夢日記‐タイムマシン
タイムマシンが出てくるアニメを見て自分ならどう使うか考えながら眠りについたはず・・・・・・。
気がついたら飛行機のパイロット席のように、モニターや計器やスイッチ類に囲まれた場所に座っていた。 目線や指の動きから始動前点検をやってるようだが、自分の思いとは違って黙々と動いている。
「 またか・・・・・・ 今度はどんな夢だろうな・・・・・・・ 。 」 と言ったら 「 2025年にタイムマシン開発した人物の記億です。 」 と 例の無機質な声が頭に響く 「 2025年? 2030年の今でもタイムマシンに関する話なんか聞かないけど? 」 と驚いて聞く 「 それは世界線が違うからですね。 この世界線は、1999年に正体不明な存在が人類を危機に陥れ、それをなんとか撃退した世界線です。 」 と無機質な声 「 世界線? これまた夢みたいな話だな。 そんな敵をどうやって撃退したのやら? 」 と聞いたら、ドライブレコーダーみたいなもので記録されたような映像のイメージが頭の中に浮かび上がる。
敵接近を知らせる警戒音が響く中、並べられた一人乗りのカプセル状なものに乗り込む戦闘員たち。 戦闘員を乗せたカプセルが音もなく浮遊し艦外へ飛び出す。 黒いガス状な敵? に近づくとカプセルが光をまとい、姿を変えていく。 その姿が・・・・・・ 。
山吹色の胴着をまとった金色や赤・青などの髪色をした武闘家だったり、銀色と赤色の巨人、虫みたいな顔で腰に変わったベルトを付けた者、同じコスチュームで色違いな数人単位のグループ、武器を持った白・青・赤・黄色に塗装されたロボットだったりと様々な姿になる。 それに呼応するように黒いガス状のものが、それぞれに応じた敵の姿に変えていく。 そんなイメージをみて 「 これ以上は色々面倒なんで、イメージはこれで終わり。 」 と声に出してしまう。
そんなイメージに慌ててる最中、パイロット席に座った男はチェックを終え、機械を始動させる。 機械音が響きだすと同時に、なんらかのエネルギーとか力のようなものが、席の後ろに設置された黒い石板みたいなものに集中していくのを感じる。 その音と力の集中が暫く続くが何も変化がないまま時が過ぎ、機械を止め、男がつぶやく。 「 また駄目か・・・・・・ 何が足りないんだろう。 」 その状況を見て無機質な声が頭の中で響く 「 まだタイムマシンは成功してしてないみたいですね。 でも成功する瞬間はこの夢でみられるでしょう。 」
実験で成果を得られなかった男が、目を閉じ、、椅子に深く座り、黄昏ていると、無線通信の声が響く。 「 ワタル、ミルちゃんが・・・・・・ 」 その声に男が 「 ミルがどうした? 何かあったのか? 」
「 ミル って誰だ? 」 と思うと同時にイメージが頭に浮かんでくる。 どうやら、ワタルと呼ばれた男の婚約者で、数日後に結婚を控えた相手らしい。
女性が収められた棺の前に、ひざまいて涙にくれる男。 女性は自動運転の車にひかれたのだ。 車のセンサーが整備不良のため壊れていたらしい。 俺がいる実験都市では歩者分離が進んでいてありえない話だが。 「 ミル 君がいないなんて・・・・・ 」 ワタルと呼ばれた男がつぶやきながら何かを決意し立ち上がり、実験機に向かう。
実験機の運転席に座ったワタル、始動前点検を素早く済まし、機械を始動させる。 機械音が響きだし、黒い石板にエネルギーが注がれていくが、前回と違って、何か強い意志的なものが含まれてるように感じる。 すると黒い石板が輝きだし、実験機全体を覆っていく。
光が治まったら実験機は同じ建物の中にいる。 ただ違っているのは、周りの電気が消え、暗闇の中、そしてワタルが乗った実験機はこれまで空にされていた隣の駐機場に停まっていて、隣には全く同じ実験機がたたづんでいる。 駐機場の前に大きく掲げられ、日付も表示されるデジタル時計を見てワタルは歓声を上げる。 「 やった成功だ。 」 すると無機質な声がが響く 「 この瞬間世界線が変わりました。 昨日までの監視カメラには、何も映ってなかったのが実験機が映ることになるので。 」
ワタルは急いでミルの元に向かい、ドアの戸をたたく。 「 ミル、こんな時間にゴメン、とにかく急いで僕についてきて欲しい。 」 いままで寝ていたミルは、深夜の訪問にいぶかしく思うも、ワタルの真剣な言葉を感じ取り、身支度を整え、ワタルについて行く。
