第128話 怒涛の買い物
「さしあたって、必要な物を買いに行こう」
渚沙の名前が決まり、書類に名前が刻まれた後、俺たちは作戦会議をする。
「まずは母乳は出ないから食料、粉ミルクだな」
「哺乳瓶とかも買わなきゃですね」
「後は服におむつ……ほかは何が必要なのでしょうか?」
スマホ片手に調べながら必要なものを書き出していく。
「ベビーベッドも必要よね。後、お風呂とか」
「抱っこ紐とかもいるのか?」
書き出していくと存外必要なアイテムが多い。
「これは、家族総出で買いに行った方が良いかも知れんな」
「確か、あのショッピングモール、赤ちゃん用品店入ってたな」
「よし、俺は和也とセレスさんとアリシアちゃんを車で送るから、唯と母さんは電車で来てくれ」
車の免許を持っているのは父さんだけ。車に乗れる人数も限られることから、唯と母さんには電車移動を強いることになる。
「俺も免許取らないとだな」
「後一年ですね」
「ていうかセレス、渚沙を連れて外に出て大丈夫なのか?」
「空間魔術で渚沙を保護しますので大丈夫だと思います。さすがに私も行かない訳には……」
「それもそうだな」
18になったら真っ先に免許を取ろう。そう確信した。
買い出しする物を決めたら善は急げ。俺たちはショッピングモールへと足を向ける。
◇
「取り敢えず、哺乳瓶と粉ミルクか。唯と母さん、アリシアは服を見てきてくれ。ポイントは……」
「着せやすくて脱がせやすいだよね!大丈夫!」
「かわいいの選んでくるわね~」
俺たちは二手に分かれて買い物を進める。
哺乳瓶と粉ミルクのコーナーにたどり着くと様々な種類のものが陳列されている。
「……どれがいいんだ?」
「ガラス製は保温性が高く、プラスチック製は携帯性が良いみたいです」
「このニップルの種類はどれが良いんだ?サイズもあるぞ?」
「サイズは月齢によって変わるみたいです。渚沙の場合は、SSサイズですね。そしてニップルの種類は丸穴が良いみたいです」
「てなるとこの辺りか。セレス、どれが良いと思う?」
「そうですね、成長に合わせて買い換えていくものになりますので、あまり高すぎない方が良いですね。でも、ガラス製が良いかと、渚沙はまだ飲むの時間が掛かりますから、温度変化が少ない方がよろしいかと」
使いまわしを考えて二つ購入。続いて粉ミルク。
「こっちも種類が多くて分からんな。昔過ぎて覚えてない」
父さんはこちらの世界での育児を二回経験しているから頼りたいところだったが、少々頼りない。
「育児用のミルクとフォローアップ用のミルクがあるようです。私達が今回用意するべきなのは育児用の物ですね」
「調べた感じ、これ!っていうものは無いみたいだな。色々買って試してみるしかないか」
「そうですね、最初は作るのが簡単なものにしましょう。これなんてどうでしょう?すでに必要量が計量されているものなので便利だと思うのですが」
「確かに、お試しサイズみたいなものも売ってるな。これにしよう」
続いてはベビーベッド。
こちらも幾つのモデルが展示販売されている。
ぱっと見ではどれも似たようなものだが……
「屋敷に置くものですから、サイズは問わず、使い勝手と値段で選びましょう」
「セレスさんたちは家の方にもいるだろう?だったら家用にもいるんじゃないか?」
「いいのですか?結構なスペースを取ると思いますが……」
「いいに決まってるじゃないか。家族なんだぞ?」
「……ありがとうございます」
屋敷の自室とリビング用に設置型の物を二つと家用に折り畳み出来るものを一つ見繕う。
屋敷ではベッドを使っているので、ハイタイプを選択。値段は張るが、ベッドからの視認性を考えたらこれが一番だ。
店員さんを呼んで手配してもらう。
「たくさんお買いになりますね、ご自宅がお広い感じですか?」
「そうですね、それと実家用に」
うそは言ってない。
後の会計の時に搬入してくれるように手配してくれた後、母さんたちと合流する。
「ほらほら見て!これ可愛くない?」
「かわいらしいですね、肌着も選んでくださったのですね。ありがとうございます」
「残りは何があるのですか?」
「あとはお風呂とおむつだな」
月齢から最適なお風呂、おむつを用意。
あらかた必要なものをカートに詰めてお会計へ。
「お会計15万8000円です」
覚悟はしていたがそれなりの金額。だが、新しい家族の為、出費は惜しまない。
家族で協力して荷物を車に乗せ、帰宅。
その間渚沙はというと……
「……あう」
ぐっすり夢の中であった。
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