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旧友との出会い

「今いるカルディアからアルフォードまで最短ルートで約三日間安全ルートで一週間だが、まぁ聞くまでもないか・・・・・・」


「当然最短で行くぜ、天パはここでお別れだな」


「お前に付いて行く訳じゃないが俺の目的地も偶然アルフォードにある、それまで付き合ってやるよ」


「何かあっても助けねぇからな」


「ご自由に」


二人は距離を離して歩く。


しばらく歩いていくと冒険者泣かせのある有名な場所まで着く。





幻影の平原

カルディアから最短のルートを知ってる者は皆この場所を知ってるが故に最短を通らず迂回する。

濃い霧が発生し平原が白に染まる。

方向感覚を狂わし迷わせ冒険者の何割かはまだ行方知れず。

この霧の成分をある科学者が分析したとこ非常に強い幻覚作用を人体に引き起こすということでカルディアの民からはそう呼ばれている。





ノアは迷わず進み、その行動を見てやれやれと言う素振りを見せルガートもそれに続く。


視界はほぼ白で今真直ぐ進んでいるのかさえ疑問に感じた。


進み始めて数分違和感に気付く。


ルガートがいないのはとっくに気付いていたからいいが声が出ない。


いや、声だけではない、さっきから視界も霧のせいかぼやけてきている。


平衡感覚も失われている・・・・・・早く脱出しなければ。


呼吸を乱しながらも前に進む。


進んだ先には


「・・・・・・お待ちかねの幻覚って奴か」


俺の親友だったアークが現れた。


すぐに幻覚だとわかった。


意識も朦朧としているがこれだけは忘れない。


何故なら俺がアークを殺してしまったから。


幻影のアークは俺を見て長い剣を抜く。


俺は覚悟した、何のために外に出たのかもうそんな理由はどうでもいい、意識がはっきりしないままアークを見つめる


アークは剣を振り下ろした。


剣が途中で止まる。


見覚えのある手甲が振り下ろす剣を止めていた。


ルガートはすぐさま俺を抱え直進すると、何とか幻影の平原を抜けた場所まで辿り着く。


しばらくすると声も出せるようになり


「おい、天パ・・・・・・助かった」


と不器用なノアが一言。


「ん、ああそれよりも、さっきのあいつ」


ルガートが言葉を発すると同時にゴォーという台風のような風が牧巻き起こる。


「うぉっ、何だ」


風は俺達がさっきまで苦戦していた霧を瞬く間に吹き飛ばす。


するとさっきの男アークが立っていた。


「アーク!」


ノアは叫ぶと同時にアークの方に走る。


やっぱりさっきの男は幻影ではなかったか。


ルガートはふと自分の手甲に目をやると剣で止めた手甲の部分が砕けてることがわかった。


この手甲は特別製で傷どころかヒビすら入ることは見たこと無いのに。


それだけあの男は危険だ。


ルガートは持ち前の敏捷性でノアを捕まえる。


「おい、天パ放せよ」


「クソガキ、お前の使命はなんだ、アルフォードに行って姫様に合うことだろ」


「あーそうだよ、だから何だ」


「あの男は危険だ、見ろ」


左手の手甲を見せる。


「俺の特注の手甲を一撃で壊しお前をマジで殺そうとした男だぞ、迂闊に近寄るな、このまま逃げるぞ」


ふと、アークと目線が合う。


アークは拍手をする。


「素晴らしい仲間を持ったねノア、彼のおかげで僕の作戦が台無しだよ」


「本当にアークなのか」


「ああそうだよ、僕は君が憎い、僕に殺されるべきなんだ」


そう言い剣を片手に真直ぐに進んでくる。


「天パ先にアルフォードに行ってろ、俺はアークと雑談してから行く」





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