黄昏の乙女達の園、黄金の林檎を竜が守る
黄昏の乙女達の園には
黄金の林檎の木があって
眠らない竜が守っている
空中に草が浮いています
みえにくいですがよくみると
黄昏の空を登っていく
曲がりくねった階段になっていました
そして、島と同じくらいあるような
大木が天空に漂っていたのです
「し、下からみたら
みえるでは、、、」
ふらふらと誘われるように
階を登る途中、
はっと気づきました
「みえてもいいように
パンツをはいてるんじゃ
ないんですか」
「そんなこといって
しっかりみてるじゃ
ありませんか」
「それがなにか?
わたしがお洗濯した
わたしのパンツです」
空の色は濃い赤から
暗い群青へと移ろっていました
ぽつぽつと空中の木に
提灯が灯りはじめます
誰もいないのに突然、
大枝にぶら下がった銅鑼が鳴りました
その残響がわんわんと続きます
木の根元には
火のように耀く龍がいて
かっと昼子を睨めていました
「ひぃ~~~っ!」
腰を抜かした昼子をよそに
夕ちゃんが龍神の首に乗っかります
「ここは特等席です」
クエスト報酬の巨大イルミでした
「び、びびったじゃありませんか」
「ちびったんじゃないですか?」
「そ、そんなこと
ちょっとだけです
ほんのちょっとだけ、、」
昼子は西のほうから登ったのですが
東のほうには二つの石像に支えられた門があります
くねくねとした小径が通ってて
公園のような遊具が置かれてました
「これがほんとの
空中ブランコ、、
こわくて漕げない」
「滑り台、兼飛込み台」
「この高さから
叩きつけられたとき
海面はコンクリートの
強度に変わります」
「も、戻らなければ、、」
(つるん)
「ひぃ~~ん」
(じょわ~っ)
「ゆ、夕ちゃんが
いじわるするから
またパンツを
汚しちゃったじゃありませんか」
「問題ありません
わたしのパンツです」
「こ、このパンツで
なにをする気ですか」
「わたしのパンツでなにをしようと
わたしのかってですよ」
所有権を主張されてしまいました
拒否権は認められませんでした
「このおっきな噴水の壷は
なんなんのですか」
「手水鉢です
大は小を兼ねますからね」
「??」
「これが厠です
お姉ちゃんのために造りました」
「し、下の壷は、、
もしや伝説の溜式」
下にはちょー大きな瓶があって、
白やピンクの蓮の花が浮かんでます
「いい肥やしなら
いい花が咲きます
うんと頑張って
ふんばってください」
「やです、そんなにがんばれません
そんなむりしてきばったら
駝鳥|(脱腸)や
蛇行|(脱肛)になります」
「そ、それにここでしたら、、
まるみえではありませんか」
草葺きの屋根は掛かっていますが
四本の柱だけで壁がないです
「下からはみえませんよ
上からみおろせば
そうかもしれませんが
そんなのだれもいません」
夕ちゃんが木の上の物見台でいいます
「それはそうかも、、
なんていってそこで
しっかりみてるじゃありませんか?」
「さあ、なんのことでしょう♪」
「ひ、昼子は
おトイレとパンツのために
夕ちゃんのセクハラに
たえるのです」
『夢見る昼子のディー・ドリーム』 http://ncode.syosetu.com/n9157dl/
昼子達の日常会話……なのだろか? よろしければこちらもどぞ。
『幽霊船をさまよう夢魔の百合』 http://ncode.syosetu.com/n1030dn/
もうじきハロウィンだしVROOMでホラーをやろう。
これの続編ですがエログロかもなので注意。マルチエンディングです。
毎日、夜零時に投稿?。