閑話 看病そのに
セレスティーナさんが風邪を引いたらしい。
アリシアちゃんが少し不安そうに報告してきた。
「和也はどうしたの?」
「お母様に朝食のお粥を届けに行っています」
「あの子が作ったの?」
「はい、私も少しお手伝いしました」
二人が来るまでまともに料理をしたことがなかったのに、そんなこともできる様になって……10年とはこうも人を成長させるものなのか。
「薬は? 確か解熱剤が何処かにあった気がするんだけど……」
「お父様がすでに用意されていました」
「あらそう」
それにしても準備が良い。唯が小さい頃に看病していたと言っても、対して歳の変わらない和也がやったのは手伝い程度のものだ。当の本人を世話するのは訳が違う。
「それにしても良かったわ」
「何がですか?」
「風邪を引いたのは良くないけれど、安心して熱を出せるってことは、ここを家だと認識してくれているのね」
「……はい。ここはもう、私たちの家です」
「まあ、和也のお屋敷があるからあまり変わらないのかもしれないけれどね」
そんな話をしながら私は氷枕を準備する。きっと和也が用意するかもしれないけど、私も何かやっておきたい。
「これを和也に届けてくれる?」
「これはなんですか?」
「氷枕よ。まあ効果としては氷嚢と同じみたいなものね」
「ありがとうございます!」
「気にしなくて良いのよ、だって家族だもの」
「……ありがとうございます」
そう言って去っていく後ろ姿が小さい頃の和也を想起させる。
……本当にあの子の子供なのね。
そんなことを思いながら今日の夕食は食べやすいものにしようと決めたのだった。
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