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第12話:魔狼を穿つ銀の輝き

「バルバの旦那! まずいぞ、魔狼の群れだ!」


 ザヴァクの怒声が馬車に響き、森の静寂が一瞬にして破られた。

 夕闇が木々を覆い、焚き火の炎が頼りなく揺れる中、外から聞こえる重いブーツの足音が近づいてくる。バルバはティアリスの肩を抱いたまま顔を上げ、馬車の幌から外を覗いた。


「魔狼だと!? 何匹だ、ザヴァク!」


 声に焦りが滲むが、バルバは冷静さを取り戻そうと深呼吸した。だが、答えを待つまでもなく、低い唸り声が馬車の周囲に響き始めた。グルルル……と喉を震わせる音が、闇に溶け込むように四方から迫る。ティアリスが小さく息を呑み、バルバの腕をぎゅっと掴んだ。


「何!? 魔狼って、魔物なの!?」

「ああ、そうだ」


 魔法を使う獣、すなわち魔物だ。

 他にも魔力を糧にして生きる生物や、魔法生命体なども魔物というらしいが、バルバには詳しいことはわからない。

 ただ、魔法を使う獣は習性こそ多少変わるものの、生体自体は通常の獣とそこまで離れることはない。


「落ち着け、ティアリス。魔狼は沼地に近いほうの奥地ではごく稀に出るって話だが、こんんな街道近くの森に出るなんてな。普通の狼よりでかくて魔法を使う厄介な奴だが、1匹なら彼らなら大丈夫……なはずだ。だが、この数は!」


 通常、魔狼は1匹で行動するという。

 子連れはその限りではないが、それでも狩りに動くのは母親だけだ。

 だが、ここにいる魔狼は明らかに群れを成している。


 馬車の外では、ザヴァクがすでに大剣を抜き、焚き火の光に照らされた巨体が地面に影を落としていた。

 カイゼが短剣を両手に構え、素早く周囲を睨み、ルシが杖を握り締めて呪文を呟き始めていた。だが、その声は震え、風に掻き消されそうだった。

 バルバが震えるティアリスをその場にとどめて、手斧を持って馬車から飛び降りると、目の前に広がる光景に息を呑んだ。赤い目が焚き火を反射し、黒い毛並みの魔狼が5匹、普通の狼より一回り大きく、鋭い牙を剥き出しにして唸っている。さらに一匹はその中でも特に大きく、真正面から見ても大男であるザヴァクと目線がほぼ同じだ。

 風が冷たく吹き抜け、狼たちの吐息が白く立ち上る。1匹なら護衛3人で倒せるかもしれないが、5匹が同時に動くとなれば話は別だ。

 それに、あの大きな一匹は明らかに格が違うように見える。


「しかも上位個体かよ……本来はぐれのはずの魔狼が群れてやがるのはそのせいか?旦那、下がってな! こいつらは俺たちで何とかする!」


 ザヴァクが叫び、大剣を振り上げて先頭の魔狼に突進した。だがその刃は空を切り、魔狼たちの唸り声が鋭くなる。狼は素早く横に跳び、ザヴァクの足元を狙う。カイゼがそれを察し、短剣を投げて狼の脇腹に刃を刺す。血が飛び散り、魔狼がキャン!と悲鳴を上げるがそれだけだ。そして今度はその隙に別の2匹がカイゼに襲いかかり、彼は新たに短剣を腰から抜き取りながら跳び退いた。


「くそっ! 人相手ならともかく魔狼相手に短剣じゃ火力が足りねぇ! ザヴァク、俺はこいつらの足止めくらいしかできねぇぞ!」

「十分だ! ルシ、魔法はどうした! 早くしろ! 魔狼相手じゃ決定打にはならんだろうが、俺が剣を叩き込む隙くらいは作れるだろ!」


 ザヴァクの叫ぶような声に、ルシが慌てて杖を掲げた。


「わ、分かってる! 炎よ(エルヌ)集え(ムナレ)――『焰の矢(イグニ・ファラ)』!」


 杖の先から拳大の火矢が5つ飛び出し、魔狼のうち2匹に命中。魔狼の悲鳴とともに毛皮が焦げる臭いが広がった。


「おおっ、五発同時!? お前そんな魔法使えたのかよ、いつも一発撃ったらまた呪文唱えてなかったか?」

「わ、わからない! いつもの『焰の矢』よ!? でもさっき飴を舐めた後から魔力がみなぎってるような気がするの」


 その予想外の威力に驚いたザヴァクだが、ルシにとってもそれは驚愕することであったようだ。


「それはいいが、倒すまではいかないようだ。気を抜くなルシ」


 カイゼの言葉のとおり、ダメージを受けたはずの魔狼は下がるだけでまだこちらを睨みつけている。そして5匹のなかでもひときわ大きな魔狼が目を細め、前足を地面に叩きつけると、黒い波動がルシに向かって放たれた。彼女が悲鳴を上げて杖を構えるが、波動が迫る。ザヴァクが舌打ちをしながらルシの前に躍り出て、大剣を盾のように構えた。


