勇者に婚約破棄された姫君が護衛の少年と幸せに添い遂げるまでのお話
「ミーラティア姫よ、貴様との婚約を破棄させてもらう!!」
それは魔王討伐を祝うパーティーでのことだった。パーティーにおいてさえ帯剣することが特例で許されるほどの──『勇者』の証である聖剣を腰に差した青年が高らかとそう言い放ったのだ。
護衛の一人が割って入ろうとするのを目で制して、ミーラティアは言う。
「……、それは何故でしょうか、勇者様」
「何故? はっはっ、何故か。鏡でテメェのツラぁ見たことあるのか? 俺様は勇者だ。世界を救った英雄だっ。それが、ハッ! 顔に傷があるような女を嫁とするわけねえだろうがよ!!」
「っ」
勇者の言葉に少女は思わずといった様子で右目に手をやる。
プラチナを連想させる輝きを放つ長髪や蒼天のごとき瞳、人間というよりは芸術品を仕上げるような『生活』の果てに仕上がったプロポーション。美姫という記号を維持するためだけに生きてきたミーラティア=スカイベリーの完全性は右目を大きく裂く古傷によって損なわれていた。
今も護衛の一人が気にしているその傷は公的にはともかく私的には護衛の一人が自分を気にしてくれる一助となっているので、実は好ましくすら思っていたりするのだが。
「この世界が魔王に支配されていないのは誰が魔王を殺したからだ? テメェらが生きているのは誰のおかげだ? この世で一番強えのは誰だ? そう、俺様だ!! 勇者である俺様が守ってやったからこそ、テメェらは今もまだ生きていられるんだっ。だったら恩返ししねえとな。尽くしてくれねえとなぁ?」
勇者は笑う。笑って聖剣を抜き放つ。
勇者を選定する基準点にして一国の軍勢さえも単騎で殲滅可能な魔の化身・魔王を討伐可能な力を授ける聖なる剣を。
そんな彼のそばに寄り添う女が一人。
彼女は勇者からの希望で今宵のパーティーに参加を許された男爵令嬢であった。
ミーラティアが美しさを磨いた人工の極致であれば、彼女は純真無垢な天然の極致だろう。男爵令嬢という身分ながらに公爵家の長男や宰相の息子、次期騎士団長と名高い有力騎士などが言い寄っているほどには。
「ええそううふふその通りですよね勇者さまぁ。貴方様は世界をお救いになった偉大なるお方。貴方様のおそばに侍る者にキズモノがいていいはずがありませんよねぇ」
「はっはっはぁっ! というわけだ。俺様のそばに侍る名誉はより美しき者にこそふさわしいと知れ」
「そうですか。それが勇者様のご意思ならば、尊重いたしましょう。そもそも此度の婚約は疲弊した国の支配力向上のための利権ありきもの。命をかけた報酬に王位を授ける、だなんて聞こえがいいだけの傀儡政権をお望みとならないのも無理はありません。『彼』でさえも倒せなかった魔王を打ち破った勇者様への褒美という形でわたくしとの婚約破棄を認めるとしましょう」
魔王による王都襲撃によって王や王妃、二人の王子を失い、唯一の王族となったミーラティアの言葉に勇者は嘲笑を返す。
ざわめく周囲の高位貴族や宰相、将軍などのお偉方なんて眼中にないと言いたげに、この国の頂点を見据えて言い放つ。
「戯言は終わりか、キズモノ。男喜ばせる玩具としての役割すら果たせねえツラしたクソ女がいつまで偉そうにしてやがる?」
「…………、」
「俺様は勇者だ。世界を滅ぼす力を持つ魔王さえも超える最強だ。そんな俺様が、なんだってたかが一国の王族ごときに偉そうにされなきゃならねえ? テメェのそーゆー滲み出るえらっそうなのが心底気に食わなかったよ! わかるか、おいっ!! いつまで、偉いつもりっ、なんだよ、あァ!? 俺様は世界を救ったんだ。上に立って搾取するしか能のねえハリボテ役立たずなお偉方と違って、きちんと結果を出したんだよっ。わかるか、わかってんのか、ほらなんとか言ったらどうだキズモノクソ女ぁっ!!」