普通にタイムマシンの実験に成功しただけなら、このようにコソコソ急ぐ必要もないが、これから行うのは ( ミルが車にひかれて死んだ ) という事実を改変する行為であり、実験計画書でも禁止されたものだった。 その事を理解した上でワタルは実験機にミルを導き後席に座らせて、自分は運転席に座る。
ワタルが素早く始動前点検を済ませ、機械を始動させる。 実験機が駐機する建物の上部ハッチが開き、そこから実験機が音もなく浮かんで上昇していく。 次の時間跳躍は実験的な短期間的なものでなく、長期的な跳躍になるため、鳥や飛行機や衛星など障害物になりうるものが存在しない高度で行う必要があるらしい。
ワタルが時間跳躍の準備を終えた時、機械音が響き、モニターに文字情報が表示される。 「 過去を改変するなら対処することになる。 タイムパトロール 」 と。
この表示を見て、ミルは 「 過去を改変ってどういうことなの ? 」 と ワタルに聞く。 ここで初めて ( ミルが車にひかれて死んだ ) という事実を改変しようとしていることを ワタルがミルに明かす。
「 私が死んだ? 車にひかれて? 」 「 そう、 だから禁止されてる過去改変をやろうとした。 でも・・・・・・ 。 」 「 逃げましょ。 誰も追ってこれないほど遠くへ、 だって死にたくない。 あなたとずっと一緒に居たい。 」 「 僕だって君とずっと一緒に居たい。 」 と抱き合い心が一つになった時、黒い石板が今までにないほど輝きだし、実験機を光で包んでいく。
意識を失っていたワタル、目を覚まして体を起こし周りを見渡す。 それに反応してか遠くでチャイムが響く。 どうやら病室に寝かされているらしいと気付いたときに、男が病室に入ってくる。 「 おはよう ワタル君 」 「 ミルは? ミルは無事なのか? どこにいる? 」 と真っ先に男に聞くワタル。 それを予想してか男は笑いながら、 間仕切りに使われてるカーテンを引き、隣のベットで寝てるミルを見せる 「 まだ眠ってるよ、 君と同じように体に異常はない。 ただ意識を失って君達は3日間眠ったままだったんだよ。 」 と告げる。
3日間眠り続けたせいか重い身体を引き釣りながら、ミルの元に歩み寄り、ミルの頭を撫でるワタル。 するとミルも目を覚ます。 喜ぶワタルは思わず抱きしめる。 暫くしてから、男が声をかける。 「 そろそろ説明しても良いかな? ここがどこなのかを 」
男の説明によれば、ここは約4億年前の動物が海から陸上に進出し始めようとする頃の地球らしい。 その進化の過程を観測するため設置された、 ( 進化観測所 ) の中の病室らしい。 ただ3日前から施工が始まったばかりで仮設のコンテナを改装した程度だが。 あと、 名目上は ( 進化観測所 ) だが遺伝子組み換え操作が可能な設備や技術者など進化を人工的に誘発できる設備や人員がいつ指示が出ても行動に移れるように準備してるらしい。
そして男は告げる 「 僕たち人員や設備や物資を、4億年前の地球に運んだのは君達なんだよ。 今の君達よりチョット未来のだけどね。 」 驚く2人をよそに男は続ける。 「 彼らは、物資や人員を運び終えた後に、君達の実験機の場所を図示し目が覚めるまで介抱して欲しい。 そしてこの手紙をを渡して欲しいと頼み大型の輸送用タイムマシンでこの時代を後にした。 」 と言いながら、手紙をワタルに手渡す。
その手紙はワタル自身の手書きで書かれたものでこう書かれていた。 「 まず、ミルに関する改変は許されたので安心して欲しい。 そして指定された日時の場所に時間跳躍で移動して、そこで待ってる人物に事の経緯や今後の仕事について説明を受けてくれ。 」 と
手紙の裏にはあるデータレポートがかかれていた。 それをみてみると 「 ワタル一人だと数十年単位の時間跳躍が限界 ミル一人だと跳躍できず ワタルとミル二人一緒で初めて数億年単位の時間跳躍が可能 黒い石板は超能力を増幅したり思いや意志に反応して力に変える力があり、1999年の戦士たちが乗っていたカプセルにも搭載されていた 」 と
その手紙とレポートを見て、これからもずっと2人一緒に居られることを知り、喜び抱き合う2人、その瞬間夢から覚めた。 「 1999年に正体不明の敵とか、進化が人工的になされた可能性とか、やっぱ夢だな。 まあまた小説のネタにするか。 」