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職業リア充の異世界無双。  作者: すみを。
第二章 アマルーナ編
15/66

特殊ジョブ『リア充』がチートすぎる。

急展開ぃぃぃ!

「俺が城を出ていかなければ、こんなことにはならなかったのにな」


今となっては後悔している。

碌な力も無いのにどうして舞を守り切れると思ったのだろう。


しかし、舞は俺の言葉を否定した。


「そんなこと言わないでよ、少なくとも、私は今日優斗君と2人で過ごせて幸せだったよ。

それに、もし優斗君が城を出てなかったら、私と優斗君は恋人同士になってなかったと思うな」


俺はその言葉を聞いて、湧き上がる涙を堪えることが出来なかった。


舞は、こんな俺といれて幸せだったと言ってくれたのだ。


だったら、俺も正直な気持ちを伝えるとしよう。


「俺も、今日のことは死んでも忘れない。

今まで生きてきて、一番幸せだったよ」


すると、舞の目にも涙が浮かぶ。


「ず、ずるいよ、優斗君、折角泣かない、笑顔でいるって決めたのに。

でも、私も今日が一番幸せだったな」


そこから俺達は短い間だけれど、思い出話に花を咲かせた。

俺が舞を好きになった話を言うと、舞は照れて赤くなっていた。


そして4分程経った時、リースの障壁にひびが入り出した。


『ごめんね、二人とも、そろそろ限界みたい』

「うんうん!リースのおかげで最後にゆっくりと話せたし、ありがと!」

『そ、そんなこと言われたら、やったかいがあったって思うじゃない。

あと、私も短い間だったけど、その、楽しかったわよ』

「そっか、良かった!」


舞がそう言って、もう一度俺に向き合う。


「あのね、優斗君、最後にお願いがあるんだ」

「なんだ?」

「その…昔からの私の夢、叶えて欲しいなって」


舞が顔を真っ赤にしながら言う。


「その……子供っぽいって笑われるかもしれないけど、私の夢は好きな人のお嫁さんになることだったんだ。

だから、その……私をお嫁さんにしてください」


舞が頭を下げる。

もちろん、俺の答えは


「ああ、もちろんだ」


そう答えた。


「あはは、嬉しいな………。

でも、もっと一緒にいたかったな」


舞が涙を流す。

俺も同じ気持ちだった。

だから、最後くらいは幸せになろう。


「じゃあ、結婚の契りでも結ぼうか」

「えっ…ん!」


俺は舞の口に優しく口付けをし、中指につけてある指輪を薬指に付け直してやった。


「えへへ、ありが---」


しかし、舞はその言葉を最後まで言い切ることは出来なかった。


遂にアマルーナのブレスが障壁を破った……………のではない。


突然、指輪と俺の本とカリンが光りだして驚いたからだ。


そして同時に、俺は体から力が湧き上がってくるのを感じた。


どういうことだ?


俺はすぐに本を確認すると、光っているページが2ページあることがわかった。


そして、1ページ目を捲ると、そこには衝撃的なことが書かれていた。


『指輪』→『結婚指輪』

〈効果発現の条件〉

・所有者が異性と結婚すること

・相手によって所有者の薬指に嵌められること

・所有者と相手が互いに愛し合っていること

〈効果〉

・特殊ジョブ『リア充』を所有者と相手に発現する。



……なんだと?

つまり、偶然条件を満たして『リア充』を発現させたから力が湧いてきたということか?


……なんだよそのご都合主義な展開は。


いや、だがまだわからない。

力が湧いてきたと言っても、どの程度なのかがわからないからだ。

とりあえず『リア充』を確認しよう。


俺は本気で今すぐ壊れそうな障壁を見て焦りながら、特殊ジョブのページを開く。


〈特殊ジョブ〉

『リア充』←New!!

〈効果〉

・所有者が相手を想うほどその相手のステータスがあがる、相手が所有者を想うほど所有者のステータスがあがる。


なるほど、どれほど相手のことが好きかでステータスの上がり方が変わるということか。


俺は急いで『ステータス』と念じる。



『ステータス』


______________

|体力値: S [↑3ランク]

|攻撃値: S+[↑3ランク]

|防御値: S [↑3ランク]

|敏捷値: S+[↑3ランク]

|魔力値: B [↑3ランク]

|平均値: S [↑3ランク]

|〜〜〜〜〜〜 〜〜〜~~~~~

|眷属にした魔物

|・スライムマン 〈 Cランク 〉“ライム”

|・ワーウルフ〈C+ランク〉 “カリン”

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


いや、待て待て待て待て!

