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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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閑話 友人

閑話 友人

俺、中島遼は、たまに思う事がある。

友人の和也のことだ。


中学来の友人である和也は、ある時から変わった。

それがいつからかは定かではない。でも、大体5月ぐらいだろうか?

なんというか、言葉の節々の配慮とか、対応がなんとなしに変わった。

大人の余裕というやつだろうか?


まるで一皮剥けたというか、先に成長したというか。


第一に、和也に妻ができた。

16から結婚できるようになって久しいが、周囲で結婚したなんて話は聞かないし、芸能人だって若くて20歳だ。

そんな中、和也が結婚した。


しかもその相手が美少女と来た。

透き通るような銀髪に美しい肌。まるで物語の中に登場するエルフのように整った容姿。

正直、なんで?と思った。


だって、つい先日まで彼女なんて話は聞かないし、男友達ばかりと一緒にいて女気のないやつだったからだ。

そんなやつにいきなり彼女を飛び越えて妻?ちょっと理解が及ばない話だった。


「カズヤさんのご友人……妻のセレスティーナ・羽鳥・ヴィ・ユグドラシアです。どうぞよろしくお願いしますね」

「よ、よろしくお願いします……?」


この時どのように答えればよかったのか未だに謎である。

この歳で妻の紹介ってなんだよ!


実際関わってみたら、完璧美少女だった。


頭脳明晰、運動万能。よく笑い、よく話す。


これで外国人だっていうのだから驚きだ、日本史なんて先生よりもわかりやすく教えてくれたぞ。

全く和也はどこでこんな娘を射止めてきたのやら。


そんなこんなで俺たちの輪にセレスティーナさんが加わった。


和也とセレスティーナさんはどこに行くのも一緒だ。

別に出来立てカップルのような甘い空気を醸し出すわけではない。まるでそこにいることが当然のように、自然なことのように感じさせる。


「カズヤさん」

「ああそうだな」

「では」

「ああ」


ただたまに会話がおかしい。

主語がないとかいう次元ではなく中身がないのだ。

それをそれとなしに聞いてみた。


「今の会話か? そうだな」


『カズヤさん、先生がお勧めしていた参考書ってこれでしたっけ?』

『ああそうだな』

『では、お会計してきますね』

『ああ』


ツーカーにも程がある。

あれなのか? 夫婦になればこうなるのか?

いや、父さんが母さんにこの間牛乳を間違えて買ってきて叱られてた。

この夫婦だけがおかしいのだろうか?

その判断をするには学生の俺には統計が少なすぎる。


「和也くんたちすごいね」


そうだ、俺たちの輪に加わったのはセレスティーナさんだけじゃない。葛西さんも加わったのだ。


「俺も彼女できたらああなるのか?」

「いや無理じゃない?」

「そうだな」


側から見るに、セレスティーナさんに初めてできた女友達。

そのおかげか何気に接点が増えた。


「あ、この作品映画化するんだ」

「どれだ?」

「これ、去年本屋大賞とったやつ。面白いんだよー、主人公がさ――」

「お待たせしました」

「いいよ全然〜」

「なんのお話ししてたんですか?」

「この本がさ――」


そんな取り留めもない話に花を咲かせる。

大きく変わった日常も、また心地よいものだ。

読んでいただきありがとうございます!



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