表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業リア充の異世界無双。  作者: すみを。
第五章 新たな街へ
64/66

特別編『もしもの未来2』

今日はバレンタインということで前回の特別編の続きを書いてみることにしました!


書いてみて(´・ω・`)なにこれ・・・となったので、とりあえず皆様爆弾のご準備をお願いします。


甚だしくムカッとするかもしれませんが、ご了承くださいm(_ _)m笑

俺が舞と付き合うことになってから、二ヶ月が経った。


最初は緊張して会話が途切れることもよくあったが、今ではその沈黙でさえ心地よく感じるようになった。


色々と情けなかった俺だが、少しは成長できていればいいなと思っている。



そして今、俺は登校中に通学路で一樹にからかわれていた。


「おい、優斗。お前今日が何の日か覚えてるよな?」


「……何の話だ?」


「とぼけやがって。さっきからソワソワしているくせに」


「……そんなつもりは無いんだがな」


「はぁ、いいよな。リア充様は」


ため息混じりに俺を羨む視線で見る一樹を、俺は「何を言ってるんだ」と言わんばかりの表情で見つめる。


「一樹は毎年数十個のチョコを貰ってるじゃないか。

それの何が不満なんだ」


すると、一樹は「分かってないな」と言って首を横に振った。


「お前な、いくら数十個の義理チョコを貰ったところで、一つの本命チョコに敵う道理は無いんだよ!」


そう真剣な表情で言う一樹の言葉に、俺は自然と納得してしまった。


「確かにな。一樹の言う通りだ」


「……いや、そう言って真正面から認められると、軽く殺意が沸いてくるんだが」


そんなことを言うな一樹よ。


俺も毎年お前に同じ気持ちを抱いていたんだからさ。


「まあ、もしかしたら今年も貰えないかもしれないし、今そんな事を言ってきても無駄だぞ」


「はぁ、全く心にもないことを。

まあ俺はいいがよ、今日のクラスメイトはマジでエグイから、心して教室に入れよ」


そう言って何かを思い出したのか身体をぶるっと震わせる一樹。


確かに一樹は毎年のようにクラスメイトから集られている。


だが、俺は一樹のようにそんな何個も貰える訳では無い。


だから大丈夫だろうと甘い気持ちで入ったのだが



「「「来たぞ!かかれ!」」」



教室に入った瞬間に、どこの軍隊だよと言わんばかりに息ぴったりに数人の男子が飛びかかってきた。


一樹はそれを知っていたのか、俺を盾にして備える。


俺はそんな一樹に怒りの視線を向ける前に、その男子達にもみくちゃにされてしまった。


「リア充め!」

「非リアの恨みを思い知れ!」


そう言って俺の鞄の中身を漁ろうとする男子達。


……いや、何チョコを奪おうとしてるんだよ。


「やめろ、俺は何も貰ってないぞ。

それに、そういうのは一樹にしやがれ」


俺は視線を一樹に向ける。


一樹は「この裏切り者めっ!」という表情をしていたが、それはこちらのセリフだと言いたい。


「くっ、まだ川口さんに貰っていないのか……」

「よし、なら確実に貰ってるだろう三山に突撃だ!」


男子達は何故か悔しげな表情をしながら、今度は一樹に突撃していく。


いつ貰ったんだよという量のチョコが一樹の鞄から零れるのを横目で見ながら、俺は自分の席へと向かった。


その途中に


「芝崎、災難だったわね」


と、西本に呼び止められた。


「ああ、本当にな」


「まあ、あいつらの気持ちも分からなくはないけどね。今まで仲間だったあんたが、今年はリア充の仲間入りだもの。それに、その相手はあの舞」


「別に、俺はあいつらの仲間だったつもりも無いんだがな」


俺は西本の言葉に意義を唱える。


俺はあいつらと違って、チョコが欲しいと思っていた訳では無いからだ。


いや、本当だぞ、本当だからな!

別に席に座った途端に机の中を確認したりとかしてないからな!



「…はぁ、まあ、一樹がいてくれて助かったよ」


俺は今も集られている一樹の方を見てそう言う。


これでもし一樹がいなかったら、男子の嫉妬の対象が俺になることは想像に難くないからだ。


他にもリア充はいっぱいいるのに……と俺が周囲を見渡すと、少し寂しげな表情で一樹の方を見ている西本の姿が目に入った。


「そうね…。本当に、一樹は人気者だからね」


そう言って悲しそうにする西本の心情が何故か読めてしまったので、俺は去り際にアドバイスをした。


「でも、一樹は義理チョコは嬉しくないって言ってたからな。

いつも仲のいい人の、本命チョコでも貰ったら喜ぶんじゃないかなー」


「ちょ、芝崎、それはどういう意味よ!」


俺が言った言葉にすごい形相で睨みつけてきた西本を見て、俺はすたこらさっさと自分の席に退散する。


その後、教室に入ってきた舞と目が合って、舞が恥ずかしそうに顔を赤くして目を逸らすというイベントはあったものの、後は普段通りの授業が始まったのだった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



