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プロローグ4

俺は高等部の校舎を出ると、リアが居る校舎へと向かった。

リアが居る校舎は高等部の校舎から渡り廊下でも行くことができるのだが、下駄箱が違うので靴を持って向かわなければならない。

校舎は3つある。

1つ目は初中等部合同校舎。

2つ目が俺たち高等部がいる校舎。

そして、3つ目が職員室や保健室がある校舎である。

リアが居るであろう教室の戸を開けようとした時、少し開いた戸に挟まれた黒板消しに気が付いた。

「・・・」

いかにも初等部らしい罠だなと思った。

どうせあの妖精たちの仕業だろう。

俺は仕掛けられている黒板消しが当たらないよう、戸を開け一歩下がった。

黒板消しはそのまま床に落ちた。

「あぁ!せっかく仕掛けたのに!」

教室に入ると、俺が引っかからなかったことに妖精たちが悔しがっていた。

「・・・やっぱりお前らか」

俺は3人の妖精たちにため息混じりに言った。

3人の妖精はそれぞれサニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアという。

初等部程度のいたずらだが、リアや関係ない生徒たちを同じ目に合わせるわけにはいかない。

「まったく、次やったら慧音先生に言うって言ったよな?」

初等部のいたずらを対処するには、親か担任の先生に言うのが1番だ。

「え!?それは困るわ!」

「先生怒ると怖い・・・!」

「また頭突き受けるのやだ!」

初等部の担任である上白沢(かみしらさわ) 慧音(けいね)はリア曰く良い先生だそうだ。

俺もリアを迎えに行く時に会ったことがあるが、確かに良い先生と言う印象を受けた。

ただ、悪さをした生徒には容赦がないようで、制裁のため頭突きをするらしい。

おそらく何度もされているのだろう、サニー、ルナ、スターの3人はブルブル震えていた。

これ以上いたずらしないことを祈りながら、俺はリアと共に学園を出て帰路に着いた。



「リア、明日から弁当がいるだろ?何が食べたい?」

帰りながら、俺は明日の弁当のおかずについてリアに聞いた。

「お兄ちゃんの料理なら何でもいいよ!」

「何でもか・・・じゃあ冷蔵庫に挽肉が余ってるから、それでハンバーグでも作るか」

「うん!」

俺は家に着くとスマホを確認した。

スマホには流からの連絡が来ていた。

「え~と、ショッピングモールの時計台前な」

俺はブレザーから私服に着替えた。

「リア、ちょっと流たちと出掛けてくる」

部屋を出た俺はリアの部屋の前でそう伝える。

「わかった!いってらっしゃい!」

「お昼ご飯は冷蔵庫の中にあるから温めて食べてくれ」

「は~い!」

扉の向こうから返事が聞こえると、俺は集合場所である大型ショッピングセンターの時計台へと向かった。



「悪いな、遅れた」

時計台に着くと、ブレザー姿の真と流が待っていた。

「おう、なんか食ってきたか?」

「いや」

「俺らも食ってないからさ、買い物は飯食ってからにしようぜ」

真たちと合流した俺はファストフード店へと向かい、そこで昼食を摂り流の買い物へと向かった。

俺たちが入ったのはアクセサリーショップだった。

「なぁ、これなんか良いんじゃない?」

真がハートのネックレスを持ち上げ流に聞く。

「いや、雛はネックレスとかしないからな」

「じゃあこれは?」

「イヤリングもしない」

「そんじゃあこれは?」

「ピアスなんてもってのほかだ」

「じゃあ・・・」

「なぁ岳、これどう思う?」

「おい!?無視か!」

俺は流が手に取ったアクセサリーを見る。

それは髪留め用のリボンだった。

「そういえば雛ちゃん、いつもリボン付けてるもんな」

「あぁ、フリルの付いたリボンがお気に入りらしくてな」

流の言う通り、雛はいつもフリルのついたリボンをしている。

真が選んだネックレスも悪くないが、雛にはリボンの方が似合う気がする。

それに、流が選ぶものだ。

流の選んだプレゼントなら、雛は間違いなく喜んで受け取ってくれるだろう。

「良いと思う。それに、俺や真とより雛ちゃんと長く一緒にいる流が選んだ物だからな」

「おう、そうか。岳が言うならそうかもしれないな。よし、これにするわ」

「わかった。先に出てるな」

俺と真が店の外で待っていると、会計を済ませた流が綺麗にラッピングされた袋を持って出てきた。

「悪いな、付き合ってもらって」

「良いってことよ!」

「真の言う通りだ、気にするな。今から雛ちゃんに渡しに行くんだろ?行ってやりなよ」

「あぁ、そうだな。また明日」

流が雛にプレゼントを渡しに帰り、俺もこの後スーパーに寄る必要があったため、真とはここで別れた。

「そんじゃまた!」

「おう!」

解散して家に帰る前に、スーパーに寄って買い物を済ましてから帰宅した。

一息ついた俺は夕食と一緒に弁当作りを始めた。

「リアには1個多めにハンバーグ入れてやるか」

たわいもない独り言を言いながら夕食と弁当を作り終えた俺は、リアを呼びに部屋へと向かった。

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