「ぐおっ!?」

「ザヴァク!?私をかばって、そんな――」

「問題ねぇ! くそ、これが魔狼の魔法かよ」


 問題ねぇ、といったものの、その衝撃を受けた彼の体には大きな槌を受けたかのような痛みが走っている。もしルシが直撃していたなら、死ぬことはないだろうが吹っ飛ばされて気絶していてもおかしくない。だが、こちらが魔法に耐えたことが意外だったのか、狼たちは警戒したように唸り声を上げていた。

 ザヴァクが大剣を地面に突き立て、血まみれの腕を押さえながら息を整えた。魔狼の黒い波動を防いだ衝撃で膝が震えていたが、顔を上げてバルバを見た。焚き火の光が彼の傷だらけの顔を照らし、深い影を刻んでいる。カイゼは短剣を手に魔狼の動きを睨み、ルシは杖を握り締めて震えていた。5匹の魔狼は先ほどのルシの魔法を警戒したのか一瞬後退したものの、赤い目でこちらをじっと見据え、唸り声を低く響かせている。特に大きい1匹が群れの中央に立ち、前足を地面に叩きつける仕草を見せていた。


「まずいな……火力が絶対的に足りねぇ。しかたねぇ、バルバの旦那、最悪俺たちが足止めするから逃げろ!」


 ザヴァクの声が森に響き、バルバが目を丸くした。


「なんだって!?」

「すまねぇが、ここでこいつらを撃退するのはかなり厳しい。なんとか俺たちで引きつけるから、その隙に逃げてくれ!」

「ああ、俺たちが囮になる」


 ザヴァクが大剣を引き抜き、再び構える。カイゼが短剣を手に軽く頷き、言葉を添えた。


「いいんだよ、バルバの旦那。それが俺たちの仕事だ。この稼業についた時から覚悟はできてる。……ただ、ルシだけは旦那たちと一緒に連れて逃げさせてくれねぇか」

「ザヴァク!?」


 ルシが杖を握る手を震わせ、叫び声を上げた。だが、ザヴァクは目を細めて彼女を見据える。


「こいつはまだひよっこだが、魔法の才がある。これからも旦那の役に立つはずだ。今回の俺とカイゼの分の報酬はそのままルシに渡してやってくれ」

「だ、だめだよザヴァク! カイゼも何か言ってよ!」


 ルシが涙声で訴えるが、カイゼは静かに短剣を手に持ったまま口を開いた。


「ルシ、これが最善だ。そして忘れるな。俺たちは護衛なんだ。お前がバルバさんたちを最後まで守るんだよ。そのためにお前は二人と一緒に行くんだ」

「そんな……!」


 バルバが拳を握り締め、声を荒げた。


「だ、だがお前たちを見捨てるなんて――!」

「いいんだ、旦那。俺たちは雇われ護衛だ。命を預かるのが仕事なら、命を張るのも仕事さ。早く馬車に戻れ!」


 ザヴァクが吼え、魔狼の1匹が再び動き出すのを睨みつけた。バルバは苦渋の顔を隠さないまま、「すまん」と一言呟き、ルシを従えて馬車に戻ろうとする。ルシも覚悟を決めたのか、涙を隠さないまま最後まで護衛としてあろうとバルバとともに馬車に向かう。だがそんな会話を馬車の中で聞いていたティアリスは、栗色の髪を揺らしながら小さく息を呑んでいた。彼ら三人とはそれほど長い付き合いではないが信頼できる人間であり、友人ともいえる関係だったからだ。

 そして、あそこまで自分たちのために責を果たそうとする貴重な人材は、商会として、人としてきっと何よりの宝だろう。


 それが失われてはならない。

 彼女の瞳に決意が宿り、震える体を抑えながら荷物に手を伸ばす。


「たしか――ここに護身用の魔道具があったはず!」


 その声は彼女の持つ気品を帯びていたが、震える指先には必死さが滲んでいる。彼女は荷物の奥から小さな革袋を引き寄せ、そっと開いて中を覗き込んだ。目当てのものを見つけるとそれを握りしめて、馬車の幌をかき分けた。


「ティアリス!? お前は出てくるな!」

「わかってます! でも護衛の皆さんが命をかけて守ろうとしているのに、何もしないなんてありえません! 私が隙を作りますから、皆さんも一緒に逃げてください!」


 そう言って魔道具を狼たちに向けようとした瞬間、魔狼の群れを率いる大きな1匹が前足を叩きつけ、黒い波動を再び放った。波動がティアリスの馬車に向かって迫る。彼女が慌てて魔道具を構えようとした時、馬が耐えきれなくなったように嘶いて立ち上がってしまった。バランスを崩しながらもなんとか持ちこたえたティアリスだったが、荷台が傾いた勢いで木箱がひっくり返り、先ほど収めていた銀色の謎の包みが飛び散った。その様子を目の端で捉えながらも、迫りくる衝撃にティアリスが思わず目をつむって身を守ろうとしたその時、その波動は銀色の包みとぶつかって――


 バジィッ!


