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短編集『ニアリーイコール』

ピアスホール

作者: ふとんねこ


 小さな穴ひとつ

 たったそれだけで


 大人になれると思った

 変われると思った


 小さな穴ひとつ

 たったそれだけで


 見え方が変わると思った

 世界が変わると思った



 突き刺さった音は思ったより大きくて

 少し怖くなった


 突き刺さった針は思ったより痛くて

 少し涙が出た



 そのことに瞑目した


 自分はやはり子供だと気づいた 


 そのことに項垂(うなだ)れた


 自分の浅はかさを嘲笑(わら)った



 この程度で大人になれるわけがない

 こんなことを考えているうちは


 この程度で世界が変わるわけがない

 心に触れる小さな痛みに嘆くうちは



 それでも私は

 馬鹿のひとつ覚えみたいだけど


 だからこそ私は

 いつか変わる日を求めて



 耐えるようにそっと

 耳朶(じだ)に針をあてがう


令和になりました(0時からですよね?)から、新しい時代になってもぶっちゃけ自分は変わらない、新しいことをしても自分は自分のまま、という少しひねくれた詩。


痛くないなんて嘘です。痛いです。

皆様、ピアスホールを開けるときは病院でやりましょう。それから秋か冬に。膿んでしまったら最悪ですから。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ピアスをあける。客観的には単なる商業的作業。 その受け側の、幼稚性が現実的認識に移行する数秒をパラダイムシフトとしてテンポよく描かれてますよね。 [気になる点] 惜しむらくは、肉体的痛みか…
2019/06/15 04:01 退会済み
管理
[一言] 私もピアスは開けた事ないです。 確かに痛そう。おしゃれだなとは思うんですが。 それでは。
[一言] 針で開ける時、怖いですよねー。開けたときは兎も角開けた後が怖い。(笑)膿まないかが心配で。(笑)
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