇宙に抱きつく。


「すごい!フライちゃんも捕獲してるやん…宇宙もあたしとおんなじくらいの高さから落ちたよな?怪我してない?」


「大丈夫大丈夫」


「ありがとう!ありがとう!命の恩人やわ。感謝してもしきれない!!さっきお姫様抱っこしてたんがされ返されたな。でも、ほんまになんでなんや?普通あの高さからなら怪我するやろ」


「裏宇宙から帰ってきたとき、こてんちゃんが落ちているのと、フライちゃんが落ちてるの同時に見えたから、足で投網して、フライちゃんを捕まえて。こてんちゃんをキャッチしたあとは、これ」


宇宙が腕の赤いボタンを押す。


すると、背中から羽のような棒が2本生えてきて、胴体をぐるぐる回り始める。


「これで1・22秒飛べる」


「おおお!!すごいな!これ。さっきこんなん使えんやろみたいなこと言ってごめんやわ。そして、足で投網ってすごいなほんま」


あたしは握りこぶしを宇宙に突き出す。


「ありがとうなほんま。さすが宇宙やで!!」


カシャン


「あれ、ちょうどお前か。裏宇宙…お前のせいで危うく死ぬとこやったぞ!!」


「あー…それは…そのごめんだな。そんな気はなかった」


「やって良いことと悪いことがあるぞ!」


「実はそんなん話してる暇ない」


「そんなんやと!!」


「俺はもうちょいで出てこれなくなりそうだ」


「は?」


「お前が、『ありがとう、さすがだな』って言ったからだ。これが、宇宙を救うキーワード。正解だ。おめでとう」


「あ、あぁ…そうなんや。まぁ、清々するわ!散々な目に遭わされたんやからな!」


「そうか」


「でも、もう出てこれないってのはまぁちょっとは悲しいかもやな………」


「………ぷ!」


「あ?」


「ぷぷぷぷぷぷ!!ぷはははははは!!!やっぱおもろ!!もう俺の意思ではでてこれないだけで、また誰かが宇宙のことを女子と間違えたら出てきて懲らしめてやるんだよ!!ぷー!ちょっとセンチメンタルになりやがって!!ははは!じゃーなー、また会おうぜ」


「何やとお前、マジで…、!!」


カシャン


「だぁー!!!!なんやアイツ!!」


宇宙が帰ってきた。暗いヘルメットの中で顔


「…………あのさ。もう一回言ってください!その…うれしかったからさ」


「え、あの……さすがやなって?」


「あ…、うん。なんか…嬉しい」


宇宙服のヘルメットの奥でニコニコして、キラキラしている宇宙が想像できる。

宇宙が、少し俯いた。


「あれ…?うっ…あ…ぅ」


「え、どうした?具合でも悪いんか?」


「あ、いや……なんでもない。ありがとう」


「ありがとうはこっちのセリフやよ」



こてんちゃんは知らない。

ヘルメットの奥で嬉しくて笑顔で涙を流していた宇宙を。





MISSION1 

「はじめての共同作業 フライちゃん捕獲作戦」

complete!!




「で、結局、血のりついた服どうしてくれんねん!!裏宇宙ーーーー!」

ようやくこの二人の出会いパートが終わりです。(これを1話にしようとしてたのに…)

次回からクセ強めのクラスメイトたちが出てくるはずです。

それとも先に自己紹介かな…?

新人賞の執筆も忙しく、投稿頻度が減ってしまいますが、今後ともよろしくお願いします。

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