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職業リア充の異世界無双。  作者: すみを。
第四章 魔物襲撃編
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特別編『もしもの未来』

今日はクリスマスということで、特別編として、『もし優斗達が転移してなければ、どのようなクリスマスになっていたのか』を書いてみました!


続きが気になっていた方は申し訳ありませんm(_ _)m


今回、特別編ということで今までと勝手が違うところもあると思いますので、もしよければ感想下さい!

「し、芝崎君!」


終業式のホームルーム終了後、俺は突然、クラスのアイドル的な存在である川口舞に声をかけられた。


まだ教室にはまばらにクラスメイトが残っており、教室に響き渡る声で叫んだ舞に視線が集まった。


「えっと、なんだ?川口」


「えっと、その、きょ、今日、放課後時間ある?」


その言葉に、クラスメイトが一斉にギョッとしたのが目に入る。


勿論、クラスのアイドルが俺なんかを誘ったということも理由の一つだろう。


だが、『今日』だからというのが一番の大きな理由だ。


「あ、ああ、まあ、暇だけど……」


「じゃ、じゃあ、その、一緒に、遊びに……」


後半はゴニョゴニョとして何を言っているのかがあまり聞こえなかったが、川口が言いたいことは察する。


要は、こんな俺を遊びに誘ってくれているのだ。


「ああ、わかった」


俺が肯定を返した瞬間、川口の表情が目に見えて明るくなる。


「じゃ、じゃあ、また後で!」


「あ、ああ」


俺が頷くと、川口は凄い勢いでクラスメイトの西本華凛と一緒に教室を出ていってしまった。


西本が指をグッと立てていたのは何の合図だろうか?


「優斗、良かったじゃないか」


俺が特に意味の無いことを考えていると、俺の唯一の友達兼親友である三山一樹が声をかけてきた。


「まあな、ただの誘いとはいえ、遊べるのは嬉しいよ」


「……おいおい、もうちょっと浮ついた事を考えてもいいんじゃないのか?折角今日はクリスマスなのによ」


そう、今日は12/25日、クリスマスだ。

そんな日に異性から誘いがあったとなれば、少し期待してしまうのも無理はないだろう。


でも


「いや、俺に限ってそれはないだろ。ましてや川口だぞ?」


俺を誘ってきたのは川口だ。

川口は優しいから万年クリぼっちの俺に気をつかってくれたんだろう。


それに、川口の好きな人は一樹だろうしな。


「はぁ、そういえばお前はそういうやつだったな。まあいいや、とりあえず、今日は楽しんでこいよ」


「ああ、そうするよ」


俺は一樹にそう言葉を返し、教室を出た。


後ろから何か騒がしい声が聞こえ出したが、俺が原因じゃないと信じたい。


ほぼ諦めに近い事を考えながら、俺は家に帰った。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



どこもかしこもクリスマス一色。

色んな店の前にサンタクロースの人形やらトナカイの置物やらが置いてあり、イルミネーションが眩く輝いている。


そしてもちろんクリスマスなので、周囲は手を繋いだリア充ばかり。

当然、友達どうしで来ている人もいるが、見た感じ7割くらいの人が男女二人で歩いている。


「凄いね、芝崎君。なんか、クリスマス!って感じがするね!」


そんな光景を見ながら、俺は、自分達もそういう風に見られてるのか、と疑問に思う。


もしそうなのだとしたら、今日はこれ以上にない素晴らしい一日になることだろう。


いや、そうじゃないとしても、当然過去最高の日になるのは違いないんだけどさ。


「そうだな、流石に一大イベントって感じだな」


今日来ているのは軟馬パークスという、様々な店が集まっている場所だ。


川口がそこに行きたいと言ったので電車で一時間程かけてやってきた。


特に何をするかは決まってないけど、どこに行くのだろうか。


「じゃあ、芝崎君、どこ行こっか」


……どうやら川口も決めていなかったらしい。


相談した結果、その辺をぶらぶらと歩き回ることになった。



「あ、見て!あそこにかっこいい服があるよ!芝崎君着てみてよ!」


とか


「疲れたぁ。

ちょっと休憩しよー」


とか


「お腹空いたね……。

どっかでご飯でも食べよっか」


等といった、他愛もない話をしている内に、いつの間にか時間は7時となり、そろそろ帰らないといけない時間になってしまっていた。


俺は少し寂しい気持ちになりながら電車に乗る。


ガタガタと鳴る電車の音をぼんやりと聞き流しながら、俺は今日という日を振り返った。


川口に振り回された一日だったが……正直に言えばめちゃくちゃ楽しかった。


今までの不幸を全て帳消しにするくらいの、そんな幸福感を感じることが出来た。


今日が終わらなければいいのにな、等と願ってしまうくらいには、本当に充実した一日だった。



だが、もちろんそんな願望は実ることはなく、電車は駅へと辿りついてしまう。


このまま僅か五分程度でもうお別れだ。


あんなに弾んでいた気持ちがどこにいったのか、憂鬱な気持ちで歩いていると、川口が俺に話しかけてきた。


「ねえ芝崎君」


「ん?」


「そ、その、一つ、言いたいことがあるんだけど……」


その川口の言葉に俺は軽く頭を捻る。


もしかして、今日で何かやらかしてしまったのだろうか、等とネガティブな思考に思わず走ってしまう。


だが、そんな思考は、次の川口の言葉で吹っ飛んでしまった。


「その、今日はクリスマスだよね」


「ああ、そうだな」


「だから、さ、その、私も気持ちを伝えたいって思って……」


ん?

なんと言ったのだろうか?


「私も」から先がうまく聞こえなかった。


俺が何を言われるのかと内心身構えると、川口は意を決したように俺の方を向いて、そして告げた。


「その、芝崎君。私はずっと、芝崎君のことが、その、好きでした。

だから!良かったら、私と付き合ってください!」


俺の思考が一瞬停止する。


えっと………え?


「…それって、俺のことだよな?」


「あ、当たり前だよ!」


そ、そうだよな……、思わず人違いとか、意味のわからない発想をしてしまった。


……ということは、川口は、その、俺なんかのことを好きってことか?


………やばい、顔が熱い。

嬉しさと恥ずかしさで死んでしまいそうだ。


でも、川口はちゃんと勇気を出して言ってくれたんだ。


だったら、俺もちゃんとそれに答えないとダメだろう。


「えっと、川口」


「は、はい!」


ピンっと背筋を正した川口に俺は苦笑しながら、昔からの想いを一言でまとめて言った。


「俺もずっと好きでした。

こちらこそお願いします」


その俺の言葉の意味を理解したのか、徐々に川口の目に涙が浮かんでいく。


そして、突然背伸びをしたかと思うと、俺の唇にそっと口付けをした。


あまりにも突然の出来事に俺が呆然としていると、川口はいたずらが成功した子供みたいな笑顔で俺にこういった。


「これからよろしくね、優斗君(・・・)!』


そんなことを言われたら、俺にはこう返すことしか出来ない。


「………ああ、よろしく、()



こうして俺達は12/25日、リア充となった。



















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