-生き延びろ-
処女作
ここはどこだろう...
周りは静かだ。
だが少し水の音が聞こえる。
少し涼しいようで少し湿気のあるような感じ。
どこだろう...
そして少し臭う生臭さ...
これはどこかで嗅いだことのある臭いだ。
俺は立ち上がってみた。
当然のことだが、急に立ち上がったので足が痺れた
ついでに失礼ながら " 放屁 " をしてしまった...
すまない...
周りを一通り見て俺は驚いた。
「こッ.....ここはッ........?!?!?!?」
不意に自分の体が目に映る
そして俺は戦慄し自分の置かれている状況を察してしまった。
そして生まれて初めて " 死の恐怖 " を感じた。
言うならばここは " 墓場 " と言っても過言では無い。
そう...ここは
「開店前の魚屋」
だ。
なんと俺は " " " " 魚 " " " " になってしまっていた
まったく何が起こっているかわからない。
「落ち着け俺...落ち着け俺...素数を数えるんだッ...」
2....3....5....7....11.....
少しずつ素数のおかげで心が落ち着いてきた....
ちなみに好きな素数は41だ
そして少しずつ記憶が戻ってきた
俺は21歳
近藤武蔵
あだ名は「コンドーム」
都内の大学に通う極一般的な学生だったはずだ
とりあえず昨日の記憶を思い出してみよう。
昨日はサークルの友達 安藤駿二と窪田咲朝 と 一緒に居酒屋で飲んでたはずだ...
そして俺が安藤がトイレに行っている間に安藤の缶コーヒーを勝手に飲みプルコギをつまみに食べていた所に安藤が
安藤「それ俺の缶コーヒーだろw」
俺「缶コーヒー? ああ 飲んだよ。つまみにプルコギもね」
と言った所から記憶が無い...
一体俺はどうしたんだ...
そして一緒にいた安藤と窪田はどうなったのだろうか...
とりあえず状況を把握するために周りを見回した瞬間すぐにわかったことがある
隣で口をパクパクさせているイワシは一緒にいた窪田にそっくりだ!
いや、そっくりというレベルではない
そのイワシは窪田だ。
とりあえず何が起こっているかわからないので話しかけてみることにした瞬間に魚屋が開店した。
大勢の人が入ってくる
人だ....人がいる....
そう思ってるうちに窪田は客に買われてしまっていた。
今の季節はイワシが旬らしい。
窪田は人間の頃机をハンマーでぶち壊したり、虫眼鏡で鳥を燃やしたりなど乱暴なやつであまり好まなかったが流石に数少ない仲間がいなくなったので悲しかった。
だが、こんなことでくじけていては先へと進めない。
そうだ。
一緒にいた安藤はどこだ...
あいつ人間の頃は乳首は黒かったが腹黒くは無かったのいいやつなはず...
まず安藤を探してみることから始めよう...
処女breaker