表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/105

第四話 報告に言っている間の話

 

 門番が領主の館に行っている間はフジンと話していたが、先程の方が有益だったので、お金を貰えないかと頼む。


「ただでは無理だぞ」

「はい、売る物があります。装備、装飾品、魔物の部位など色々取り揃えています」

「結構あるのだな」


 ジールは今までの物だけでなく、この街に来る時に魔物を狩っていた。

 収納されている物は数知れない。


「例えば装備は何がある?」

「一般的な物から唯一の物までありますよ」

「とりあえず手始めに鉄製を出してくれ」

「はい、わかりました」


 フジンは門番という事もあり、装備に興味があるようだ。

 最初は鉄製、装備の中で一番使われている装備だ。


 ジールは収納から鉄剣を出し、フジンに渡す。

 ジールの収納は異常である。名は『闇スペース』とシンプルで、暗い所が全て収納スペースになり、取り出しも暗い所から取り出す事ができる。

 今回はマントで影になっているマントの中から鉄剣を出している。


「これは質の良い鉄剣だな。普通に売っている鉄剣ではない。今度は鉄製防具を出してくれ」

「どうぞ」


 フジンは鉄剣の質に驚き、防具も確認する。


「防具も質が良い。こんなもんどこにあるって言うんだ」


 まぁ、ある訳がないだが。

 通常、鍛治士は二通りいる。一つ目は質の低い鉄剣を作り続ける鍛治士。二つ目はそれ以上の鉱石または鋼鉄で剣を作る。

 質の良い鉄剣よりもミスリルやオリハルコン、アダンタイトなどの鉄より上位の鉱石や鋼鉄で作った方が金持ちの受けがいいのだ。

 これによって質の良い鉄剣はあまり見かける事が少ないのである。


「う〜ん、門番はあまり装備を変えれないからな。できる物は武器だけだけになると鋼鉄製の剣と鋼鉄製のナイフを出してくれるか?」

「はい、いいですよ」


 一般人は使う一番上の鋼鉄製を所望する。


「これも質が良い。よし買おう」

「鋼鉄剣は銀貨五十枚になります」


 ジールはフジンの記憶に一様相場もスキャンしておいたのである。その上での応えた。


 ・相場

 通常硬貨は銅貨、銀貨、金貨が使われており、百枚あると次の貨幣の一枚と同価値になる。

 例えば、銅貨百枚=銀貨一枚。

 円と比べると銅貨一枚が一円となり、銀貨一枚が百円、金貨一枚が一万円になる。

 他の貨幣は比較的に通常硬貨の銅貨、銀貨、金貨より少ない補助硬貨と呼ばれている大銅貨、大銀貨、大金貨があり、これは通常硬貨の半分ずつ、つまりは銅貨十万枚=大銅貨一万枚=銀貨千枚=大銀貨百枚=金貨十枚=大金貨一枚となる。

 他には貧民街で使われる鉄貨、通称貯金貨と呼ばれる白金貨は金貨百枚=大金貨十枚=白金貨一枚という事になる。


「今回はフジンさんのご好意も込めて銀貨三十枚にしましょう」

「買った」


 鉄剣と鋼鉄剣の相場は鉄剣が質が悪いと銀貨五枚、質が良いと十五枚で鋼鉄剣が質が悪いと銀貨三十枚、質が良いと銀貨五十枚になる。

 つまりは質の良い鋼鉄剣を質の悪い鋼鉄剣と同じくらいの値段で売ろうとしているのである。


「ナイフは銀貨二十枚にしましょう」

「それも買った」


 合計銀貨五十枚、結局は質の良い鋼鉄剣と同じ値段で売った。


 ジールは鋼鉄剣と鋼鉄ナイフをフジンに渡し、支払いは大銀貨四枚と念のために大銀貨を銀貨十枚にして貰い、受け取る。


「良い品が手に入ったよ。ありがとさん」

「いえ、こちらこそこんなめんどくさい事をやって頂きありがとうございます」


 お互いにお礼を言っていると領主の館に行った門番が帰って来た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