『魔王を殺すために勇者は世界に君臨する』。六百年前に世間へと公表された神託の通りに青年は勇者として魔王を殺してみせた。
それは紛うことなき偉業だろう。
だけど、そこから先も偉業を紡ぐとは限らない。
「とりあえずこの国は俺様のものとしてやる。女には俺様に尽くす名誉を、男には俺様のために働く栄誉をくれてやるよ」
「勇者様。よもやそのような子供のような駄々が押し通るとでもお思いですか?」
「だから! いつまでえらっそうにしているんだよ、キズモノごときがよお!! 俺様は勇者だっ。世界を救うことで、逆に世界を滅ぼすこともできることを示したんだ。子供のような駄々だろうが通るさ、力づくでも通してやるさ!! 」
青年は笑う。
笑って、嗤って、君臨する。
その口から放たれる醜く絵空事でしかない欲望は、しかし叶えるだけの力をもってしまっている。
何せ魔王でさえも数ある国の一つではなく世界そのものを滅ぼせるだけの力を秘めていたのだ。そんな魔王を殺した勇者にはそれ以上の力があって当然なのだ。
いかにミーラティアがこの国唯一の王族なれど、国力の全てを用いても打倒不可能な強者に抗うことはできない。
望むものを望むだけ差し出すこと、それが最も犠牲を少なくする選択肢だろう。
だから。
だから。
だから。
「戯言は終わりですか?」
まさか反発されるとは思っていなかったのだろう。勇者はしばらくミーラティアを見つめ、そしてカァッと怒りに顔を赤くして、聖剣をミーラティアの首元に突きつける。
駆けつけようとしてくれた護衛の一人を手で制したミーラティアへと、勇者は叫びを叩きつける。
「どこまで! 偉そうなんだよテメェはよお!! 俺様は勇者だぞわかってんのか!!」
「もちろんです。貴方はこの世界を救うために尽力してくれました。できる範囲であれば望むだけの褒美を与えてしかるべきでしょう。ですが、流石にこの国を預かる者として国民の不幸と繋がる蛮行を許すわけには参りません。貴方の偉業に免じて見逃して差し上げますし、一生遊んで暮らせるだけの報奨金を与えましょう。ですので、どうか、この辺りで満足してもらえればと」
「は、はは。これは傑作だ。どうやら状況が見えていねえようだ。俺様は! 魔王軍五百万を単騎で粉砕した最強の中の最強だぁっ!! そんな俺様がなんだって偉そうなだけの欠陥品クソ女の言うことに従わないといけねえんだボケが!!」
「あくまで退く気はないと?」
「当然だクソが! わからないようなら身体に教えてやる。そうだ、はっはっ、女に生まれたことを後悔させてやるよ!! 絶対的な力の前には権力など何の役にも立たないと知り絶望するがいい!!」
「残念です。これでも貴方には苦労をかけたと申し訳ない気持ちもあったのですが、あくまで引き返す気がないとなれば仕方ありません。こちらとしても抵抗させていただく他ありませんね」
「抵抗、抵抗だって? はっは、はははははは!! なあおいっ。テメェの前に君臨しているのは誰だと思って──」
ズッバァン!!!! と。
ミーラティアの平手打ちによって勇者の身体が綺麗な放物線を描いて近くの豪華な料理が乗っかったテーブルへと叩きつけられた。
「が、ばぶっ、があ!? なん、痛い? 数千もの魔物の一斉咆哮を受けても何も感じなかった俺様が痛みを感じている、だとぉ!?」
ありえない、と目を見開く勇者を見下ろし、ミーラティアはあくまで淡々と言葉を紡ぐ。
「表向き、民衆に伝えられた神託は『魔王を殺すために勇者は世界に君臨する』、というものですが、これには続きがあったんです」
