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職業リア充の異世界無双。  作者: すみを。
第三章 トーナメント編
32/66

ある男の陰謀。

今回もかなり短いですm(__)m


暗い話が近づいていますが、明るい話ももう来るはずです(多分)


次回の投稿は明後日になるかもしれません(TT)


感想お待ちしています|ω-`)

俺はティフィアの過去を聞いて、最初はイノマに殺意を覚えた。

当然だ、話を聞く限り、イノマは完全に悪党だからだ。


だが、それは話を聞いていくうちに違和感へと変わっていった。


そして、話を全て聞き終わった今では、ある種の確信へと変わっっている。


「これが……三年前に、私の身に起こったことです。

その……すいません、こんなことを話しても……ユウトさんを困らせるだけなのに………」


「いや、そんなことはない。

話してくれて助かった。

大丈夫だ、なんとかしてみせるから」


「なんとかって……………いえ、無理ですよ。私は勝負に負けました。弟は…ペリトはもう、奴隷として売られてしまったはずです。いや、もしかしたらもう殺されてしまってるかも……」


そう言って、また泣きそうになるティフィア。


だが、俺の考えが正しければ、ペリトが死んでしまっていることは有り得るわけがないのだ。


「とりあえず、俺には考えがある。

まあ、決勝でイノマと話さないと何とも言えないけど、殺されてることは、まず無いと思うぞ」


「ほ、本当ですか!?」


「ああ、だから、安心して待ってろ」


俺がそう言うが、ティフィアは直ぐに頷くことはしない。


まだ俺に頼むことに申し訳なさを持っているのだろうか。


そうだとしたら、その謙虚さには好感が持てる。


「まあ、これは俺の目的の延長線でもあるから、あまり気にしなくていいぞ。少し用事が増えただけだ」


「………ほ、本当にありがとうございます!」


俺が気を使ったことが分かったのだろう。


そう言って頭を下げるティフィア。


その顔は、今にも泣きそうな表情を浮かべていた。


流石に、そんな表情の女の子をそのまま放置する趣味は俺にはない。


それに、ここまで聞いたのは俺なのだ。


最後まで面倒を見るのが筋というものだろう。


「ティフィア」


「っ!」


ティフィアはピクッと肩を震わせる。


「三年間も一人で森に篭もって、誰にも頼ることができなくて、辛かっただろう。

…………でも、今は一人じゃ無いんだぞ」


ティフィアの目に涙が浮かぶ。


「俺なんかで良かったら、胸を貸すからさ。

だから………」


と、俺がそこまで言ったところで、ティフィアが俺の胸に飛び込んできた。


そしてわんわんと泣く。


三年間もの間、我慢してきた涙だ。


大人しく待つことにしよう。


俺はしばらく、獣人族特有の耳を撫でながら、ティフィアが泣き止むのを待っていた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



時は遡り、優斗が舞と営んでいた頃。


ユウトのいるカラマ王国から、馬車で半日かかる距離の平原で、男が魔物の集団と向き合っていた。


常人が見たら発狂してしまいそうなほどの魔物の群れだ。


中には、熊鰻ブラックベアー大蟷螂ビッグ・マンティスのような、Cランク並の魔物もいる。


だが、男はいかにも失望したかのような表情を浮かべた。


「はんっ、この程度の魔物しかいねーのか。

これじゃ期待はできそうにねえな」


男は溜息混じりにそう言った後、ふと気づいたようにニヤリと不気味な笑みを浮かべる。


「いや………そうだな……ああすればいいのか。

はっは!そうすれば明日までに間に合う」


男は、自分の計算を狂わせた二人の異世界人が逃げ惑う姿を思い浮かべ、いかにも楽しそうに笑みを浮かべる。


その姿はまさに狂人。


大量の魔物でさえ、一瞬恐怖で後ずさったくらいだ。


だが、そんなことで引く魔物ではない。


数百を超える魔物は、一斉に男へと飛びかかった。


それを見た男は、恐怖するでも、焦燥するでもなく、ただただ冷めた目を魔物達に送ってこう言い放った。


「さて、調教しんかの時間の始まりだ」と。



・・・・・・・・・・



そして、トーナメントの本戦が始まった頃、男の目の前には前日とは比べ物にならない強さの魔物が揃っていた。


それを見た男は満足そうに頷くり


「まあ、俺にできるのはこれくらいか。

それにしても、Aランクがサイクロプス(こいつ)だけしかいねーとはな。

まあ、一体もいれば十分だとは思うが」


サイクロプスとは、3mを超える、一つ目の巨人のことだ。


この魔物だけは、男が手を加えるまでもないと言うほどの強さを持っていた。


「さて、これであの国はどうなるかな?無駄な抵抗でもして潔く命を散らすか?それとも、無駄な抵抗はせずに、一斉に逃げ出すか?

まあ、どっちにしろ殺すけどな。

ははっ!想像しただけで楽しくなってきたぜ」


ひとしきり笑った後、男は魔物達に向かって言った。


「お前らはこれから俺について来い。

そんで、街が見えたらそこを襲え。わかったな?」


魔物の代表角である、金虎ゴルタイガーが頷いたのを見て、男は歩き始める。


「さーて、目標は1時間ってとこだな。

そんだけありゃあ十分だろう。ははっ!」


しばらくの間、平原に男の笑い声が反響していた。




こうして、優斗達のいる国に、期せずして魔物の大群が近づいて行くのだった。




この頃、観客席では。


アマルーナ『む?』

舞「どうかした?」

アマルーナ『いや、何でもないのじゃ』


アマルーナは確かに嫌な空気を感じ取っていた。

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