魔王様。恋をする
短いです、
「なぁ…これ、なんなんだ…ろう」
俺様は弟を呼び出して、問う。すると、弟は鼻で笑った。そして俺様の鼻の先に人差し指をつきつける。
「自覚してるくせに。なんですか?弟に言われないと認められないんですか?馬鹿兄貴」
「っ?!」
こんなに弟に馬鹿にされるのは日常茶飯事だ。だが、毎回腹立つ。なんでこんなにも生意気な弟になってしまったんだろう。俺様がそんなことに思い悩んでいた時。
「…はぁ。わかりましたよ。言ってやりましょう。魔王様の為に」
弟は俺様に皮肉をあびせてきた。そして、にやりと笑う。
「つまりですね。それは“恋”ですよね」
「恋っ…」
改めてはっきり言われると、凄く恥ずかしい。恋…俺様はあいつに、恋をしたと…いうことか。いつまでも固まっている俺様を見て、弟は俺様の顔を覗き込んできた。
「まさか、恋がなにかは…知ってるよな?」
「知ってるわ!!」
本気の顔で弟が聞いてきたものだから、俺様は思わず声を張り上げる。恋くらい知っているさ。頬が熱い。俺様の顔が真っ赤なのだろう。弟がにやにやと此方を見てくる。
「も、もういい!戻ってくれ」
そういって弟を追い払った。
俺様を倒しにきた勇者のパーティにいる僧侶に恋をして、生きて帰す。魔王にあるまじき行動…。ダメだな俺様。
そう思いながらも、恋をしたことに後悔はしていなかった。
これが、俺様の初恋
初恋w