魔王様。ツンデレる
僧侶ちゃん、僕っ娘。趣味全開ですね…
すると、勇者達は攻撃を仕掛けてきた。しっかし、弱い…。魔王は勇者を手で払う。
そんな戦いをしている内に勇者達のアイテムとMPが底を尽きた。魔法使いは残念なことに杖を装備してない。俺様はそろそろいいだろうと思い、全体攻撃魔法を唱えた。
地響きが鳴り、砂埃がおこる。これで終わりだと笑った。砂埃が晴れると、勇者達は床に倒れている。
ただ、僧侶だけ…生き残っていた。
あれ…なぜだ
すると、僧侶は口を開く。
『なぜ、僕だけに手加減したのですか』
手加減⁈俺様は手加減など…してる…わけが………いや、手加減してしまったのかもしれない。その僧侶は他のメンバーより防御力も劣っている。HPも同じくらい。なのに、1だけ残してそこに立っているのだ。
「お前は…倒して欲しいのか」
『いいえ。手加減したのが理解できないだけです。』
僧侶は無意識の上目遣いで此方を見てくる。顔が熱い。さっきからなんなんだこれは…
俺様は髪を掻きむしり、徐に瓶を取り出した。そして、僧侶の前におく。
「こ…これを飲んでそいつらを生き返らせて街に帰って出直してくるといい」
『…』
なにをやっているんだ!俺様は!馬鹿なのか敵にこんなことをするなんて。僧侶はその瓶と俺様を交互にみた。
『なぜ…』
「い、いいから。俺様の言う通りにしろ!」
玉座を叩く。僧侶は暫く考えてから、その瓶の中身を飲んだ。MPが回復すると僧侶は仲間を生き返らせ、城から出る。
「別にお前の為にやったわけじゃないからな。こ、これは…その…」
『……』
城の門まで付き添っていた俺様を見つめ、少し会釈すると街に帰っていった。本当に俺様はなにをやっているんだろう。俺様は額を抑え城に戻った。
魔王様wツンデレw