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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第58話 組み分け

58話 組分け

「はい、では体育大会の組分けをしていこうと思います」


9月に差し掛かり、暦の上では秋を感じる頃合いだが、現実は厳しく、残暑がジリジリと肌を焼く。

そんな中俺たちの学校は体育大会の準備が始まった。

珍しいことに、俺たちの学校はクラス対抗ではなく、全校を東西に分ける。なので、同じクラスでも組が分かれ、敵同士になるのだ。


「箱の中に白と黒のボールが入っているからそれで組分けね、白が西、黒が東ってことでさ、引いてって」


順に並んでくじを引く。


「東だったぞ和也」


先に遼がくじを引いた。どうやら東だったらしい。なるべく知り合いが多い方が嬉しいので、俺も東であれと願いながらくじを引く。


「お、黒だ」


俺も東を引き当てた。セレスはどうだ……?


「あ! 黒です!」


よかった、いくら体育大会といえども敵対するの嫌だ。

俺の方に寄ってきてくれるセレスの頭を撫でる。


「セレスティーナさん!どっちだった?」

「私は東でしたよ葛西さん」

「あちゃぁ、私西だ……」

「そうですか……じゃあ敵ですね」

「ちょ、そんな風に言わないでよ。怖いじゃん」

「ふふっ、ごめんなさい。お互い頑張りましょうね」


くじ引きが終わったら次は種目決めだ。


「男子の必須種目は騎馬戦か……何か一つには参加しないといけないみたいだけど、和也、他の種目どうする?」

「俺はそうだな、障害物競争か100m走に出ようかな」

「女子は障害物競争が必須みたいですね……この借り物競争というのはどんなものなのですか?」

「んとそれはね、走った先にあるお題が書かれた紙を拾って、そのお題のものをどこからか借りてくるって競技だよ」


その内容を聞いたセレスは面白そうに笑う。


「なるほど面白い競技ですね。では私はそれに参加してみようと思います」

「いいね! 私も一緒に参加しようかな」


クラスみんなで和気藹々と種目決めを行う。

なんだか学生らしさを感じて少しむず痒さを覚えるもそれが心地よく、また口角を上げた。



「アリシアはどうだったんだ?体育大会」

「私は西軍でした」


夜、屋敷のリビングにて。夕食を終えた俺たちはまったりと談笑しながら過ごしていた。


「確か、中等部は高等部の2日後だったか」


この日程は兄弟が同じ日に被らないようにする配慮らしい。


「なあ、アリシア」

「はい?」

「アリシアの体育大会、俺たちも見に行っていいか?」


昨今の中高生は見にきて欲しくないと聞いた。俺たちはそんなことないのだが、アリシアはどうかわからない。なので、恐る恐る聞いてみる。


「もちろんです! お父様たちのも見に行っていいですか?」

「ああ、もちろんだ」


自分たちのものも見られると思うと少し気恥ずかしいものがあるが、アリシアの笑顔を見ればそれも取れる。

全く、楽しい体育大会になりそうだ。


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