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オムニバスユニークラス!!  作者: 友之絵朝陽
第一章 出席番号1番2番
12/15

第12話 ストーブはどっち?ストップウォッチ

前回に引き続き本当にすみません!遅れました。

出てきているキャラの掘り下げは、もう何話か進んでからになりそうです。とりあえず次の話で、2人の出会い編が終わります。本当はそれで1話にしたかったのですが…。もう少し量を増やしていけたらなと思います。

「開いた!」

宇宙が「よっしゃ、どうよ」という、どや顔、いや、どや宇宙ヘルメットで見ている。

「確かにそれは謎だけど、まぁ考えても仕方ないから突入だ!」

「いや待っとくれ。その…こんだけ鶏がいる中に突入するんか?」

「うん?そうだよ。………あ、そうか。ちょっと待ってね」

そういうと、宇宙は背中の白いバックパックを下ろして中から黒い物体を取り出した。

その平たくて四角い布のようなものの、端っこについているボタンを押す。


プシュー………!


「わ、なんや膨らみ始めたぞ」

どんどんと膨らんでついには宇宙と同じくらいの高さになる。

「これは…」

「これ着てみて!!似合うと思う」

そう渡されたのは黒い宇宙服。宇宙が着ているのと形は全く同じ色違いだった。

「これまたすごいな……これもハヤシライス博士やろ?ハヤシライス博士ってなんかどっかの大学の教授かなんかか?すごすぎるやろ」

「いいや、西組の生徒だよ」

「同い年か…頭良いんやろなぁ」

同時に変なやつでもありそうな予感。

「ま、ええわ。良かった。ありがとう宇宙!あんなコケギャーコケギャー叫んどる暴れ鶏が何百匹もいる小屋に入って無事では済まされなさそうやったから。これでケガの心配はなし!」

あたしが黒宇宙服を血のりのついた服の上から着ていると……


カシャ


「あっ」

宇宙のヘルメットのシールドが開く音がした。

裏宇宙や!

「おいおいまだニワトリ小屋にもはいれてないのかよ。鶏さんたちが怖いのかな。ぷぷぷ。いいや、とりあえず、ガチャンと…」

と言って、宇宙がせっかく開けた南京錠をまたはめて鍵をかけられた。なんてめんどくさいことを!

「お前、すぐ出てきよるな!めんどくさいぞ!」

「うーん、俺のほうがめんどいんだけど…ヒント教えてやろう。ヒントと言うかルールだな。俺は2分毎に出てくるようにしてやる。それで良いだろ?」

「お、おお…」

なんや結構聞き分けの良い

……いや、こいつケーキぶつけてきた野郎やからな油断はできない。


カシャン


「あれ、また? むっ、鍵が閉められている!」

「なぁ宇宙、ストップウォッチ持ってる?」

「あるよ」

宇宙が左腹部のポケットをまさぐると出てきたそれはまさしくストップウォッチ。ただ、色が白と黒のストライプだった。

「自分で聞いといて何やけど、何で持っとんねん!ほんまに何でも入ってるやんけ。そして、珍しいな白黒ストライプストップウォッチ!」

「これを何に? ……………なるほど。10秒ぴったりチャレンジは後でやってあげるから、今はチキンちゃんを追おう」

「ちゃうわ!裏宇宙が2分毎に来るらしいからな。測っておいて注意するんや。だから貸してくれへん?」

「OK。たくさんあるし。なんならあげる」

ポケットからたくさん同じストップウォッチを出す宇宙。

「何でそんなにたくさんあんねん! ストップウォッチなんて一つあればほかいらんやろ。よし、一分くらい経っちゃったから一分でタイマーセット! あ、鍵開けて」

鍵開師かぎあけし宇宙ゆきにお任せあり」

「お任せあれやろ」


カチャカチャ…


「あ、そうだ。さっきこてんちゃんが言ってた疑問、分かったよ!」

鍵穴をいじくりながら話す宇宙。

「え、何やったっけ。えーと…フライちゃんは鍵がかかったニワトリ小屋にどうやって入ったのか、と、何で裏宇宙はフライちゃんがニワトリ小屋にいるってわかったのか。やね」

「多分、フライちゃん温かいところ好きだから、ニワトリ小屋の中にあるストーブを目指してニワトリ小屋に来たんだと思う。入り方はわからないけど、前回、轟GO連合会のみんなでここの掃除をしたとき、チキンちゃん、ここを離れたくないみたいだったから。だから、来たのかな?」

「おお、それやない?せやったらこのニワトリ小屋の中にあるストーブ探せば良いんやな。……ん?……いや、今夏やで。ストーブのとこにおるかいな」

「ストーブの金属の部分が冷たくて気持ちいいらしいよ」

「確かにな!!そういうことか!」


ガチャ


「開いた!」

「よし、行くぞ!!まずはストーブどっち?」


ペー!!ペー!!


「変なアラームの音!!なんや『ペー』って」


カシャ


「お、ちゃんとぴったりくらいやな。守らんかと思っとったわ」

「ストーブはあっちだぜバーカ」

裏宇宙が右を指さす。

「引っかかるかぁ!」

そして左に勢いよく進むと藁で隠れた餌が散乱して滑りやすくなっている場所。

「ふん!信じられるか!裏宇宙おまえなんて」

「はぁーそうか。ちなみにホントに、あっちだぞ」

「へ?」

振り返ると可愛い顔した悪魔がニコリ。

あ…

「どーん」

ただでさえ、滑りやすいところで肩を押され倒れる。

「うわぁ!! あ!」


ズテン!


いたた…」

まんまと尻もちをついて転んでしまった。

「こんの………!!まんまと…」

 



読んでくださりありがとうございます!

次の更新は年明けの11日です。1週休みます。すみません。講談社児童文学新人賞の用意です。そのせいでその後もまた休むかもしれません。ご了承ください。

それでは良いお年を!!

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