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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第52話 プレゼント探し

 そうして到着したショッピングモール。

夏休み期間だからか平日にも関わらず多くの人で賑わっている。


「来たはいいですけど、どうしましょう?」

「とりあえず雑貨屋さんに言ってみようか」


道すがら小さな子供たちがはしゃぎ回るのを見て思わず笑みが溢れた。


「アリシアがあの歳の頃はどうしてたっけ」

「そうですね、マナー講義を嫌がってました」

「そういえばそうだったな。執務室にいる俺に泣きついてきたのを覚えてる」

「あなたは毎回アリシアの味方をしていましたね」

「だってさ……」

「ふふっ、あなたもマナー講義苦手でしたもんね」


 そんなことを話していると目的の雑貨屋さんに到着。

めぼしい商品がないか探してみるが、意外にもこれといって刺さる商品が見当たらない。


「案外見当たらないものですねぇ」

「大体の物は持ってるもんなぁ」


こちらの世界はイースガルドと比較して品物の数も多いし、大量生産の質も良い。しかし、イースガルドは数こそ劣るものの、物さえしっかり選べばこちらの世界の品よりもうんと質の良いものが手に入るのだ。


アリシアが普段使用している品もそれに該当する。御用商人から用立てた物は品も質も申し分なく、長く使えるものばかりだ。


「あ、見つけたかも」


無いものだと首を捻っている間に面白そうな商品を発見した。


「え、ずるいです!」


そう言って駆け寄るセレスに見つけた商品を見せてみる。


「確かに、これは面白いかもしれませんね」

「だろ?」


早速商品をレジに持って行ってお会計。そのままプレゼント用に包んでもらう。


「むぅ、カズヤさんの裏切り者」

「酷くないか……?」

「私が見つけるまで付き合ってもらいますからね!」

「もちろん」


店内を散策してみるも、品を手に取っては戻し、手に取っては戻しの繰り返し。


「ん〜、可愛い品は確かに多いですけど、これといった商品は見つかりませんね……」

「ちょっと焦りすぎじゃないか?」

「……そうかもしれませんね」


閑話休題ということでレストラン街にあるお茶屋さんにはいってみる。


「面白い内装ですね」

「和風な店構えだな」


内装は京都の茶房を思わせる作りとなっており、客席はそれほどなく、雑多なショッピングモールの喧騒とは裏腹に静かな環境を提供しているようなお店だ。


「京都の茶房をモチーフに造ってるって書いてあるぞ」

「じゃあ、京都に行ったらお茶屋さんにも行ってみましょう! アリシアにもこれを体験してほしいです」

「そうだな、本場の和茶を体験できるのは面白いだろうしな」


しばらくすると注文していたものが出てきた。


「ご注文の宇治抹茶ラテおふたつです」

「ありがとうございます」


二人揃えて口に運ぶと、濃厚でクリーミーな抹茶とミルクが溶け合った優しい甘さが口の中を占めた。


「美味しいです、なんていうんでしょう、体に優しい甘さと言いますか、とても美味しいです!」

「俺も本格的な抹茶を使ったものは飲んだ覚えがないな。これは美味しい」


美味しい飲み物に舌鼓を打ちつつ、雰囲気に焦がれる。


「なんだかたまに思うんです。もしアリシアが貴族ではなく普通の子供なら、どうだったんだろうって……」

「隣の芝は青いってやつだな。俺は両方とも経験してるから言えるけど、貴族には貴族の一般人なら一般人の苦労がある」

「わかってるんです。けど、普通の子供達のように遊ばせてあげれなかった。特にアリシアは勇者の娘としての重責を負ってたわけです。普通の貴族の子供よりも厳しく躾けました。今となって思うのですが、それは良かったのかな……と」

「それは……俺も思う。しかし、それは俺たちではなくアリシアが決めることだ」

「……そうですね」

「……俺はアリシアが笑顔を向けてくれるなら、それが良かったんだなって思うようにしてるよ」

「……そうですね、そうですよね」


そう小さく吐露するセレスの声が静かな店内に凛となった。


「さて、気分を入れ替えて誕生日プレゼント探し、行こうか」

「……はい!」


 先ほどとはまた別の店に入ってみる。

そこはウッドクラフトショップ。木製のアイテムをメインに展開しているお店だった。


「……可愛いです」


ショーケースの中に並んでいたのはシャーペンとボールペン。

木軸であることとは別に、花の柄が刻印されている。


「確かに可愛らしいな」

「……ちょっと個人的にほしいかもです」

「買うかい?」

「いえ、今回はアリシアのプレゼント探しなので!」


そう言ってまた店の中を散策するセレス。

すると別のショーケースで足を止めた。


「何かいいのを見つけたか?」

「カズヤさん、これなんていかがでしょう」

「これは……凄くいいな」

「ですよね!」


店員さんを呼び、商品を会計へ、しっかりとプレゼント用に梱包してもらう。


果たして喜んでくれるだろうか……

そんな一抹の不安を抱きながらも当日を迎える俺たちだった。

読んでいただきありがとうございます!



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