「な、ん」
じくじくと痛む頬を押さえて、呆然とミーラティアを見返す勇者へと、真相が告げられる。
「『魔王を殺した後、勇者の力は消失する。ゆえに勇者を魔王のようにバケモノ扱いして迫害するような愚行はしないこと』、という続きがです」
「しょ、うしつ……は、はは。そんなわけがない。そんなの、だって、そんなふざけた話があってたまるものかぁっ!!」
ブォンッ! と聖剣を突きつける勇者。
これまで数多くの魔物を葬り、ついには魔王を殺すことで世界を救ったその刃は、しかし何の反応も示さない。
「なんで、だよ。力だ、いつもみてえに敵を殺すための力を発揮しろよクソ剣がよぉっ!! こんな、だって、世界を救ったんだ。死ぬほどの、死んだほうが楽なくれえの旅路の果てに俺様は魔王を殺したんだぞっ。だったら報われるべきだ。希望だなんだ押しつけるだけ押しつけて守られるだけだったクソッタレどもには俺様に尽くす義務があるだろうがよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「ですので、できる範囲で望むだけの褒美を与えてあげるつもりでした。それが貴方に押しつけるしかなかったわたくしにできる唯一の償いですから」
「だったら寄越せよ、この国ぃ!!」
「今の貴方に国民を幸せにできるだけの能力があるとは思えません。ゆえにその望みを叶えることはできません。……元よりわたくしとの婚約も傀儡とするためというお偉方お得意のくだらないものだったですしね」
「うるっせえよ!! 俺様は勇者だ、最強なんだ。なのに、なんで、えらっそうにしてんじゃねえぞ、クソアマがぁっ!!」
跳ね起きる。
現実から目を背け、それこそ駄々をこねる子供のように聖剣を手にミーラティアへと突っ込む。
いかに勇者としての力を失おうとも、その刃は十分な殺傷能力を秘めている。あくまで姫であり、戦闘が専門ではないミーラティアであれば今の勇者でも殺すことは可能だっただろう。
だから。
しかし。
「うふふ、なぁんだ、つまんなぁいですわねぇ」
赤と黒が飛び散る。
背後からの一撃。男爵令嬢の繊手が勇者の胴体を貫いたのだ。
「が、ぶ……!? な、んで……???」
「そりゃぁ利用価値のなくなった宿敵さんをぶち殺す理由なんて有り余っているですからねぇ」
瞬間、男爵令嬢の姿が溶ける。
ぎゅるんっ!! と渦を巻いたかと思えば、愛らしいその姿が妖艶なそれに変貌する。
グラマラスな美女。
加えてお尻から先端がハートの尻尾を、背中からコウモリのごとき翼を、頭からヤギのようなねじくれたツノを生やしたその姿はまさしく魔族であった。
魔王に仕えし四の金字塔。
すなわち魔導四天王の一人・サキュバスクイーン。
声からも愛らしさが消え、サキュバスクイーンの妖艶なそれと変貌する。
「魔王様は死んだ、それだけですよねぇ。じ・つ・は☆ 魔王様が戦死したあの極大の戦争において『戦死』として処理された我ら魔導四天王は未だ健在なんですよねぇ」
「その、声……サキュバスクイーン!?」
「勇者を誘惑や呪法で操るのは無理があるからと超常に頼らずとも対象を堕落させる術を熟知した私が出張ったわけだけど、うふふ。魔王様が戦死された時点で勇者の力が霧散するなら四天王総出で攻め込むだけで良かったですわねぇ」
「ま、て。こんな、俺様は勇者だぞっ。それが、がぶべぶっ。サキュバスクイーンごときにこんなっ、こんなのぉっ!!」
「うるさいですわねぇ。えいっ☆」
軽い掛け声だった。
それだけで勇者だった青年の頭部が男爵令嬢、いいやサキュバスクイーンによって粉砕された。
「さて、と」