突っ込みどころが多すぎるだろ!


こんなこと言うのもあれだけど、舞俺のこと好きすぎない!?


しかもライムもカリンもいつの間にか進化してるし!


『リア充』の効果がチートすぎる!

オミス何考えてんだよ!


と、ひとしきり突っ込んだところで、いよいよリースの精霊の守り《スピリット・ガード》が割れ、俺達にブレスが襲いかかってくる。


だが、このステータスなら余裕すぎる。


俺はS+というチートすぎる敏捷値を使い、舞とリースを抱え、頭で『応召リターン』“カリン”と念じて全てを守りきった。


そして、ブレスの光が消えた時に残っていたのは、疲労困憊しているリースに、僅かながら疲労を見せているアマルーナに、無傷の俺と舞だった。


舞はその様子を見て混乱している。


「舞、ステータスを見てみろ」

「え、う、うん、わかった」


舞がステータスを確認していると、アマルーナが流石に戸惑いを隠しきれずに俺に聞いてくる。


『わ、妾の本気のブレスを避けたじゃと?どうなってるんじゃ!』

「いや、俺が聞きたいよ」

『なんじゃと?』

「いや、こっちの話だ、気にしないでくれ」


オミスよ、助かったけど流石にこれはバランス崩れるだろ。

でも、今まで発現されてなかったってことは、相当発見するのが困難なジョブなんだろうな。


確かに、俺と舞みたいな例が他にあったとは思えないからな。


「ゆ、優斗君!どうなってるの!?ステータスが全部3ランクも上がってるよ!?」


……どうやら相手を好きすぎるのは舞だけじゃなかったらしい。


「それがその指輪の効果だそうだ。俺もステータスがSランクにまで上がっている」

『なんですって!?』


そこで聞いてきたのは疲れきった様子のリースだ。


『Sランクって……、人間の限界を超えてるじゃない!?』

「おそらく、そこはやはり異世界人と人間では違うんだろうな」


本には書いていなかったが、ステータスの上がり方など、やはり色々と変わってくるのだろう。


だが今はその話はいい。


「これで、もしかしたら俺達は勝てるかもしれないぞ」

『で、でも、付け焼刃のステータスでなんとかなるの?逃げた方がいいんじゃ…』

「それはやってみないとわからないし、逃げようと思えば逃げられるかもしれないが……」


俺はそこで一息つき


「うちの眷属やリース、そして舞を危険な目に合わせたやつを、許すわけにはいかない!」


俺は殺意を込めた目でアマルーナを射抜く。


舞どころかリースまで頬を染めてることには気づかない振りをする。


自分に匹敵するステータスの俺に睨まれたアマルーナは少し慌てたように言う。


『じゃ、じゃが!そもそも妾の森を荒らしたのはお主ではないか!妾はそれ相応の罰を与えようと……』

「俺はそれを何度勘違いと言った?」


アマルーナが黙る。

俺は今までに感じたことのないレベルの怒りをアマルーナに感じていた。


「お前は俺達と戦った上で、まだ俺達が犯人だと思っているのか?それだったらお前は竜種のトップ失格だな」

『なんじゃと!?』

「相手を見抜く目もないやつに殺されるわけにはいかない。もう一度俺と戦え。今度こそ俺達の潔白を証明してやるよ」

『……いいじゃろう、じゃが、妾を怒らせた罪は重い。さっきまでの妾と思うなよ!』


アマルーナが俺にブレスを吐いてくるが、俺はそれを軽く避ける。


「優斗君!大丈夫!?」

「ああ、こいつを倒して、ちゃんとお前らのことを守りきってやるよ」


俺は舞達にそう告げ、反撃の狼煙を上げるのだった。



ということでいよいよ主人公が無双し始めます。

ご都合主義な展開でごめんなさいm(__)m

でもしたかったのです。


感想よろしくお願いします|ω・)

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