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遊園地とお出掛けで問題発生です2

「ん?そうだな、大人の事情だ」

「大人の事情?」

藍は頷くと、リアと橙を連れてジェットコースターへに乗り込んだ。

『きゃーー!!』

「あははは!!これは良いな!!」

ジェットコースターを楽しんでいる藍と違い、リアたちはジェットコースターの手すりを持って悲鳴をあげながら頭を下げていた。

「これはなかなか楽しかったな」

ジェットコースターが終わり、藍が感想を言いながら後ろを振り返った。

後ろにはぐったりしているリアたちがいた。

「・・・少し休憩しようか」

リアたちはベンチで休憩した。

「あぁ・・・怖かったぁ・・・」

「あたいは大丈夫だったぞ!」

「そんなこと言って一番悲鳴あげてたのチルノちゃんだったよね」

「なっ!?悲鳴じゃないぞ!」

「まぁまぁ、しばらくは休憩にしよう。ジュースを買ってくるから待っていてくれ」

藍はそう言うと、ジュースを買いに行った。

リアたちは藍が買ってきたジュースを飲んで一休みする。

「このあとはどこ行くんだ?」

「私観覧車乗りたい!」

橙がそう言い、リアたちは観覧車へと向かった。

「うわぁ~!高いぞ!」

チルノが観覧車の窓から外を見る。

リアも観覧車から外を見た。

観覧車は高く、遊園地内はもちろんのこと、ショッピングモールや様々な建物も見えた。

「あっ!幻想郷学園だ!」

リアが指差すところに幻想郷学園があった。

「本当だ!やっぱり大きいね!」

「そうだね!」

観覧車ではしゃいでいるリアたちを藍は微笑ましそうに見ていた。

「・・・っと!」

「どうしたんですか?藍様」

「いや、大丈夫だ。気にしないで景色を見てなさい」

藍は口元を押さえながら橙に言った。



観覧車から降りたリアたちは昼食を摂りにフードコートへと向かった。

フードコートは客が多くいた。

リアたちはちょうど空いた席に座る。

「さて、どれを食べたい?全部私が出してやるぞ」

「え?でもお兄ちゃんからお金貰って・・・」

リアの頭を藍が撫でる。

「こういうのは私が出すから気にしないでいいぞ。さぁ、遠慮しないで好きなものを食べなさい」

「藍様!私ハンバーグが食べたい!」

「あたいイチゴパフェ!」

「私はタマゴサンドで」

橙、チルノ、大妖精が食べたいものを藍に言う。

「わかった。ほら、リアちゃんも」

「それじゃあ・・・オムライスで」

リアに藍は頷くと、頼んだものを買いに行った。

『いただきま~す!』

リアたちは自分が頼んだものを食べ始めた。

ちなみに藍が頼んだものはきつねうどんで、トッピングの油揚げがうどんを隠すほどに乗っていた。



「あたい、観覧車から見ていた時にいっぱいアトラクション見たんだけど全部試してみたい!」

チルノの案で、リアたちは時間の限りアトラクションを楽しんだ。

水上で移動する乗り物のアトラクションであるウォーターライドに乗るリアたち。

橙は水が嫌いなので乗っている間、藍の側に丸まっていた。

ウォーターライドの後は垂直落下するフリーフォールと呼ばれるアトラクションをするリアたち。

「えぇ~!なんであたいが乗れないんだよ!」

「申し訳ないですが、この看板より背の低い人妖は乗れない決まりでして・・・」

「ちょっとアンタ、少し話がある」

これも背の制限があり、チルノが乗ることが出来ないと言われたが、藍が担当員と話し合い、チルノも乗ることが出来ることに。

次にコーヒーカップに乗るリアたちだが、人数制限で、藍が外からリアたちが楽しむ様子を見ていた。

さらに回転ブランコと呼ばれるアトラクションもしたリアたちは1人ずつ乗るとはいえ楽しんでいた。

たくさんのアトラクションを楽しだリアたち。

