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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第43話 泳ぐ

「すごいです! 屋内なのにこんな施設があるなんて!」


水着姿のアリシアがそう言ってはしゃいでいる。

夏季休業の課題がひと段落した俺たちは、かねてより計画していた海へ向かうため準備をしていた。

そんな時、セレスが屋内プールレジャー施設の広告を見つけてきたのだ。

海よりも準備がいらないことからここにいくことに決め、俺たちはその施設、ザブーンランドにやってきていた。


「足元に気をつけなさいね、滑って転ぶかもしれませんよ」

「わかってますよお母様!」


ザブーンランドとは、ヨーロッパの本格リゾートを彷彿とさせる内観で、一年中通して楽しめる全天候型屋内ウォーターレジャーランドだ。

かと言ってもガラス越しに燦々と照る太陽が眩しい。


「アリシアの言う通り、屋内でこんな施設があるなんてすごいですね」

「そうだな」

「お父様! ウォータースライダーがあります!」

「乗ってみるか?」

「はい!」


アリシアが示したウォータースライダーはゴムボートに乗って滑る方式のもので、コースをみるとかなりの長さがあるようだ。

案内板を見るに三人で乗れるようなので、俺、セレス、アリシアの順番で並ぶ。

しばらく待つと俺たちの番がやってきた。


「気をつけて乗ってくださいね」

「は、はい」


ゴムボートの不思議な感触に若干驚きつつも、慎重に乗っていく。


「それじゃあ行ってらっしゃい〜!」


スタッフの人に押されてゴムボートが発進する。


「おお、おおお!」


慣れない感覚に変な声が出る。

外からみると長かったコースも実際に乗ってみると一瞬で滑り切ってしまう。


「楽しかったです!」

「お父様! もう一回いいですか?」

「もちろん」


そうしてまた並び直す。

展望デッキから望む景色はなかなかのもので、施設を一望できるほどだ。


「この後は少し泳いでみるか」

「はい!」


話しながら待つこと数分、また俺たちの番になり滑っていく。


「お母様は泳げるのですか?」

「多少ですが泳げますよ」

「そういえばアリシアはちゃんと泳ぐ経験はこれが初めてか」


思えばイースガルドでプールはなかったし、海も魔物がいるので遊ぶことはなかった。

課外学習での海は海には入らず楽しんだと聞く。


「じゃあちょっと泳ぎの練習をしてみようか」

「はい!」


そうと決まれば、25mプールに移動する。

二人にはまず浮いてもらうところから始めよう。


「ゆっくりと力を抜いて水に体を任せてごらん」

「ちょっと怖いです」

「大丈夫、何かあったらすぐに助けるから」

「さっきはちゃんと浮けていましたから大丈夫ですよ」


そう言ってセレスはアリシアに手本を見せる。


「は、はい」


アリシアもそれに倣って浮いてみる。

何度か沈みそうになりつつも浮かぶことに成功した。

やはりセレスの子だからから筋が良い。


「そしたらプールサイドの手を置いて、バタ足の練習だ」


まずは二人に手本を見せる。


「すごい迫力です……!」

「このバタ足と手の動きを使って前に進むんだ。とり会えず、今日はバタ足で前に進む練習だな」


先ほど俺がやったことを二人にもやってもらう。

見ただけなのに二人とも綺麗に真似することができている。


「次はビート板を使って前に進んでみようか。ちょっと取ってくるから二人は待っていて」


太陽が燦々と照る気持ちの良い日、今日はまだ終わらない。

読んでいただきありがとうございます!



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