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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第6話 学校でも一騒動

学生の噂とは早いもので、昨日の今日だって言うのにクラスのほとんどの人が転校生が来ることを知っていたらしい。クラスがいつもにない盛り上がりを見せる。


「はいはい、静かに〜転校生を紹介する。入ってきてくれ」


盛り上がりは最高潮。

入ってきてすぐに女子生徒だとわかる、ここで(男子は特に)また盛り上がる。

そして一目で美人だと分かり、さらに男子達は盛り上がる。


セレスが教卓の前に立つとクラスメイト達は盛り上がった体制のまま静まる。なんとも器用なことだ。


「セレスティーナ・羽鳥・ヴィ・ユグドラシアです。皆さんどうぞよろしくお願いいたします」


現代日本では見ないほど見事なカーテシーを披露したセレス。一瞬の静寂の後、クラスはまた更なる盛り上がりを見せた。


「俺!山田ってんだ!」

「俺田中!」

「彼氏いますか!」


女子の冷ややかな視線の中自己紹介合戦を繰り広げる男子達に先生が待ったをかける。


「お前ら静まれ!セレスティーナさんは日本に来てまだ日が浅い。少しは加減してやれ」


先生の一声で騒ぎが落ち着く中、女子が一人手を挙げた。あれは誰だったかな?


「はいはーい!提案なんですけどいいですか?」

「お、葛西(かさい)か、どうした?」

「交流を深めるために、HRの時間を質問コーナーに当てるのはどうでしょう!」


クラス(の男子)たちからすれば鶴の一声、そこかしこから賛同の声が聞こえてくる。


「あー、セレスティーナさん、大丈夫そうか?」

「ええもちろんです、先生」

「悪いな、少しこいつらと付き合ってくれ」


先生の許可が降りたことでまた賑やかになるクラス。少々騒がしいがとても懐かしい雰囲気に自然と口角が上がる。


質問は好きな食べ物などオーソドックスなものから始まり段々と場が馴染む。


「海外出身って言ってたけど、どこら辺なの?」

「ヨーロッパですね。日本の皆さんが知っているフランスなどとは違って小さな国です」


この辺りの質問は昨日の夜に擦り合わせた。

エルフの顔は日本人というよりも西洋人のそれだ。全身を魔術で変えることできるものの、そこまで窮屈な思いはしてほしくない。なのでヨーロッパ出身という設定にしたのだ。現状のセレスはエルフとして特徴的な耳は幻影魔術で誤魔化すのみに留まっている。


「”羽鳥”って言ってたけど、和也くんと何か関係あるの?」


だいぶ場が和んできた中で等々一番危惧した質問が来た。


大丈夫だ、用意した通りに親戚だと答えてくれればそれで――


「カズヤさんとの関係、そうですね――私の夫です」

「え」


そう宣言したセレスは愛おしそうに左手を撫でる。そこには銀色の指輪が輝いていた。


「「えええぇぇえ!!どういうこと!?」」


然もありなん。クラスは大混乱だ。


俺の肩をガシっと掴み遼が揺さぶる。


「嘘だよな?この世全ての青春が憎いですみたいな顔して学校に来てたお前が嘘だよな!?」

「流石にそんなことはないが?」

「お前、セレスティーナさんが彼女とか!異世界で勇者になるくらい可能性ないっつうの!」

「彼女じゃなくて嫁だ」

「うるせぇ!」


他の男子達も混ざり俺を縦横無尽に揺さぶる。そろそろ朝ごはんが出てきそうだ。


「あまり私の良き人(おっと)をイジメないであげてくださいね」


そう言って笑うセレスは笑っていなかった。男子達は睨まれたカエルの如くなり、クラスは一瞬凍りついた。

そんな中、また葛西さんが手をあげて質問する。


「先生!それって本当なんですか!?」


頭を抱える先生は俺を手招きする。……行くしかないのか


「あー……さっきセレスティーナが言っていた通り、羽鳥……だと分かりづらいか、和也とセレスティーナは結婚している。詳しい事情は私も知らん!本人に聞いてくれ!」


先生がそういうとさらに色めき立つ教室。

ふとセレスの方を見るとイタズラに成功したような笑みを浮かべている。


「どうして……」

「こちらの方があなたと一緒にいれますから」


 そう言ってセレスは俺の腕に寄り添う。そんなことを言われてしまったらもう何も言えないのが狡いところ。俺は素直に彼女の頭を撫でた。


「ねえねえ!色々聞きたいことがあるんだけどいいかな?」


 葛西さんを中心に目を輝かせるクラスメイト達を見て、俺は戦場へ赴くが如く覚悟をしたが、隣のセレスが楽しそうに笑っているのを見るとその力も微妙に抜けたのだった。


読んでいただきありがとうございます!



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