どうしてこうなった? その2
山の頂上付近にある家に、今日も朝日が降り注ぐ。
メルは、窓から差し込んだ光で目が覚めた。
机には、昨日から師匠に渡されて読み始めた錬金術に関する本。
今日は調合について調べる予定を立てていたのを思い出す。
彼女は早速読み始めた。
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調合
まずは、調合の基本からだ。
素材のところでも示したように、素材は採取すると1枚のピースになる。
このピースをどのように調合に使用するのか、説明しよう。
まず、ピースを錬金釜に入れてみて欲しい。
すると、ピースはいくつかに分かれていく。
これが、”錬金ピース”だ。
調合では、この錬金ピースを使用する。
ピースはパズルのようになっていると採取のところで説明したが、錬金ピースにおいても同じことが言える。
もうわかった人もいるのではないだろうか。
そう、錬金するには、”錬金ピースをパズルのように組み合わせる”必要があるのだ。
勿論、ジグソーパズルのようにきれいに収まるのは極稀だ。
そして、錬金されたものは”ピースのつながりが多いほど”威力や能力や品質が上昇する。
中には、特定の場所でピースをつなげると新たな特性が開放される場合もある。
色々試してみるのが良いだろう。
特性
特性には、”固有特性”と”合成特性”の2種類がある。
それぞれについて説明していく。
・固有特性
固有特性とは、”素材や道具に最初から付いている特性”のことだ。
例えば、”火属性”や”鋭いトゲ”などだ。
”火属性”は、攻撃に火属性を付与することができる特性だ。
”鋭いトゲ”は、攻撃時の威力が5%上昇する特性だ。
これらの特性についてはわかっていないものが多いため、自分でノートなどに記していくことをおすすめする。
・合成特性
合成特性とは、その名の通り”特性を組み合わせて、新たな特性に変化したもの”だ。
先程も紹介した、”火属性”と”鋭いトゲ”。
これらを組み合わせることで、新たな特性、”燃え盛るトゲ”にすることができる。
それぞれの能力が引き継がれ、新たな能力に進化するのだ。
だが、これにも組み合わせ方があるらしく、あらゆる物が組み合わせることができるわけではないらしい。
これに関してもわかっていないことが多いため、自分で記していくことをおすすめする。
品質
品質は、その名の通り”物の良し悪し”を表している。
ランクはE〜Sまであり、勿論EランクのものよりもSランクのものの方が性能が良い。
なので、調合する際はランクにも気を配るようにして欲しい。
素材のランクが調合するもののランクに直結するので、素材にも気を配ると良いだろう。
属性
この世界には、”風”、”氷”、”炎”、”光”、”無”の5つの力が渦巻いている。
素材には、こうした力が蓄えられていくため、この力が錬金ピースに影響するのだ。
そして、その力は錬金するものにも大きく関わってくる。
例えば、”小型爆弾”を作るとしよう。
ここで、どの属性を選ぶかによって、できるものの性能が大きく異なってくる。
”風”を選ぶと、相手に風属性のダメージを与えることができる。
”氷”を選ぶと、相手に氷属性のダメージを与えることができる。
”炎”、”光”、”無”においても同様だ。
このように、属性と錬金術は大きく関わっているのだ。
用途に応じた属性を選べば、普通ならできないようなことでもできるようになるかもしれない。
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メルは歓喜した。
また一つ、知らないことを知ることが出来た。
もっと、詳しく知りたい。
こうして彼女は、さらに錬金術の魅力に魅せられていくのであった。