勇者は魔王を倒した。絵本の中であればそれで良かったかもしれない。ハッピーエンドと締めてしまえば『その後』なんて関係ないのだから。
だけど、いくら勇者が魔王を倒そうとも物語は続くのだ。魔王軍の残党、勇者の伝説から生き延びた彼女が脅威であることに変わりはない。
魔王は倒した。
勇者は死んだ。
もうご都合主義は存在しない。
「とりあえずこの国の頂点から殺すとするですわねぇ」
サキュバスクイーンが動く。
魔王や勇者といったわかりやすい最強がいなくなった世界を二番手以下だった暴威が支配していく。
真っ直ぐに。
ミーラティアへとサキュバスクイーンが襲いかかり──
「させるとでも思ったでありますか!!」
ゴットン!!!! と。
護衛の一人がミーラティアを庇うように飛び出し、サキュバスクイーンの顔面へと拳を叩き込む。
ミーラティアの平手打ちなど比較にもならなかった。それこそパーティー会場を横断するほどに吹き飛んだサキュバスクイーンが壁に激突、王族が開くパーティーにふさわしい頑丈なそれをいとも容易く砕く。
「ミーラティア様、大丈夫でありますか!?」
「え、ええ。助かりました、シュザル」
「いえいえ、それが自分の仕事でありますから!!」
屈強な少年だった。
腕と言わず顔と言わず足と言わず、見える部分も見えない部分も傷だらけな護衛の一人であった。
王や王妃、王子さえも殺された魔王襲撃。ミーラティアの右目さえも裂かれたあの日、それでもミーラティアだけは守りきった近衛騎士、それが『彼』である。
シュザル。
魔王は邪神の呪いによって不死身であり、女神の祝福を受けた勇者しか殺すことはできない。そんなご都合主義があったがために攻め込んできた魔王を殺すことができなかった、人類における最強格の一人が腰の剣を抜く。
ゆらり、と。
立ち上がるサキュバスクイーンと向かい合う。
「勇者は死んだ、だからどうしたであります? これからも自分たちは生きていくであります。その邪魔をするなら、これ以上ミーラティア様を傷つけるというのならば! 我が全霊でもってお相手するでありますぞ!!」
「ほざく、んじゃないですわねぇ! 女神の祝福を受けてもいない人間ごときが魔族に、魔導四天王に敵うわけがないですわよねぇ!!」
サキュバスクイーンとシュザルが激突する。魔王も勇者もいない、伝説のその先。残された者たちによる伝説に記されることのない闘争が幕を開ける。
ーーー☆ーーー
「ぶっへぇっ。つっかれたでありますー……。あっ、ミーラティア様、大丈夫でありますか!?」
「ええ、もちろんです。シュザルが守ってくれましたもの。それより! 早く治療を受けてくださいっ。血が、ああもうまた無茶をしてっ!!」
「いや、こんなのかすり傷でありますよ」
「いいから早く!!」
「りょっ、了解であります!!」
びくっと背筋を伸ばし、全身から盛大に血を噴き出すシュザルが慌てて医療術師のほうへと向かう。そんな彼を見つめながら、ミーラティアは過去に想いを馳せていた。
魔王襲撃によって家族が殺された、あの日。勇者以外の何者も殺すことができないという理不尽を極めた怪物を前に、しかしシュザルは最後まで戦い抜いてくれた。
シュザル自身はミーラティアの右目を裂くように大きな傷を与えてしまったことを悔やんでいるようだが、そのお陰で彼が自分を考えてくれるのならば悪くないと思うのだから恋とは厄介なものである。
不器用なまでに真っ直ぐに生き抜く彼と添い遂げることはできないが、それでも想うくらいは許されてもいいはずだ。
ーーー☆ーーー
その後、ナンダカンダと魔導四天王による侵略によって人類滅亡の危機が到来。邪神の呪いという理不尽に守られていないがために通常の手段で殺すことができる魔導四天王を打倒したシュザルは救世主として一躍その名を世界に轟かせることとなった。
