第三
10-3
・喪心の魔術師と蒼刃の付喪神
簡潔批評:現代に生きる魔術師の世知辛き二足の草鞋生活
感想:ささーっとよめる導入。設定などの説明だけで本文が終わったがストーリーはあらすじで終えているから問題はなさそう。自身を致命に至らせかねなかった妖刀を我が身として振るう主人公の胆力がすごい。
・殺人厳禁暗殺者
簡潔批評:時代背景がよくわからんがギャグ感があってヨシ!
感想:すまない、ふざけた。ただ時代背景がよくわからないのは本当。とりあえずこれは過去に偉大な文明があり(恐らく主人公はその時代出身?)でそこと比べて作中の時代が『石器時代』だと揶揄してるという解釈でいいんでしょうか。最初に殺したヤツが生き返ったんですかね?流れ的にそうだろうけど。だーっと世界観を流し過ぎて重要な部分がわからなかったな、というのが感想
・〈神の目〉探偵の超能力事件簿
簡潔批評:十戒を壊していくスタイル…よくやる。
感想:手口がガチの超能力(意訳:非現実的)なのに推理モノらしい。視界ジャックでどこまで分析していくのか楽しみ。結局、どういう能力なのか、何故したのかなどを解き明かしていくのだろうか。読まないジャンルだが少し興味をそそられた。
・親の罪を受け継ぐ竜と幼女は汚れて生きる
簡潔批評:悲しき世の中に巻き込まれた二人の物語
感想:完全にダーク。この書き出しにあらすじからは何をするかはわからないから復習なのか傷の舐め合いなのかわからない。文章力はあるが構成力が足りなかったか…?というところ。設定面と何をさせるのかがあればよかった。
・Queen of Artifact
簡潔批評:説明不足が目立つ微妙な書き出し
感想:主人公と地の文の語りでのキャラクターが違う気がする。ネックレスを分析している場面からは特に顕著に主人公と違う気がする。この違和感は何なのだろうか。介入してきた以上名無しのナレーションではなさそう。唐突に出された『素ナル混沌全ナル我等』と関係してそうなネックレスがキーになるのか…?続きがあればそこらの説明が欲しい。
・機神エンゼルハイロゥは月を堕とす
簡潔批評:文明を越えた超兵器とそれを上回る化け物達との生存競争
感想:まず、エンゼルハイロゥがいつ何処で作られたのかが重要になりそう。今の人類が作ったのではなさそうだし、下手をすれば天使側の者が作った失敗作だった可能性もあるだろう。それに『天使』は天より舞い降りた外宇宙の使者という意味だろうし、聖書、神話で語られるような天使とはほぼ確実に別物だろう。説明だけで終わったが、個人的嗜好にハマったのでかなり好きだ。ストーリーが見れなかったのが残念だが。
・ネアンデルタールの娘達 ~独裁者の妄念を継ぎし者へ~
簡潔批評:リアル9割、SF1割の倫理破壊作品
感想:なんというかこれ、ジャンル分けするとダークリアルSFになりそう。SF成分は過去人類のクローンくらいだけど。そして、ダークなのはあらすじと書き出しの終盤のあたりの描写から感じた。
・全能神は苦労神~ある世界が邪神に弄られていた件~
簡潔批評:生き別れた勇者と魔王の双子の物語
感想:文脈に置かれた情報だけを見ると多分こうでしょう。中間の神はやはりいつもの通り無能だとしてもアイドルの追っかけって…こっぴどく叱られておいてください。ともかく、シチュエーションはいいので他の要素を磨くとよりよくなると思います。…ま、私の好みになりますけどね、これは。
・水曜日とお嬢様と間接キスの話。
簡潔批評:恋の旋律、青き春へ届け
感想:いやまぁ、宣言通り私は純愛が食えないので文面の方へ早速移ります。会話文、心情文、描写文全ての間に改行が入れられていて読みやすいのは間違いない。かなり気遣いができるんだろうなぁ、という印象。
・憂いの実写化妨害大作戦~僕の前世は小説の主人公でしたが、今は普通に暮らしたい~
簡潔批評:逆転生の逆行チートという近年稀に見る組み合わせ
感想:…胡散臭い。いや内容がじゃなくて監督の名前が。ともかくとして、この組み合わせは初めて見た。どういう風に映画をぶち壊していくのかがキモか。割り切っているのも私の個人的嗜好によるとよい。転生したって普通のやつはそんな者だろう。
・その出会いに花束を。そして、その別れに祝福を。
簡潔批評:なんだろう、この…モヤモヤは。
感想:うーん…という感想しかない。設定は捏ねられているのか、いないのかも正直よく見えない。私の読解能力の無さを疑うレベル。何か理由か契約がありできない…わけでもなさそう。ファンタジーじゃあるまいし。すまない、私には不向きだったらしい。
・終わる世界に手向の花を
簡潔批評:崩れた世界、捨てられた救済者、新たな母胎は花畑にて。
感想:…で、いいんですよね?ストーリーの構成。書き出しより先が見えないがこれはこれでよい。連載し続けるよりも逆にここで留めておいて補足を入れる程度が完成度が高いかもしれない、ある意味で完成された芸術と呼べるような作品。…好みはかなり分かれるだろうが。
・怨毒実行者
簡潔批評:ようこそ!復習代行カンパニーへ!
