表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/112

30.学園入学2

 入学式が終了すると始まったのは筆記試験だった。

 

 え?

 なにこれ?

 訳が分からないまま筆記試験が終了する。

 その次に始まったのは剣術と魔法試験。

 本当にナニコレ?

 頭の中はクエスチョンマークだらけだった。

 こんなの前はなかった。


 最後は、よく分からないアンケートを書いて終了。


 何だったの?

 これは……。


 入学式の次の日は休日。

 その休日に学園から通知が届いた。


 筆記試験二位。

 剣術一位。

 魔法試験二位。

 総合第二位。

 

 アンケートの回答は、"精神的に強靭であり、尚且つ柔軟な思考を持ち得るもの。そして己の意志を貫く事が出来る者である。"って書いてあるけど……意味不明だ。因みに、総合第一位は義姉だった。流石である。



 休日明けに学園に行くと、クラス分けの掲示板があった。


 これも前回とは違う点だ。

 どうやら試験の結果でクラス分けをしていた。

 そして中間試験と期末試験の結果を表に公表することを担任から説明された。また、生徒会メンバーの構成を家柄だけでなく、試験結果と学園での評価を考慮して選ばれるとも言われ唖然としてしまった。前は王太子中心だったよね?何があった!?しかも、魔力の強さも考慮に入れると説明された。


 だけど、これで僕と義姉上が奴らと同じクラスになることはないし、生徒会に奴らが選ばれることもない。それに王子の出来の悪さを公表して再教育に着手できるという望みもある。国王や大臣たちに言っても無駄なら、外野からの圧力に期待する他ない。他力本願だけど今回はそれが出来る体制が整えられていた。


 別の意味で感動していた僕は気付かなかった。

 

 学園に王子が入学していない事を。

 そして王子だけでなく、例の少女と側近達の姿もない事を。






「え? いない?」


「そうよ。あら?知らなかったの?」


「知りませんよ!」


「私も詳しくは知らないのだけれど、王子殿下は王宮で勉学をするらしいわ」


「……なんでまた」


「これは噂なのだけれど、王子殿下は学園に入学できるほどの能力がなかったのではないかしら?だから王宮でみっちり勉強し直すのですって」


「そうなんですか……」


 嘘くさい。とても信じられない。あのバカがそこまでして成績を上げるとは思えないんだけど。まさかとは思うけど、誰かの陰謀とかじゃあないだろうね? はぁ〜、もう関わりたくないからどうでもいいと言えばいいけど、もし何かあった時は困るなぁ〜。面倒臭いなぁ〜。ま、その時になって考えよう!それ以外に方法がないからね。公爵家の息子と言っても只の子供に過ぎない僕に出来る事は少ない。

 大人に任せます。丸投げです。はい。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