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さくらのはな  作者: 日縒 千夜
夏は花火に海水浴
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50. 事実


 咲枝と喧嘩をしてから一週間が経った。

 冷静になって考えてみたら咲枝の言ったことは間違っておらず、今まで目を背けてきた部分であった。

 だから次に会ったときにはちゃんと謝ろう。葵はそう考えていた。

 喧嘩らしい喧嘩をしたことがなかった葵は、いつ咲枝に会うか分からないバイト先までの道をビクビクしながら歩くことになったが、一週間経っても会うことはなかった。


 遠い大学に通っていると言っていたから、もしかしたらもうこの町には居ないのかもしれない。

 謝れず、もやもやする気持ちを感じるが、どうすることも出来ない。

 こんなことなら連絡先を聞いておくんだった、と後悔する葵に、転機が訪れた。

 バイトからの帰り道、友達と歩く中学時代のクラスメイトと出食わしたのだ。


「――あ、あの立川さん。……中学で同じクラスだった山中だけど……」

「えっ……? あ、ああ、山中さんね。どうしたの? 私に何か用?」

「咲枝ちゃんの連絡先を、教えて欲しい、んだけど……」

「咲枝? あー……もう消しちゃったんだよね。八雲なら知ってるかもよ。とりあえず八雲の教えとく〜」

「あ、ありがとう」

「はぁい。それじゃ」


 思いがけず同じクラスになったことのない男子の連絡先を教えられ、咲枝に会うまでにもう一クッション増えた葵は、緊張から顔を強ばらせた。


「あれ? もういいの?」

「うん。あー、びっくりしたぁ。でもなんで今更……だって咲枝は――」


 だから気が付かなかった。

 立川達がその後何を話していたのかを――



葵と咲枝の話で夏パートが終わるのですが、一度そこで切りたいと思います。

元々予定していた話から大幅に逸れてしまったことが原因なんですが、秋・冬パートはかなり更新が遅くなりそうです。

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