ーーー☆ーーー
「シュザル。最近他国の姫君からの求婚を断ったと聞きましたが、それはどうしてですか?」
「なっなんでありますか、急に!?」
護衛として部屋の前に立っていたシュザルを『女王』命令だと無理矢理部屋に連れ込んだミーラティアの質問にシュザルは困ったように視線を彷徨わせる。
そう、シュザルは魔導四天王を打倒することで人類滅亡の危機を阻止した。魔王を殺した勇者ほどではないにしても、勇者亡き今知名度が上がりに上がっている状態なのだ。
そんな彼を取り込みたいと望む者は多く、自国の令嬢どころか他国の姫君さえもアプローチを仕掛けているという。
どうやら未だに誰にも靡いてはいないようだが、これからも彼を狙う者は後を立たないだろう。それこそいつ何時彼が靡くかはわからない。
「じ、自分はミーラティア様の護衛であります。解雇されない限りはミーラティア様にこの身を捧げる所存であります!」
「ですけど、恋愛は自由です。気に入った女性と添い遂げるのは自由なんですよ……」
「そ、そうでありますか? 本当に???」
「ええ、もちろんです」
身分が邪魔をしていると思っていた。
王族だからこそ、婚約さえも国のために消費するべきものだと捉えていた。
だけど。
他国の姫君さえも求婚するほどにシュザルの価値が高まった今、公的にも私的にも想いを伝えていい状況になってなお、ミーラティアは自分の想いを告げることができないでいた。
怖かったから。
この恋が一方通行であり、これまでシュザルがそばにいてくれたのはあくまで仕事なのだと告げられる可能性が万一にでもあるならと怖くて仕方なかった。
だから、試すようなことを言っている。
遠回しにでしか、シュザルの想いを探ることしかできない。
今はまだいないのならばそれでいいのか。だけどこれからは? こんなものは先送り、逃避でしかないと分かっていて、それでもシュザルがそばにいてくれる『今』を想いを告げることで壊れてしまう可能性がチラつくだけで身がすくむ。
だから。
だから!
だから!!
「そっそれなら! ミーラティア様と添い遂げたいと考えているでありますが、どうでありましょうか!?」
はじめ、何を言っているのか理解できなかった。じわじわと認識が追いつき、そして、
「ひゃっ、ひゃひ!? なんっ、え!? いまっ、だって、シュザルなんでそんな、ええ!?」
「やっぱりダメでありますよね図に乗りました申し訳ありませんっ!!」
「ちがっ違います!!」
「……、え?」
「ですから、その……わたくしも、シュザルのことが好きです」
…………。
…………。
…………。
「なっ、ななっ、本当でありますかあ!?」
こくり、と頷くミーラティア。
へ、へえ、というシュザルの呟きにゴヅン!! と鈍い音が続く。
己の頬をぶん殴って、危うく顔面を砕きかけたシュザルがまじまじとミーラティアを見つめる。
「痛い。夢じゃないであります……。え、ええと、それでは、よろしくであります」
「え、ええ、こちらこそ」
勇者が魔王を打倒するという輝かしくわかりやすい伝説が終わっても物語は続く。不器用に、それでいて真っ直ぐに、どこまでだって。
「あの、シュザル。貴方はわたくしのこっここっ恋人となったんですから、もう護衛として仕えることはないんですよ?」
「いえ、それはそれこれはこれであります! 我が身は全霊をもってミーラティア様に捧げてありますから!! 何があっても守ると、そう決めているのであります!!」
「それなら、こっここっ恋人としてそばで守ってください」
「っ!? え、ええと……わかったであります、ミーラティア」