どうしてこうなった? その3
だいぶ遅くなってしまい申し訳ありません……
特性の名前やカテゴリーについて考えていたら、時間に間に合いませんでした……
調合についてある程度理解したメルは、早速初心者の杖の調合に挑戦しようと、レシピを確認した。
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初心者の杖 レシピ
・木材
・媒体
・研磨剤
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これを見た彼女は、早速素材を採取しに外に出ようとする。
……が、師匠に止められた。
外を見ると、日はとっくに山の向こうに沈み、辺りは真っ暗になっていた。
やりたいことを見つけると時間を忘れてしまうのは、ここ1年で分かった彼女の短所だった。
そして翌日。
彼女は外に出かける前に、師匠に”媒体”と”研磨剤”について聞いてみることにした。
”木材”は何を使えば良いのか分かるが、”媒体”と”研磨剤”については知らなかったからだ。
そして、師匠から”媒体”は魔物が落とす魔石を使えばいいと教わった。
が、”研磨剤”については師匠もわからないらしく、錬金術で作れるのではないか、という仮説を立てた。
実際それは当たっており、錬金術の入門書とはまた別の本に、”研磨剤”のレシピが載っていた。
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研磨剤 レシピ
・砂×2
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どうやら簡単に作れそうなものだったので、彼女は先に研磨剤の錬金素材である砂を採取しに向かった。
師匠曰く、砂は”石の付近”を探せば良いらしい。
彼女は早速、石の近くの採取ポイントを探しに、外へ出かけていった。
歩くこと数分。
メルは、石の近くがキラキラとした光を発している場所を見つけた。
彼女はしゃがみ込み、採取ポイントに手を伸ばす。
すると、光は四方八方に飛び散り、彼女の手の中には3枚のピースが握られていた。
どうやら、1つの採取ポイントから採取できるものは1つとは限らないらしい。
彼女は早速、入手したピースを確認する。
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砂鉄 品質E:純度が低い
カテゴリー:金属 砂
特性
・威力上昇小
・虫特攻
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砂鉄 品質D:不純物が多い
カテゴリー:金属 砂
特性
・品質上昇
・威力上昇小
・防御力上昇小
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小石 品質E:ただの石
カテゴリー:金属 雑貨 石材
特性
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どうやら、1つの採取ポイントから取れるものは複数あるらしく、物によって特性や品質が全く異なるらしい。
また、特性はどうやら3つまでしかつかず、特性がない場合もあるようだ。
あまりにも早く見つかったので、彼女はもう一つの素材、”木材”を探すことにした。
そして数分。
彼女は光っている大木を見つけた。
が、近づいても何をしてもピースが手に入ることはなかった。
彼女は考える。
そして、一つの結論にたどり着く。
即ち、この木から素材ピースを手に入れるためには、おそらく”斧”が必要であるということだ。
彼女は木から採取するのを諦め、道具がなくても採取できる木を探しに、山の奥へと進んでいくのであった。
歩き始めてから数十分。
一向に木材が採取出来そうなところは見つからない。
砂を採取出来そうなところはたくさんあるのだが、木材を採取出来そうなところはない。
今日は一度帰ろうと、来た道を戻っている最中に、彼女は光を放っている”木に生えているキノコ”を見つけた。
そのキノコに望みをかけ、彼女は手を伸ばす。
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パームマッシュルーム 品質D:あまり美味しくなさそう
カテゴリー:茸 可燃物 食べ物
特性
・品質上昇
・回復量増加小
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パームの木 品質D:湿気っている
カテゴリー:木材 燃料 雑貨
特性
・品質上昇
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彼女は思わずガッツポーズを決めた。
確かに、彼女の手には木材カテゴリーのピースが握られていた。
太陽はいつの間にか空高く昇り、彼女を祝福するかのように光が降り注いでいた。