感想:絶対こんなに明るくないんだよな。内容を要約するとこうなると思うけど。目を逸らしていた復讐心を焚き付けられ、暗々とした炎が灯り目の前が明るくなった…みたいな流れ。スルーッと読めるが取っ掛かりもなく書き出しだからかツカミが弱かったかな、という印象。
・同居人と自分
簡潔批評:なだらかな闇無しTSFの純愛モノ
感想:例えるならそう、プレーンシュガーのドーナッツ。特に変なところも無いが、不味いところもない。非をつける点もあまりないので実際完成度高いし、純愛とはいえ私が食べられる方向。TS絶許民以外は大体読めると思う。
・耳リフレ!!~清純とギャル、年上幼馴染の姉妹が僕の耳を虜にする~
簡潔批評:描写が細かい……さては汝音声オタクじゃな?
感想:なぜそこまで細かく知っていてかつ真に迫る描写ができるのか小一時間ほど問い詰めたいところですがまぁ置いておいて。文章の完成度はいいのだが題材上読む人を選ぶのではないかなぁ、という印象。キャラクターは立っていたりするのでその点は諦めて本題のASMRと耳掻きについて極めてください。というかそれを求めて読者が集まるだろう。
・論文と引きかえに漫画の監修をしたら、胃袋つかまれていました
簡潔批評:過労女医と捻くれ漫画家大学生
感想:関係性は好き。書き出しの後の展開をあらすじで補填する珍しい構成。敢えて書くことを分けることでうまく書ける分だけ詰め込んでいると思う。構成力文章力どちらも高い超人が書いてるんでしょうか。
・それでも彼女は拍手する
簡潔批評:生存するは主人公?対象?二重比喩の作品
感想:…私と同類の匂いがする。沼は違えど、私に近しいような、なんというか。『生死』の境をを追求した作品になりそうで、私としては続きを見定めてから意見したいな、というところ。
・斬り続けた先の、その果てへ
簡潔批評:色々とちぐはぐで「足りない」作品。
感想:重要なはずの剣精等の設定を描く描写は足りず、最初の情景は『剣聖』のことであろうが明言無し。推測させるにも情報が少なくてなんとも。あらすじの恋愛成分も溶かした角砂糖分もない。設定は練られてそうなのに色々と足りなくて残念だな、というしかない。…あと、推測を言わせてもらうとミツハが剣聖と居た剣精なのではないだろうか。そして主人公にも憑いている。
・終末審判/魔王再臨
簡潔批評:逆行転生だな?逆行転生とみなす。戦乱に巻かれた友情破綻を回避する作品
感想:コレは…うん、最後で見事にひっくり返してきた。語りが足りないな、だとか思っていたがこの構成ならば納得。然程問題にはならない。……ここまで言っておいて逆行転生じゃなかったら土下座します。サタン起動時に戻るんですよね、きっと。
・誰か! 私にネタをください!!
簡潔批評:RSFF!リアルサイエンスフィクションファンタジーじゃないか!
感想:時代背景と設定は好き、ただまぁ…うん、題材が合ってるかは疑問の余地あり。ベストではない気がするがまぁ、悪くはない…ないのだが…うむ…私の好みの話だからこれ以上はやめておく。描写は独自の技術を使っている現状、分かりにくい。評価を纏めると「荒い宝石の原石」になるか。
・ひんぬー教の教組、異世界できょぬーに囲まれる
簡潔批評:馬鹿だ。馬鹿がいる。ギャグ100%だコレ
感想:…いや、これ…感想いるかな…とりあえず、全力で笑わせにくる作品であることは間違い無し。設定の可否は結局好みになるのでさておいて、人気の出そうな作品。コンスタントに更新すればそこそこの評価をもらえランキングも狙えそう。
・同居人は夜の蝶
簡潔批評:見事なフラグ回収お疲れ様です。
感想:まぁあり得なくもないシチュエーションで綴られている。私の好みでないのであとはなんとも言えないが。そして、ひとつ聞きたいことがあるとすれば…この先進んだらノクターン行きなのでは…?大丈夫?なろうで出せる?
・拾ったのはオッサンですか?プロ幼女ですか?オッサンで幼女な同居人ですか?
簡潔批評:いいえ、ただのやべーやつです。
感想:説明すべき事はあらかた説明した上でギャグを入れているような作品。構成的に見て必要な説明量が少ないので文量を面白さに振れているのだろうか。総評すると謎いが流れは面白い。普通じゃ読まないがそこそこに楽しめた。
・王妃の勤め
簡潔批評:この世を憂い、身を案じるが故に彼女は禁忌を犯す。
感想:大きく分けて復讐モノ…でもないのだろうか。新たなジャンルと言ってもいいかもしれない作品。個人的にはかなり気になる。淡々と、仕打ちだけを語り上げる内容は何処か人の域を越えていて、非人間の様相。この語り口を続けられるのなら私は素直に尊敬するし喜んで読ませていただく。
・正しくあるために
簡潔批評:『正義』とは、なんですか?
感想:哲学。題材大好き。私、考えるの、大好き。どうしようも無く腐った現世を諦めて縋って、頼って、狂って、堕ちて、強迫観念の如く『正義』を求め続ける優貴の姿、大好き。好みは完全に別れるだろうが、私は好き。ここから"人間性"を取り戻していくのだろうか、それも主人公も堕ちてしむうのか。個人的には堕ちて欲しいが先の展開に期待する。