 と力と力がぶつかったような音とともに、黒い衝撃が霧散する。


「えっ?」


 驚くティアリスが目を開けると、輝く紙が焚き火の光を反射しながらひらひらと空を舞っている。そして魔狼たちの赤い目がそれを見つけた瞬間、ギャゥッと怯えた声を上げて一斉に飛びのいた。


「何!? あいつら、怯んでやがる!?」


 バルバが驚き、ティアリスが息を整えながら魔道具を握り直した。ティアリスは今がチャンスと目を輝かせ、魔道具を高く掲げた。


「今よ! くらいなさいっ!」


 それは、使用者の魔力を吸い上げ、一発だけの攻撃魔法を打ち出す護身用の道具だ。

 魔導士といえるほどでもない力量の者であっても、ある程度魔力を持っていてごく簡単な魔力制御ができるなら、魔法を人間一人を大やけどさせることくらいはできる――言ってみればそれだけのものでしかない。

 魔法の専門家である魔導士が使えば威力は上がるだろう。だが魔力を使うことに変わりはないのだから魔導士なら自らの魔法を使ったほうが早いし、何より高い。

 魔法力は「そこそこ」あるのに、使いこなせる才がないティアリスがお守り程度に持っていた護身具だった。


 それでも、目くらまし程度、一時的に魔狼をひるませることくらいはできる、と思ったのだ。 

 倒せるなんて思っていない。彼らと共に逃げる時間が稼げればそれでいい。


 魔道具の先端が赤く光り、ティアリスは自身の体から予想以上に魔力がごっそりと吸い取られる感覚が走った。

 彼女の予想では、大きめの焚き火が派手にはじける程度のものを想定していた。

 実際に、以前同じものを使ったときはその程度のものだった。


 そのはずだった。


 だが、次の瞬間――ゴォォッ! と轟音とともに巨大な炎の柱が魔道具から噴き出し、森の木々が揺れるほどに燃え上がった。

 魔狼の群れを直撃し、その威力だけで1匹が絶命して地面に倒れ伏す。

 だが、恐ろしいのはそこからだった。

 先ほどまで空を舞っていた銀色の謎の包みにその炎が触れた瞬間、炎は指向性を持ったかのようにまっすぐと魔狼たちに向かい、さらに1匹を貫いた。さらに炎は焚き火の何倍もの高さに達し、森の木々を照らし出す。それはもはや炎の塔というべきもので、魔狼を包み込んだかと思うと即座にその体躯を燃やし尽くしたのだ。

 残るのは、完全に炭化した黒い何かだけ。


「何!? ティアリス、今のは!?」


 バルバが目を丸くし、ザヴァクが大剣を構えたまま呆然と呟いた。


「旦那の奥さん、やるじゃねぇか……!」


 ティアリス自身も驚き、魔道具を握った手を震わせた。


「私だって分からない! ……でも、もしかして――」


 残った3匹の魔狼、特にリーダーらしき大きな狼は、炎に怯えながらも狂気に染まったように唸り声を上げ、再び距離を詰めようとする。それを見たティアリスがもう一度魔道具を使おうとするが、魔道具が使えるのは一発だけだ。しかも自身は魔力を使い果たして体が重くなり何もできそうにない。だから、彼女は息を切らしつつも気品を保ち、ルシに優しく振り返った。


「ルシ、魔狼を倒したいって強く念じながら貴方の魔法をあの銀色の紙に当ててみて!」


 それを聞いたルシが慌てて杖を掲げ、震える声で呪文を唱えた。


「分かりました! 炎よ(エルヌ)集え(ムナレ)――『焰の矢(イグニ・ファラ)』!」


 杖の先から先ほどと同じく拳大の火矢が5つ飛び出し、地面に散らばった銀色の謎の包みに当たった。すると、火矢が反射したかのようにその向きを変えると同時に、ゴォッ! と燃え盛る炎の線がまっすぐ伸びて、魔狼の1匹を貫いた。先ほどの時とは違い、火矢は狼の体に大きな杭を打ち込んだかのような風穴を開け、内部から体を焼いて息絶えさせた。