放課後。


「優斗君。今日は一緒に帰ってもいい?」


いつもは部活で忙しい筈の舞が、俺にそう言ってきた。


「ん?今日は部活は無いのか?」


「えっと、うん。何か、今日は休みだって」


「そっか。分かった、ちょっと待っててくれ」


俺は舞と帰れることに内心嬉しく思いながら、鞄に荷物を詰める。


そして、後ろで西本が「一樹、きょ、今日一緒に帰らない?」と言ったのを聞きつつ、男子の憎悪の視線を一身に受けながら、俺達は教室を後にしたのだった。




「ふう、なんだか暖かくなったね」


「そうだな、この前春一番が吹いたし、そろそろ春っぽい季節になっていくんだろうな」


俺達はそんな会話をしながら、帰り道を歩く。


冬には手を繋いでポケットに手を入れたりしたのだが、最近はそこまで寒くないので、普通に手を繋ぐだけだ。



「それで、どうして俺を誘ったんだ?」


俺は話が途切れたのを区切りに、聞きたかったことを質問する。


普段は部活のない日でも、俺と一樹、舞と西本で帰っているので俺と舞が一緒に帰ることはあまりないのだ。


まあ、その分家に帰ってから会っていたりしているのだが。


なので、俺は何かしらの用事があるのだと思っていたのだが


「えっと、用が無かったら、誘ったらダメ?」


そう上目遣いで言われてしまって、思わず面食らってしまった。


「ああー、えーっと、それは、だな」


「…………ふふっ、冗談だよ。

でも、用が無くても、一緒に帰りたいっていうのは本当だよ?」


冗談だと聞いて安心したものの、その後の舞の言葉を聞いて、俺は申し訳なくなって頬をかく。


「まあ、また一緒に帰ろう」


「うん!

それでね、今日は来て欲しいところがあるんだ」


「あ、ああ、分かった」


突然の話の変化に驚いたものの、俺は頷いて舞について行く。


そして、その場所に辿りついた時、俺は二重の意味で驚いてしまった。


「ここは…」


「うん、優斗君も何度か来たことがあるでしょ?」


そう、そこは舞の家だったのだ。


少し大きめの一軒家で、清潔感のある雰囲気が漂っている。


俺がここに来たのは過去に二度だけある。


一度目は付き合ったことを舞の両親に報告ということで行かされて、二度目は普通に遊びに行った。


その時舞と二人きりだったこともあって、我慢出来ずに、まあ、そういう事をしてしまったわけで、そのせいで少し居心地が悪くなってしまったのだ。


だが、そんな事は俺の個人的な感情なので、俺は断る理由もなく、舞に付いて川口家へと入っていった。



「はい、ここに座っててね」


「あ、ああ、分かった」


俺は突然の状況に若干戸惑いつつも、言われた通りにテーブルの側にある椅子に座る。


正直、帰る途中にチョコを貰えるのかなと少し期待していたのだが、この状況は流石に想定外だ。


それに、どうやら今日も舞の両親がいないみたいだし、二人きりだという状況に、改めて緊張する。


俺が何が起こるのかと疑問に思いながら舞を待っていると、舞が大きな箱を両手で抱えて俺の方に歩いてきた。


そして、それを俺の前のテーブルに置く。


「お待たせ!」


「えっと、これは何だ?」


「ふふっ、それは開けてみてのお楽しみだよ!」


そう言って、期待半分不安半分と言った感じで俺の方を見てくる舞を見て、俺は頷く。


「分かった、じゃあ開けるぞ?」


「うん!」


俺はそこそこの大きさのある白い箱を、ゆっくりと慎重に開けていく。


すると、中から甘い香りが漂ってきた。


「これは……」


俺はそれを感じ取って、ある期待を胸に箱を開けた瞬間に、中から物凄く美味しそうなチョコレートケーキが出てきた。


そしてその中央にあるチョコレートには、白い生クリームで『ゆうと♡まい』と書かれている。


「もしかして……」


「うん!今日はバレンタインだから、昨日お母さんに手伝ってもらって頑張って作ったんだ!

外に出したら崩れるかもしれないと思って、優斗君に来てもらったの」


俺の反応を見て嬉しそうにそう言う舞の言葉を、俺は上の空で聞き流す。


俺の視線は生クリームの文字へと向かっていた。


「…………なあ、舞。これってすぐに食べないと駄目か?」


そして俺は、過去の過ちを忘れて舞に聞く。


「え?えっと、うん、すぐにって訳じゃないけど」


「じゃあさ、先にメインディッシュを食べてもいいか?」


俺が戸惑いながら頷く舞に、更にそう聞くと、舞は更に困惑した表情で首をかしげた。


「メインディッシュ?」


「ああ、いいか?」


「えっと、うん」


俺はその返事を聞いた瞬間に、舞へと覆いかぶさる。


「ちょっ、優斗君!?」


「悪い、ちょっと我慢が出来ない」


「……もう!……分かったから、ちょっと待っててね」


俺の突然の行動に、舞は驚きながらも、少し嬉しそうな表情を浮かべる。


そして、舞がチョコレートケーキを冷蔵庫に入れたのを見てから、俺達は部屋の電気を消した。




PS:メインディッシュもチョコレートケーキも美味しかった。




『勇者はここにいる。』という新作を投稿し始めました!


『リア充』よりもかなり日常多めの異世界ファンタジーになっていますが、今作を楽しんでいただけたなら楽しんでもらえると思います!


http://ncode.syosetu.com/n1897dd/

詳しくは活動報告に載っておりますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