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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第89話 文化祭の後に

 カーテンコールが終わった後、舞台袖に退場した俺たちをクラスの皆は温かい拍手で出迎えてくれた。


「凄かったよ!まるで実際にあったことみたい!」

「セレスティーナさんの耳もすごいね、最近のメイクってこんなこともできるんだ」


劇の熱か耳を若干赤く上気させたセレスは皆に頭を下げる。


「皆さんありがとうございました、私のわがままに付き合っていただいて……」


そういうセレスにみんなは首を横に振って答えた。


「俺たちもこの劇に満足してるし、何よりみんなで決めたことだよ」

「そうそう!楽しかったし!」

「皆さん……ありがとうございます!」


そう言って皆口々に労いの言葉をセレスにかける。


「劇でヒロインやりながら脚本も演習指示もって大変だったよね」

「すごいよセレスティーナさん」


そんな言葉にセレスは照れながらその言葉を受け入れた。


それもそこそこに控室に戻って衣装を解く。

メイクも落として、耳を隠し、もう普通の学生だ。


「セレス」

「……カズヤさん」


セレスは脱いだばかりの衣装をしっかりとハンガーに掛け、眺める。


「この二ヶ月、色々なことがありましたね」

「ああ」

「これが終わった後、お義父様やお義母様、唯さんにそしてアリシアへ説明しないとですね」

「そうだな」


どうやって説明すればいいのだろう。

異世界に渡り、厳しい訓練を受け、戦場に出て、多くの出会いと別れを経験した。

一口に説明と言っても難しい。


「カズヤさん、そろそろ」

「そうだな」


劇が終幕してしばらく経った、皆集合場所に来てる頃合いだろう。


「行こうか」

「はい」



「あ、セレスさん!」

「皆さん、今日は来てくださりありがとうございます」

「家族の行事だ、来ないわけがないさ」

「お義父様、ありがとうございます」


再会の挨拶もそこそこに、事は本題へ入る。


「なあ和也、劇での事……聞いてもいいか?」

「うん、もちろん。場所を変えようか」


場所を移し、控室として使っていた教室。

各々席に着き、俺たちの話を待っている。


「どこから話そうかな……色々あって悩む」

「今回の劇の補足から始めればいいのでは?」

「じゃあそうしよう」


迷いだらけだけど、語ろう。俺の長いようで短い冒険譚を。

読んでいただきありがとうございます!



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