時間は午後3時を過ぎていた。

「次はあれだ!」

そう言ってチルノが指差したのはお化け屋敷だった。

お化け屋敷には全員で入ることに。

「ばぁ~!」

『きゃあっーー!!』

お化け役の妖怪にリアたちが驚いて藍にしがみ付く。

「よしよし・・・」

藍はお化け役の妖怪を睨む。

「ヒィッ!?」

藍の睨みにお化け役の妖怪が悲鳴をあげた。

「あ~、怖かった・・・」

「あたいは怖くなかったぞ・・・」

怖がっている大妖精とチルノ。

「あれ?藍先生、顔に血が付いてるよ?」

「本当だ!藍様大丈夫!?」

「あぁ、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」

藍は鼻の辺りについていた血を拭った。

「・・・なぁ、もう一回お化け屋敷に入らないか?」

藍はリアたちに提案をした。

その後、もう一度お化け屋敷に入ったリアたちは藍にしがみ付き、藍はそのために満面の笑みを浮かべていた。



「あれ楽しそうだな!あれも行ってみないか?」

チルノが見た先にあったのは、巨大迷路だった。

巨大迷路は遊園地のアトラクションの中でも人気があるらしい。

3箇所ある入り口から真ん中のゴールを目指すものなのだが、この迷路の凄いことは日ごとにゴールまでのルートが変わるらしい。

「どうやって行くの?みんなで行く?」

「いや、せっかく3つの入り口があるんだ。それぞれ別れて行くぞ!」

「え?それだとチルノちゃん。1人だけで行く所が出来ちゃうよ?」

「なら、私が1人でゴールを目指そうか」

藍はそう言うが、橙が藍の腕を掴んだ。

「藍様は橙と行くの!」

「し、しかしだな・・・」

「私が1人でゴールを目指すよ」

1人で行くと言い出したのはリアだった。

「大丈夫か?やっぱり私が1人で行った方が・・・」

「うんん、大丈夫!」

「・・・そうか。リアちゃんはしっかりしているな」

そう話している間にリアたちの番になり、リアは1人で迷路の中へと入っていった。

リアはゴールを目指して迷路の中を歩く。

そのリアの後ろに1人の男が近づいていた。

男はリアに近づき、リアの肩に触れた。

「っ!?」

リアは驚いて振り返る。

「あぁ、ごめん。驚かせるつもりじゃなかったんだ」

男は頭を掻きながら困ったように言った。

巨大迷路はリアたちだけで入っているわけではない。

中には別の客もゴールを目指しているので男がいるのはなんの不思議でもなかった。

「君1人?」

「・・・」

リアは黙って頷いた。

「そうか。君1人でこの迷路のゴールまで行くのは大変だろう、僕と一緒にゴールを目指さないかい?」

「いい、私1人で探すから」

リアはそう言うと、男から離れて行く。

理由は家を出るときに岳から知らない人に話しかけられても付いて行ったりしたらダメだと言うのを聞いていたからだ。

しかし、男はリアに付いて来る。

「・・・どうして付いてくるの?」

リアは警戒したように尋ねる。

「僕もゴールを目指したいからね。あと、ここを右に曲がると確か行き止まりだったから次は左に行くのが良いよ」

「・・・ありがとう」

リアは左へ曲がる。

男は変わらず付いてきた。

リアは気にせずに迷路を歩く。

しかし、左の通路は行き止まりのようだった。

「行き止まり・・・」

そう呟いたリアの後ろから男が歩いてくる。

「ありゃ?こっちも行き止まりか・・・まぁ、知ってたんだけどね」

リアが男を見た瞬間と男がリアに襲いかかる瞬間はほぼ同時だった。

「っ!?」

リアはかろうじて男から逃れると走った。

「チッ!逃したか。まぁ、もう逃げられないけどね」

男は走り去っていったリアを見て呟いた。

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