「えええ!? 私の魔法がこんなっ……」

「ルシ、その調子よ! もう一度!」


 ティアリスが叫び、ルシが再び呪文を放つ。銀色の紙に当たった火矢がさらに増幅し、残りの2匹のうち1匹を焼き尽くした。


「おいおい、なんだよこれ……いける、いけるぞ!」


 ザヴァクの言葉に怒ったのか、最後の一匹――群れを率いる大きな魔狼が目を細め、ひときわ大きな黒い波動を放つ。完全に反応が遅れたザヴァクとバルバだったが、そのとき、これまでのことを冷静に見ていたカイゼが「頼むぞ!」と地面の銀色の謎の包みを拾い上げて盾のように構えた。そして、それはカイゼの考えた通りの結果をもたらした。黒い波動の衝撃は完全に抑えられ、それどころか反射するかのように魔狼に向かってその力を発揮する。自身の魔法を食らい、魔狼は大きくのけぞった。


「今だ、ザヴァク!」


 カイゼが叫び、ザヴァクが大剣を振り上げて突進。カイゼが短剣を投げ、魔狼の足を狙う。ルシが最後の「焰の矢」を放ち、銀色の紙で増幅された炎が魔狼を包んだ。そしてザヴァクの大剣が魔狼の首を叩き斬り、巨体が地面に倒れ込む。

 戦いが終わり、森に静けさが戻った。ティアリスは息を切らしながら馬車に寄りかかり、額に浮かんだ汗を手の甲で拭った。バルバが慌てて駆け寄り、彼女の肩を支えるように手を伸ばす。


「ティアリス、無事か!? それにいつの間にあんなすごい力を……!」


 ティアリスは軽く首を振って息を整え、柔らかい笑みを浮かべた。


「私だって驚いてるわ。前にあの魔道具を使ったときはあんなことにはなってないもの」


 彼女は目を細め、地面に散らばった魔狼の死体を見下ろした。今でも自分があの魔法を放ったことが信じられない。あんな威力、話に聞く魔道騎士団でも難しいのではないかと思うほどだ。

 ザヴァクが血まみれの腕を押さえながら近づいてきた。傷の痛みに顔をしかめつつも、彼の口元には低い笑みが浮かんでいる。


「旦那の奥さん、命拾いしたぜ。奥さんの魔法もびっくりだが、まさかこんな隠し玉を持ってたとはな」


 そう言って視線を動かし、彼が目を向けた先では、カイゼが地面に落ちた銀色の謎の包みを震える手で拾い上げていた。魔法を何度も受けたためか、それはすでにぼろぼろになっており、いくつにも千切れてしまっている。

 もはやあの神秘的な力はありそうにはないが、カイゼはそれを丁寧に指先でつまみ、焚き火の光に反射する輝きを見つめながら呟いた。


「やばいな、これ……」


 ルシは杖を握り直し、疲れ切った顔でティアリスを見上げた。彼女の声には驚きと好奇心が混じっている。


「ティアリスさん、あの紙……何なんですか?」


 ティアリスは肩をすくめ、馬車の縁に腰を預けたまま答えた。


「さあね。私たちもよく分からないのよ。珍しいお菓子についてた謎の包みで、きれいだから捨てずに取っておいただけなの。まさかこんな役に立つなんてね」


 焚き火の周りには魔狼の死体が散らばり、燃え残っていた炎が風に揺れてパチパチと微かに音を立てていた。バルバがティアリスの肩を抱き、深く息をつく。安堵と疲労が混じった表情で護衛たちを見回した。


「とにかく、無事で良かった。お前たちもな、ザヴァク、カイゼ、ルシ」


 ザヴァクが大剣を地面に突き立て、片膝をついて息を整えながら口を開いた。


「ああ、へとへとだ。だがバルバの旦那。一つだけお願いがあるんだが――」


 バルバが眉を上げ、少し驚いたように聞き返す。


「なんだ? 報酬のことなら当然今回の件で特別報酬を考えてるぞ?」


 ザヴァクは首を振って笑い、血で汚れた手を軽く上げた。


「ああ、そりゃありがたいですが――今はそれより」

「それより?」


 バルバが首をかしげると、ザヴァクが照れくさそうに腹をさすった。


「あの飴をくれません? ただでさえ飯の用意中だったんで、もう腹ペコの上力がはいらねぇんですわ。そのあとに本格的な飯ってことで」


 その瞬間、ぐきゅるるる……とザヴァクの腹が大きな音を立てた。

 続いてカイゼの腹からもぐぅぅぅと低く響く音が漏れ、彼は短剣を腰に収めながら顔を赤らめた。

 ルシは杖を地面に立てて座り込み、くぅ~とかわいらしい音を立てて恥ずかしそうに目を伏せる。


 バルバは一瞬呆気にとられたが、やがて大声で笑い出した。森に響くその笑い声に、つられてみんなが笑ってしまう。



「あはははは! わかったわかった。ここでへたり込むのが安堵じゃなくて腹の虫なあたり、お前さんたちはやっぱり大物だよ」




大体2,3日に一回くらいのペースで更新していきたい

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