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勇者として召喚された俺(17)嫁と娘を連れて帰宅します!  作者: 雪代ゆき


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第32話 結果

 時は過ぎ中間考査の結果発表日。

所感としては中々に上手くいったと思う。苦手だった英語もセレスのおかげで要所は抑えられた。

全くセレス様様である。


中間考査の結果は渡り廊下に張り出されるのがうちの学校の風習。

そのため今日は渡り廊下に人が集まっている。

後々順位は伝えられるが、やはりすぐに知りたくなるのだろう。

かくいう俺たちも渡り廊下に見物しに来ている。


「あ、ありました」

「え、どこ?」

「58位です」


<58位 羽鳥和也>


前回が10年前なので前回比はわからないが、悪くない順位だ。


「俺の名前探してたの?」

「はい、私の名前はすぐに見つかりましたから」


そう言って刺された指を視線で辿る。


<1位 セレスティーナ・羽鳥・ヴィ・ユグドラシア>


流石である。もうその一言に尽きる。


「流石だね」

「ケアレスミスがなかったようで良かったです」


そんな話をしていると、葛西さんがセレスに抱きついてきた。


「セレスさんすっごい! 一位だよ!」

「はい、今回のテストは自信ありました」

「でも日本のテスト初めてでしょう? それで一位はすごいよ!」


素直に褒める葛西さんに照れくさそうにセレスは応える。


「ありがとうございます」

「一緒に課外学習行こうね!」



学生たちが結果に一喜一憂した後のHR。

待ちに待った課外学習について説明される。


「よぉし、課外学習について説明するぞ〜率直に場所の発表からだ」


先生はしっかりとタメを作った後にそれを発表する


「今回の課外学習は……海だ」


先生の発表に一拍置いてクラスは盛り上がる。


「「うおぉおおお!」」

「やった、水着何着て行こう?」

「地道に鍛え上げた筋肉が光る時がやっときた!」


三者三様の反応に先生は口角を上げつつも両手を叩き静寂を促す。


「はいはい、静かに! 日取りは二週間後、現地へはバスで移動になる。遅れたやつは置いていくからな!」


生徒たちは一度返事を返したあとまた盛り上がる。

額に汗が滲み出るようになって数日、きっと心地良い課外学習になるだろう。



 夜、俺たち三人は屋敷のリビングでくつろいでいた。

特段会話をするわけでもなく、ただ空気を共有する。

それだけで心が安らぐが、そんな静かな空間に俺は声を発した。


「そういえば中等部は課外学習どこにいくんだ?」

「二週間後に海だそうです」

「俺たちと一緒か」

「課外学習、どう言った勉強ができるのでしょう?」

「課外学習といっても、実際は遠足さ。強いて言うなら普段会話しない相手との新たなコミュニケーションと言ったところかな」

「海で何するのでしょうか?」

「確かに何をするのでしょう?」


アリシアとセレスは疑問符を浮かべ俺に聞いてくる。そういえばあの世界の海では泳ぐのは漁師ぐらいなものだったな。


「プールと一緒で泳いだり水辺で遊んだりするんだよ」

「なるほど」

「アリシアとセレスの水着を買いに行かないとだな」

「お父様のはいいんですか?」

「俺のは去年のがあるだろうし、男は対して関係ないさ」


そんな話をしているとセレスがスマホを取り出す。

この屋敷にスマートフォンがあるのに若干の違和感を感じ俺は心の中で苦笑する。


「カズヤさん」


そう言ってセレスは俺にスマホ画面を見せてくれる。

そこには葛西さんとのメッセージが表示されていた。


『今週末、水着買いに行かない?和也くんも連れてきていいからさ!』


「どうしましょう?」


スマホ片手にコテンと首を傾けるセレス。

新しくできた友人との遊びを俺が拒むはずがない。


「もちろんいいんじゃないか? 俺のことは気にしなくていいからさ」

「ありがとうございます! では一緒にいきましょう!」

「俺も一緒でいいのか?」


女子の水着選びに男の俺がいていいものなのかと悩む。


「もちろんです」

「ありがとう」


そう返事を返すとセレスはスマホに向き直る。そこまで大袈裟ではないが、セレスのちょっとおぼつかない操作を見てるとそんな表現をしたくなる。


その様子を眺めつつ俺は週末に向けて覚悟を決めるのだった。

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