2/3
Prologue+
こちらもPrologueですが、場面が違うので、区切りました。
その日の夜は、特に月が赤いとか言う異常性も現れない普段と変わらない夜だった。
ただなんとなく、そんなありふれた夜の星空が見たくなったのか、一人の女が自宅のベランダから空を見上げていた。
「ああ、流星群とかもいいけど、やっぱしこういう星空のほうが良いなあ。」
星空を眺め、しみじみと呟くが、彼女の表情はもしこの場に第三者がいたとしても、その言葉に心が篭っていないと断言できるほど、酷く淡々としたものだった。
―ドサッ
「…ん?」
不意に家の中から、何か重いものが落ちたような音が聞こえた。音がしたほうへと赴いた女ーレイーが目にしたのは、
自室で横たわっている血まみれの男ー勇者ーだった。
それを見たレイは目にした現実を拒絶するかのごとく、意識が遠退いていくのをどこか他人事のように感じながら意識を手放した――。
やっと、登場人物の一人の名前が出ました。
グダグダな感じの小説ですが、ここまで読んでくださってありがとうございました。