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グラン草原

色々なことがあってだいぶもたついたけど、ジャスミンさんのアトリエで軽いご飯を食べた後、私たちは街の外に意気揚々と飛び出していった。



街の外に出て真っ先に目に飛び込んできたのは一面の緑。

あたたかな陽気に包まれ、そよ風に揺られる草花。

夜とはまた違った、美しい光景が広がっていた。


「う~ん、いつ見てもグラン草原はきれいだね~」


ラナさんが伸びをしながらそう言う。

どうやらこの草原は『グラン草原』というらしい。


「そうだね、やっぱり『生きてる』って感じがするね!」


ジャスミンさんも嬉しそうだ。


綺麗な景色に目を奪われながらも、私たちは草原を歩き始めた。

辺りを見ると、あちこちで素材特有のキラキラとした輝きが見える。

ただそれは岩であったり茂みであったりと、斧や素手で採集できるものでないのは明らかだった。

ラナさんとジャスミンさんは私に合わせてくれているのか、岩や茂みから採集はせずに私でも採れそうな素材を一緒に探してくれている。


「あっ、これとかいいんじゃないかな?」


そういってジャスミンさんが指さしたのは、白い花弁を持つ綺麗な花。

ジャスミンさんが取ろうとしない、というより取っていいよと笑い掛けているような気がしたけど、勝手にとるのも悪いので、一応ジャスミンさんに尋ねてみる。


「え、あの……これ取っちゃっていいんですか……?」

「もちろん!この花なら私結構ストックあるから!」


ジャスミンさんがそういうなら……と、私は花に手を伸ばして素材ピースにする。


------

スイートフラワー 品質C:ほんのり甘い

カテゴリー:植物 中和剤 甘味

特性

・炎耐性小

------


あまり特性は付かなかったけど、それなりにいいのが取れたと思う。


「お~い、そろそろ森の方行くよ~」

「あ、うん!メルちゃん、行こ!」

「あ、はい!」


私たちは森の方へと進む。


しばらく歩くと、森の入り口が見えてきた。

それと、その前に居座っている青色のような半透明のぷよぷよした……生き物?らしき姿も見える。


「あちゃ~、完全に居座っちゃってるね~……」

「な、なんですか?あの変なぷよぷよ……」

「あれ?メルちゃん見たことない?スライムだよスライム」


スライム……

本で見たことはあるけど、実際に見るのは初めてだな……


「ど、どうするんですか……?入口ここしかないんですよね……?」

「う~ん……ジャスミ~ン、どうする?」

「そうだね……倒しちゃった方がいいかもしれないね」


そういって、戦闘態勢に入るジャスミンさん。バッグから杖を取り出し構え、スライムの方を向く。


「しょうがないなぁ~……面倒だけどやるしかないよね~」


そういってラナさんも武器を取り出す。

ラナさんが取り出したのは長剣(ロングソード)。近接タイプらしい。


私もバッグから杖を取り出し構える。

戦闘経験は0ではないけど、久しぶりだからあまり戦えないかもしれない。


スライムの方もこちらに気が付いたのか、体をプルプルと震わせる。

すると、後ろの方の茂みから同じような見た目をしたスライムが2匹やってくる。


「うわぁ……仲間呼ぶのは反則でしょ~……」

「やるしかないよ、1人1匹ね!そこまで強くないから大丈夫!」


かくして、私たちとスライムの戦いが始まった。

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